複雑・ファジー小説
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- 悪夢に喰われた現実 オリキャラ募集。
- 日時: 2011/10/21 23:23
- 名前: イカ飯 ◆7dc6rjLZUg (ID: ZD9/Y1q1)
- 参照: 番外編も募集中。
こんにちは。イカ飯という者です。
一章が終わってから前書きをやはり書かせていただくことにしました。
ジャンルは『SFバトルアクション』ですかね。
こんな駄作でもよければ、ささーっと目を通していただいても問題ありません。
しかし駄作嫌いな方はブラウザバックを今すぐクリック!
題名にインパクトがなく参照増えぬ今日この頃。
※一応短歌でも俳句でも川柳でもありません。
—序章—
#>>1〆
—第一章『夢と現実の中にいる者達——。そして始まり』—
#>>2#>>3#>>7#>>8#>>10#>>12#>>13#>>14#>>15#>>17#>>22#>>24〆
—第二章『渦巻く思惑、それと残された謎、』—
#>>26#>>27#>>30#>>37#>>42#>>43〆
—第三章—
#>>44#>>45#
—お知らせや特集等—
キャラ絵 イメソン 用語集 番外編案募集企画
>>23 >>28 >>41 >>53
—お客様、お世話になった絵師様の名簿—
・優音s
・王翔s
・ヴィオラs
・Neurons
・ステッドラーs
・シグマαs
・更紗蓮華s
オリキャラ募集します。能力とか世界観については、
もう作中で説明があったので。
一応不合格もありなので心して送ってきてくだs((偉い口叩くな。
設定つけてもいいですが、雇用の仕方は僕が決めます。そんな権利ありませんがb
———オリキャラ募集用紙———
名前/読み:
性別:
年齢:
性格:
容姿:
能力:(夢の力ということです)
武器:(あれば書いて下さい)
備考:
作者に対して:(別に駄作を罵倒してもいいですよ)
サンボイ:「」
:「」
:「」
———ありがとうございました———
それでは駄作の世界へご案内しましょう。
- Re: 悪夢に喰われた現実 ( No.10 )
- 日時: 2011/08/10 22:07
- 名前: イカ飯 ◆7dc6rjLZUg (ID: 0M.9FvYj)
今日も特にも変哲のない時間を一日、陽也は送っていた。
ほのかな橙色の光が全てを包み込む。ちょうど学校が終わりグラウンドでは、
サッカー部のボカンっとボールを蹴る音、野球部のカキンッとノックする音。
陽也は小学時代、サッカーをやっていたらしいが今は帰宅部である。
ちょうど自転車に跨って校門の裏門を出るところで後ろからなにやら声が聞こえた。
陽也は腹が減っていたのを理由に敢えて空耳という事にしていこうとした。
しかし手遅れだ。
「こらあ!陽也、無視するなあぁあ!!」
「ぐばぁ!な……、何故俺に……飛び込みタックルを……!?」
陽也の背中に少女はロケットのようなタックルをお見舞いした。
陽也は勢い良くドミノのように前のめりに倒れた。
少女は陽也の背中に乗りながら、ごちゃごちゃ何か文句を放っていた。
「何で無視するの!?人が呼んでるのに!」
「ああ、秋乃か……。それにしては重い気が………、痛いっ!痛いって!」
「女子の前でそういう事は禁句!」
この少女の名は日立秋乃。赤毛のセミロングで、陽也の少ない女友達であり幼馴染でもある。
元々、陽也は女子とあまり話さないので女友達がいるというのはおかしい。
陽也が話せる女子といえば、怒田、稲荷木、日立、その他数人程度である。
陽也は女子のデリカシーを気にせずに安易な発言をしたため、
秋乃にうつ伏せ馬乗りのまま左手首を右手で掴み、肩を押さえて逆に手首を持っていかれていた。
もちろん陽也の体には激痛が全身に走っていた。
しばらくして秋乃は馬乗りをやめて、陽也に手を貸した。
手を借りてゆっくりと陽也は起き上がった。
そして陽也は何事もなかったかのように用件を尋ねる。
「で、何か用か?」
「い、いや一緒に帰ろうって言おうとしただけだよ?」
「俺は別にいいけど」
そう答えると秋乃が帰る道の方へ手招きしていた。
そのジェスチャーに応じて秋乃の方へと向かった。
「今日も戦争あったね〜」
「そうだな……。誰かさんはメーカーの許可を取らずにアイスの名前を勝手に利用してたしな」
「?」
それから他愛無い雑談を歩きながら繰り広げていた。
しばらくして分かれ道があるところまで歩いてきた。
ちょうどこの道で帰路が分かれていたため、ここで二人は分かれた。
「じゃあな、また明日」
「また明日」
二人はそう告げてそれぞれ分かれ道を進んでいった。
- Re: 悪夢に喰われた現実 ( No.11 )
- 日時: 2011/08/11 07:49
- 名前: 優音 ◆XuYU1tsir. (ID: 4z3SNsbs)
- 参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_m/view.html?688961
分かれ道を進んで行った・・・
の、先に何かあるのでしょうか!!?
一年一組すごいですね〜・・・
半分だけどww
まとまってる気がします!!w
- Re: 悪夢に喰われた現実 ( No.12 )
- 日時: 2011/08/11 13:48
- 名前: イカ飯 ◆7dc6rjLZUg (ID: 0M.9FvYj)
- 参照: 追記:物語上敢えて、描写を書いてないところもあるのでご了承ください。
分かれ道を過ぎて住宅地に沿ってそよ風のように自転車をこいでいた。
陽也は自転車をこぎながら、一日のことをゆっくり思い返していた。
「今日は戦争があって、給食中のシャーベットの取り合いが勃発して、そして秋乃にプロレス技をお見舞いされたな……。けど、まあ今日もいつもどおりだったな」
そう平和そうにのんびりとした事を一人で呟いていた。
いつの間にか家まで約300メートルほどになっていた。
その300メートルで全力でペダルをこいだ。そして15秒前後で木造平屋の前に着いた。
自転車から降りて、小さな庭の倉庫に自転車を入れようとしたその時。
陽也は木造平屋の前に少女が倒れていることに気がついた。
風のようなさらさらな銀髪のロングヘアー。華奢で触れただけで崩れそうな体。
青く澄んでいる瞳。そして雪のような色をして緑色の宝石が埋めてあるワンピース。
まるで相当な職人が作った人形のようだった。
陽也はこんな少女を生まれて初めてみたので少し戸惑いを隠せない。
「何で俺ん家の前に……?」
陽也はとにかく心当たりがなかった。親戚にこんな子はいなかったし、
もし親戚じゃないとしても何故陽也の家の前にいるのかは謎だった。
とにかくまずは、特に傷があったり痙攣を起こしていた訳でもなさそうなので木造平屋の家の中へと運んだ。
まず広間にそっと少女を畳に置いて寝室に布団を敷いた。
そして少女を布団の上まで運んで、親が小6の時に送ってきた少し高級な羽毛布団をそっとかけた。
そして、作業が済むと陽也は台所へと向かった。
そこで竜がプリントされているエプロンを着けて改まった感じでこういった。
「さてと……、一応初対面だけど起きるまで見ててやんなきゃな」
そしてまな板、包丁、じゃがいもやにんじん等の材料を用意して何かを作り始めた。
その頃、朝っぱらの不良達はぶつぶつ愚痴を言いながら夜の公園で屯っていた。
あの時は超ノリノリだったものの、最終的にあんな状況になったため腹を立てていた。
「あー!あの坊主め、酷い目にあわせやがって……。ただじゃおかねえぞ」
「けど、どうするんです。学校に行ってもまたあいつらにやられますよ」
不良達は仕返しの方法をどうやら試行錯誤しているらしい。
しかしこれと言っていい案は出ず、時間だけが過ぎていた。
そんな時金髪で黒い執事の服を身のまとった青年が現れた。
青年は怪しい笑みを浮かべていた。その態度に不良達はいらつきを覚え、
思わず青年の胸倉へ飛びかかる。しかし青年は一切抵抗しなかった。
「おい、てめぇ。何、へらへらしてんだ?」
「………」
「質問してんだから答えろっつってんだろ!!」
不良は思わず堪忍袋の尾が切れて、力を込めて作った拳で殴りかかった。
青年はその拳を無表情で見ているだけで特に動きを見せなかった。
バンッ!と少し鈍い音がした。しかし不自然だ、もし顔面にミートしたのなら、
ドゴンッ!なんて音はしてもおかしくはなかった。
殴りかかった不良自身も何が起こったのかわからなかった。
すると手の甲から何だか少し痛みを感じた。手の甲を見ると微妙に赤く腫れていた。
しかし、問題は手の甲が赤く腫れたことではなかった。
多分この傷を見てついさっき怪我したものだろうとわかる。
ただ、どうして今こんな怪我をしたのか。
殴りかかった後何が起こったのかもわからない。
よく見ると青年には傷一つない。どうしたらこうなるのか。
それすらまったくわからない。そんな状況だった。
「あー、君達ちょっといいかい?」
「なな、何だ……?」
「君達にお願いがあってね」
不良達はさっきの一件があって、厳重に青年を警戒していた。
青年は本当に顔色変えず、話を続けていた。
「君達恨みがある人いるでしょ?」
「ああ!確かにいるぜ、うぜえ坊主が」
「僕もその人に近くにいると思われる人に用があるんだけど……。僕がその恨んでいる人を倒せる力をあげるからちょっと銀髪の少女を捕まえてきてくれないかな?」
「もちろんいいぜ!お安い御用だ、ちゃっちゃと終わらせてやるよ」
不良は自分が利用されていることも知らずにその頼みごとを承諾してしまった。
- Re: 悪夢に喰われた現実 ( No.13 )
- 日時: 2011/08/11 17:19
- 名前: イカ飯 ◆7dc6rjLZUg (ID: 0M.9FvYj)
少女はやっと意識が戻ったらしく目をぱちぱちさせている。
少女は何故こんなところへいるのか、まだ状況整理ができずオドオドしている。
陽也も、もう料理を作り終わるところだった。
少女は布団から出ると、何だかいい匂いがすることに気がついた。
そして本能がままにその匂いの道しるべを辿った。
「お……?起きたか?」
「…………………誰」
「まあ、お互い赤の他人だ。けどせっかくだからカレーでも食っていかないか?」
「カレー……?」
どうやら先ほど陽也が作っていたのはカレーだった。
しかし少女はカレーというものを見たことをないらしい。そのため動物のように、
異様に警戒をして匂いを嗅いだり、指でカレーのルーを触ってなめたりして警戒を解いた。
そして小さな口から言葉を紡いだ。
「………食べてもいい?」
「だからいいって言ってんだろ?遠慮すんな」
そしてカレーの皿を二人前お盆に乗せてゆっくりと広間のちゃぶ台へ運ぶ。
少女は表情こそ変わらないものの挙動だけで興味津々なのもわかった。
カレーをさっきからジーッと見ているしカレーを指で触ってつまみ食いもしていた。
ほほえましい。何か見てるだけで笑顔になれる。
そんな感じがした、こんなにほのぼのしているし。
「(それに比べて一年一組は、戦争や乱闘が日常茶飯事なんてな)」
そんな事を心底思いながら座布団の上に座った。
お盆からカレーの皿を降ろして少女と陽也の前にカレーを置く。
少女は何故か両手を合わせていた。数秒もして何をするか感づいたので、
陽也も両手を合わせた。そして二人で声をそろえてこういった。
「いただきます」
少女はいただきますと言った直後にもうカレーに食いついていた。
黙々とカレーを口に放ってゆく。陽也もゆっくりカレーを口へ運ぶ。
「おい、ちょっと顔貸せ」
「……何?もしかして……くちづ」
「やるわけねえだろ!?初対面の人にそんなことやったら変態だろ!……顔にカレーが付いてるんだよ」
そして陽也は片手で顔を支えてもう一方の手でカレーのルーをふき取った。
しばらく沈黙が続いたがカレーを二人が食べ終わってから、
陽也が少女に話を切り出した。
「そういえば、お前名前は?俺は都部陽也、宜しく」
「………夢見アリス。宜しく」
簡単な名前の自己紹介を済ませて続けて陽也は質問をする。
「アリス、お前何で俺ん家の前に倒れてた?」
「……この家の前で?………追っ手から逃げてて疲れた」
「いやいやいや、ちょっと待てよ!お前、寝てたのかよ!」
とっさに突っ込み精神がはたらいて適格な突っ込みを入れる。
しかしアリスは小動物のように小首を傾げるだけであった。
しかし心残りな言葉が一つあった。
『追っ手』
追っ手という事はアリスは只者ではないのが分かるような気がした。
何にどんな原因で追われているかというのは知ったこっちゃない。
しかし、アリスには誰かが狙うほどの何かがあるという事だ。
こんな重大な事を聞いて俺は何をすればいいのだろう。
俺も一緒に巻き込まれてしまうこともあるのだろうか。
しかし今はまだ分からなかった。
「アリス……。留守番できるか、朝ごはんの弁当買ってくる」
「………私も行く。夜歩きはいけないから」
「わかったよ。ただし何かねだったりするなよ」
「うん、わかった」
そして二人は身支度をして近くのコンビニへと向かった。
今、二人には悪しき影が忍び寄っていることも知らずに。
- Re: 悪夢に喰われた現実 ( No.14 )
- 日時: 2011/08/12 09:50
- 名前: イカ飯 ◆7dc6rjLZUg (ID: 0M.9FvYj)
- 参照: 急展開。
二人は夜道をためらいなくのんびり歩いていた。
陽也は今まで数えられないぐらい、夜に弁当をコンビニで買っているので、
こんな夜道でも慣れていた。逆にアリスはあんな事を言っていたにも関わらず、
肝試しで怖がる女の子のように陽也と腕を組んで体を寄せていた。
別に陽也はそんな事はあまり気にしていなかったので、顔を赤くするという事はまずなかった。
陽也はまたアリスに質問をぶつけた。
「アリス、無理なら答えなくてもいいんだが……。お前は何処から来たんだ」
「夢」
まあ、陽也はまともな答えを期待していたわけではなかったのだが、
今の答えは予想外だった。まさか『夢』から人が生まれるなんてことはないだろうと思ったから。
しかし追っ手に狙われているというぐらいなのだからこのぐらい珍しくてもおかしくはない。
ただ、未だにその言葉をしっかりと理解できなかったためもう一度確認を取った。
「アリス……、ファイナルアンサー?」
「ファイナルアンサー」
アリスは口数が非常に少ないため、アリスに質問をあててもいい答えが返ってこないため、
一度質問をあてるのをやめた。そしてしばらく歩いているとコンビニほのかな電灯の光が視界に入った。
現在時刻は大体9時なのでコンビニに長居すると補導もされかねない。
なので、無駄な行動を減らして早めにコンビニを出ることにした。
まずは店内へと入った、そして決まって店員のいらっしゃいませという声が聞こえた。
アリスはご丁寧にお辞儀をしているが、陽也はもちろん弁当売り場にすぐ向かっていた。
「あ〜、何にするか。牛丼弁当……、いやカロリーもあれだし濃いから駄目。今日は惣菜パンとおにぎりでいいか。アリスは何食べるんだ?」
「………選んでいいの?」
「いいよ。じゃなきゃ飢え死にするぞ」
「…………じゃあこれがいい」
アリスが掴んできたのは牛丼弁当だった。
陽也は数秒沈黙してしまった。一応もう一度確認を取る。
「………本当にこれがいいのか……?」
「うん」
「駄目。絶対」
「じゃあこれ」
「……。あー、もういいよそれで……」
挙句にアリスが買ったのはオムライス弁当という今風な弁当だった。
何だか朝ごはんとしては不向きな気がしたので一応ためらったが、
アリスが考えを変える気配が全く見えなかったので結局買ってしまった。
まあ、予算的な問題はないので問題はないのだが。
そしてコンビニを出て、さっき来た道をそのまま逆から辿っていた。
陽也はこの時変な感じがした、こう感じたことのない鋭い気配を。
その時。
「!!アリスっ、伏せろ!!」
「……何で……、……!?」
すると真上に何か、大きなものが横切った。陽也は第六感のようなものがはたらいたのか、
この攻撃が分かったらしい。何故か空も微妙だが薄い透き通った赤に染まっている。
そして前を見るといたのは今朝の不良。
だが、一致しない。何が一致しないのかというと戦争組と戦っていたときは、
さっきのような不思議な攻撃を出来なかったから。
「よお坊主。仕返しに来たぜえ」
「何の用だ、返り討ちにするぞ」
「そんなことが本当に出来ると思うかあ?降参ならしてもいいぜ、その代わり女を渡せ。その女を捕まえるように頼まれててな」
「降参もしねえし、こいつを渡すなんてこともしねえよ」
不良共は陽也の落ち着いた態度に腹を立てているのか舌打ちをチッとした。
不良は何故か勝ち誇ったような笑みをしていた。陽也にはそれが理解できなかった。
そして不良は他の不良達に近所迷惑になるような掛け声をする。
「うざったらしい坊主が、おい野郎共ぉ!この調子乗った坊主を殺せぇええ!」
「うおおおお!」
これは現実なのか、幻覚ではないのだろうか。
さっきの不良達は狼男のように体が変化していた。
獰猛な牙、目。そして綺麗な毛並み。まさしく狼だった。
これだったら一応さっきのも説明がつくような気がする。
不良の一人が狼へ変身して凄い速さで上を横切った。
こんな説明なら間違っている気はしなかった。
しかしまずい。この状況はまずい、そんな気がした。
それでも、自分が無力だとしても少年は不良達に立ち向かった。
アリスという独りの少女を守るために。
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