複雑・ファジー小説

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〜闇の系譜〜(サーフェリア編)上【完結】
日時: 2021/02/25 23:52
名前: 狐 (ID: r9bFnsPr)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode=view&no=19508



 人間の住む国サーフェリアの次期召喚師、ルーフェン。
召喚師一族の運命に抗い続けた彼は、多くの出会いを経て、国の守護者として立つことを決意するが……。

 闇の系譜の物語が、今、幕を開ける──!

………………

 はじめまして、あるいはこんにちは! 銀竹と申します。

 本作は、銀竹による創作小説〜闇の系譜〜の二作目の前編です。
一部残酷な表現などありますので、苦手な方がいらっしゃいましたらご注意下さい。

 今回は、ミストリア編より過去のお話です。
サーフェリア編だけ読んでも話は通じますが、ミストリア編を読んでから来ていただけると世界観は掴みやすいかもしれません。

〜闇の系譜〜シリーズの順番としては
ミストリア編(上記URLの最後の番号五桁が16085)
サーフェリア編・上(17224)
サーフェリア編・下(19508)
アルファノル編(18825)
ツインテルグ編
となっております。
外伝はどのタイミングでも大丈夫です(16159)。
よろしくお願いいたします!

…………………………

ぜーんぶ一気に読みたい方→ >>1-350

〜目次〜

†登場人物(序章〜第二章)† >>1←随時更新中……。

†用語解説† >>2←随時更新中……。

†序章†『渇望』 >>3-16

†第一章†──索漠たる時々

第一話『排斥』 >>17-30
第二話『再会』 >>31-37 >>41-49
第三話『曙光』 >>50-57 >>60-65
第四話『探求』 >>66-78
第五話『壮途』 >>79-93 >>97-101

†第二章†──新王都の創立

第一話『奈落』 >>102-129 >>132-137
第二話『落暉』 >>138-145 >>148-150 >>152-171
第三話『覚醒』 >>172-210
第四話『疑惑』 >>211-271
第五話『創立』 >>273-298

†あとがき† >>299

PV >>151

五分くらいで大体わかる〜闇の系譜〜(サーフェリア編)上 >>272

作者の自己満足あとがきとイラスト >>302-304

……………………

基本的にイラストはTwitterにあげておりますので、もし見たい!って方がいらっしゃいましたらこちらにお願いします。→@icicles_fantasy

……………………


【完結作品】
・〜闇の系譜〜(ミストリア編)《複ファ》
ミストリアの次期召喚師、ファフリの物語。
国を追われ、ミストリアの在り方を目の当たりにした彼女は、何を思い、決断するのか。

・〜闇の系譜〜(サーフェリア編)上《複ファ》
サーフェリアの次期召喚師、ルーフェンを巡る物語。
運命に翻弄されながらも、召喚師としての生に抗い続けた彼の存在は、やがて、サーフェリアの歴史を大きく変えることとなる──。

・〜闇の系譜〜(サーフェリア編)下《複ファ》
三街による統治体制を敷き、サーフェリアを背負うこととなったサミルとルーフェン。
新たな時代の流れの陰で、揺れ動くものとは──。

【現在の執筆もの】

・〜闇の系譜〜(外伝)《複ファ》
完全に狐の遊び場。〜闇の系譜〜の小話を載せております。

・〜闇の系譜〜(アルファノル編)《複ファ》
ミストリア編後の物語。
闇精霊の統治者、エイリーンとの繋がりを明かし、突如姿を消したルーフェン。
召喚師一族への不信感が一層強まる中、トワリスは、ルーフェンの後を追うことを決意するが……。
憎悪と怨恨に染まった、アルファノル盛衰の真実とは──?

【執筆予定のもの】

・〜闇の系譜〜(ツインテルグ編)《複ファ》
アルファノル編後の物語。
世界の流転を見守るツインテルグの召喚師、グレアフォール。
彼の娘である精霊族のビビは、ある日、サーフェリアから来たという不思議な青年、アーヴィスに出会うが……。

……お客様……

亜咲りんさん
てるてる522さん
ゴマ猫さん
マルキ・ド・サドさん
ヨモツカミさん

【お知らせ】

・ミストリア編が、2014年の冬の大会で次点頂きました!
>>16にとりけらとぷすさんによる挿絵を掲載いたしました!
・サーフェリア編・上が、2016年の夏の大会で銅賞を頂きました!
・2017年8月18日、ミストリア編が完結しました!
・ミストリア編が2017年夏の大会で金賞を頂きました!
・サーフェリア編・上が、2017年冬の大会で次点頂きました!
・2018年2月18日、サーフェリア編・上が完結しました!
・サーフェリア編・下が、2019年夏の大会で銀賞頂きました!
・外伝が、2019年冬の大会で銅賞頂きました!
・サーフェリア編・下が、2020年夏の大会で銀賞頂きました!
・サーフェリア編・下が、2020年冬の大会で金賞頂きました!
・2021年2月1日、サーフェリア編・下が完結しました!
いつも応援して下さってる方、ありがとうございます(*^▽^*)

Re: 〜闇の系譜〜(サーフェリア編)上【二月中完結予定】 ( No.297 )
日時: 2021/02/24 12:53
名前: 銀竹 ◆4K2rIREHbE (ID: r9bFnsPr)


 ルーフェンは、呆れ半分、嬉しさ半分といった様子で、肩をすくめた。

「それにしても、サミルさん、あんな迫力ある物言いも、出来たんですね。アーベリトの医療魔術が、いかに高等かを力説しながら、マルカン侯やアルヴァン侯を次々と丸め込んでいく様は、見ていて気分爽快でした」

 冗談混じりに言うと、サミルも、面白そうに表情を緩めた。

「ああ、あれは、オーラントさんのお陰もあるのですよ。オーラントさんは、任務でサーフェリア中を巡ってらっしゃったみたいですから、色んな街の内情をご存知だったんです。ですから、お願いしたんです。ハーフェルンやセントランスの弱味を教えてください、って」

 周りに人がいないか確認して、サミルが、こそっと呟く。
そんな悪どい内容を、サミルとオーラントが話している様を想像して、ルーフェンは思わず吹き出した。

「オーラントさん、よく教えてくれましたね。ハーフェルンとセントランスに喧嘩を売るなんて、やめろって言いそうなのに」

 サミルは、可笑しげに目を細めた。

「止められはしませんでしたが、『案外お前たちは、似た者同士なのかもな』と呆れられました」

「俺は、サミルさんほど無謀じゃないです」

「そうですか? 決闘に出ますって召喚師様が言い出したとき、私も結構、焦ったのですが」

 言ってから、ふと懐かしそうに目を伏せると、サミルは続けた。

「でも、そうですね……。召喚師様は、私というよりも、やはり兄に似ていますよ。今日、改めてそう感じました」

 しみじみと言うサミルに、ルーフェンは、尋ねた。

「アランさんは……父は、どんな人でしたか?」

 サミルは、少し寂しげに笑った。

「医師としては、尊敬できる人でしたが、兄としては、結構手のかかる人でしたよ。世間からは、神童だの天才だのと言われていましたが、子供っぽい所もありました。ちょっと目を話すと、寝食も忘れて研究に没頭してしまうし、医師の癖に、自分の健康は全く気にしない。……でも、正義感は人一倍強くて、優しい人でしたよ」

「…………」

 ルーフェンは、何も答えなかった。
長い間黙って、窓を見ていたが、やがて、にやりと笑うと、言った。

「天才だって騒がれているところは、本当にそっくりみたいですね」

 サミルは、首をかしげた。

「さあ、どうでしょう。そうやってすぐ調子に乗るところは、似てるかもしれませんが」

 サミルの返しに、ルーフェンは、挑発的に眉をあげた。
サミルも、負けじとルーフェンを見つめていたが、最終的に、二人はぷっと吹き出すと、しばらく笑い合った。

「もうすぐ、笑う暇もないくらい、忙しくなっちゃいますね。国王陛下」

 ルーフェンが、からかうような調子で言うと、サミルは、困ったような顔になった。

「その呼び方は、どうにも慣れなさそうですね……」

「なに言ってるんですか。もうサミルさんはサーフェリアの国王なんだから、もっと偉そうにしないと」

 寒さで曇った窓を拭きながら、ルーフェンは苦笑した。

 窓から見える、広大な王宮の庭園では、木々に積もる残雪が、夕陽に照らされてきらきらと光っている。
その枝についた小さく固い蕾が、残雪から覗いているのを、ルーフェンは、長い間じっと見つめていた。

Re: 〜闇の系譜〜(サーフェリア編)上【二月中完結予定】 ( No.298 )
日時: 2021/02/01 12:57
名前: 銀竹 ◆4K2rIREHbE (ID: r1a3B0XH)


  *  *  *


 サーフェリア歴、一四七七年。
新たな王都がアーベリトとなる、その十一年前。



「旦那、こいつ、こいつですよぉ。海から流れ着いてきたっつう、獣人の女! すごいでしょ、獣人を出品するなんて、絶対にうちが初めてです!」

 奴隷商の男は、下卑(げび)た笑いを浮かべながら、足枷の鎖を強引に引っ張った。
死体のように無抵抗で、あっさりと引きずり出された女の目に、もう光はない。

 その女の下腹部が、知らぬ内に膨れていることに気づくと、奴隷商は笑みを消して、うげっと顔を歪めた。

「あっ、こいつ、身籠ってやがる! おい、雄雌分けずに独房に突っ込んだやつ誰だ!?」

 憤慨する奴隷商をよそに、先程、旦那、と呼ばれた男が、値踏みするように女を見た。
そして、女の赤褐色の髪をひっ掴むと、ゆらゆらと頭を揺らして、その意思のない顔を覗き込んだ。

「……これ、本当に生きてるのか? ぴくりともしねえじゃねえか」

 奴隷商は、慌てたように言った。

「ええ、生きてますとも! ちゃんと呼吸してるでしょ? 獣人なんで、枷を壊されちゃ困ると思って、脚は折っておきましたが、それ以外は、一切傷つけてませんよ」

「ふーん……」

 興味がなさそうに返事をして、男が目を細める。
布切れ同然の服をめくり、女の背中にある奴隷印を確認してから、獣人特有の耳や尾、そして顔や手足を点検していく。
最初は、鋭い爪牙や、毛深い足先を興味ありげに眺めていたが、やがて、大きく息を吐くと、呆れたように首を振った。

「……犬か、狼かなんかの獣人か? 特別外見が良いわけでもないし、太股の皮膚部分に変な刺青が入ってる。おまけに、全くの無反応ときた。気色悪いっていうんで、見世物くらいにはなるかもしれんが、そう高い値はつかんだろ」

「ぇえ!? そんなぁ……」

 落胆の声をあげて、奴隷商が、不満げに眉を寄せる。
男は、面倒臭そうに答えた。

「まあ、反応を返すようになったら、もうちょい価値は上がるかもな。それか、腹の子を産ませて、そいつの方に期待するこった。その刺青は、消せそうもないしな」

 それだけ言って、飛び交う蝿を払いながら、男が独房から出ていく。
奴隷商は、納得がいかないといった顔つきで、女をみて舌打ちした。

 そして、その太股に入った、赤い木の葉模様の刺青を蹴り飛ばすと、腹立たしげに独房を後にしたのだった。


 

To be continued....

後編へ続く!


Re: 〜闇の系譜〜(サーフェリア編)上【二月中完結予定】 ( No.299 )
日時: 2018/07/11 23:39
名前: 銀竹 ◆4K2rIREHbE (ID: ktklDelg)



〜あとがき〜


 皆様こんにちは!銀竹です。
これで完結、というわけではないのですが、とにかくサーフェリア編は長いので、一度きりの良いところで区切って、前編はここまで、ということにしたいと思います(^^)
読んでくださった方、本当にありがとうございます!

 サーフェリア編は、私が闇の系譜という物語を作りたいと思った原点になるお話です。
ずっと書きたい、書きたいと思っていたので、執筆も本当に楽しかったです。
おかげで、更新速度もミストリア編の倍くらい速かったですね(笑)
我ながら、意欲半端ないな、と思ってました。

 まあそんなわけで、サーフェリア編には、私の『好き』が沢山詰め込まれています。
ですから、極力分かりやすい描写は心がけたのですが、王道展開にしようとか、読みやすい展開にしようとか、そういうことはあまり考えませんでした。
ただひたすら、私の好きなように書いてしまったので、読者さんには、「ミストリア編に比べて、サーフェリア編は暗いし小難しいな……」と思われてしまったかもしれません。
それでも、少しでも面白いな、と感じて頂ける部分がありましたら、銀竹はそれでもう満足です!

 今回は、サーフェリアの召喚師、ルーフェンについてのお話でした。
ミストリア編の主人公、ファフリと比べて、いかがでしたか?(笑)
かなり屈折して、うじうじした主人公ですね!
そんな彼も、サミルさんやオーラントさん、リオット族の皆と出会い、少し前向きになってきました。
最初の頃の、「召喚師になんてなるものか、全員死ね!」みたいな時期と比較すると、随分更正したなぁと、しみじみ思うわけです(笑)
全てを拒絶していたルーフェンが、人々との出会いを経て、やがて、召喚師としての運命を受け入れていく物語。
それが、サーフェリア編・上のテーマでした。

 サーフェリア編には、ミストリア編に登場した人物も、何人か出てきますね。
まず、リオット族のラッセルじいさんやノイ、そしてハインツくん。
ミストリア編では、宮廷魔導師として頑張っているハインツくんですが、彼とルーフェンの出会いは、ここにありました。
 オーラントさんの息子、ジークハルトも、ミストリア編に出てます。
彼は最年少で宮廷魔導師の団長にまで上り詰める実力者ですが、サーフェリア編でも、その頭角を現しています。
多分彼は、ルーフェンと渡り合える唯一の相手なんじゃないかなぁと思います。
ちょっと口は悪いですが、オーラントさん共々、彼は闇の系譜のイケメン要員です。
 王太妃として、バジレットなんかも出てますね。
ミストリア編では、国王として出演しているバジレットさん。
あまり話すと、ネタバレになるので控えますが、彼女はこの時から、ミストリア編の時代まで、病を患いながらも、シュベルテで王座を守り続けています。
どれもこれも、孫のシャルシスを守るため。
かっこいいばあちゃんやで……。
 そしてそして、覚えていますか?
ミストリア編のロージアン鉱山で話題に出た、獣人のスレインさん。
名前は出ていませんが、彼女もサーフェリア編・上の最後に登場していますね!
詳しいことは下(後編)のほうで書きますが、彼女が出てきたということは、その娘のトワリスもあとちょっとで出てきます(*´∀`)
サーフェリア編のもう一人の主人公が、ようやく登場です(笑)

 サーフェリア編・下では、トワリス目線で進んでいく部分が多くなってきます。
王都がシュベルテからアーベリトに移り、その中で奮闘していくルーフェンやトワリスたちの物語です。
暗い展開も多いですが、まあアルファノル編も含めると最終的にはハッピーエンドになりますし、恋愛要素とかも入れていくので、前編よりは親しみやすいかな、と思います。

 ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました(*^^*)
次頁からは、また詳しいあとがき・解説を書いていきます。
自己満足で、すごく長くなるので、読まなくても大丈夫です!
ただ、サーフェリアの世界観は結構複雑で、本編には書いていない設定とか多いので、「ここの辻褄どうなってるんだろう?」とか「もっと詳しい世界観知りたい」って方は、気になる部分だけでも目を通して頂けると幸いです(^^)

 それでは皆様、後編でまたお会いできたら嬉しいです。
失礼しましたー!


2015.1.20〜2018.2.18
銀竹

Re: 〜闇の系譜〜(サーフェリア編)上【完結】 ( No.300 )
日時: 2018/02/18 19:48
名前: ヨモツカミ (ID: uW2z2G2E)

サーフェリア編・上、お疲れ様でした!
なんだか、好きなところ多過ぎてどこから感想を言えばいいのやら(笑)とりあえずちょいちょい泣きながら読んでいた気がします。
ちょっと支離滅裂な文になりますが「いつものヨモツカミだなぁ」と流してください(

まず、序章でサミルさんを好きになっちゃいましたね。私にはアドラさんという心に決めた鳥(?)がいるのに……! でもサミルさん良い人すぎる……大好きだ、と。ルーフェンさんが王宮へ行き、サミルさんとお別れするところのやり取りでまず自然と涙が出てきました。完全にサミコンになりました。
後半のオーラントさんやルーフェンさんと会話するところで、サミルさんの苦労とか優しさが更に分かって、そこで私の闇の系譜界最推しはサミルさんだなと思いました(アドラさんも大好きです……!)そのあたりではもうサミルさんの名前が文中に出るだけで嬉しくなっていたので、完全に病気。
個人的に、オーラントさんがルーフェンさんの話を聞いたあとの「そういうところは、兄にそっくりなんですね」と言うところとか、ルーフェンさんは会った事もないけど、ちゃんと、アランさんの息子なんだなって実感しているサミルさんに何故か涙ダバダバでした。
それから王位継承のところで、いつもと違うサミルさんが見られたの楽しかったです。口調はやはりいつもの優しいサミルさんでしたが結構強気で発言してて「やだ、サミルさんカッコイイ……」と、電車内でにやけながら読んでおりました。なかなか気持ち悪いですね私! ルーフェンさんが決闘をするならアーベリト代表で自分が出ると言い出したところとかも好きでした。
以前、ラッセルさんと縁側でお茶飲みたいからノーラデュースを下さいと言いましたが、今はアーベリトに住みたいです。サミルさんと縁側でお茶飲みたいです!(

オーラントさんも良い人過ぎましたね……。一緒に仕事したい人ベストスリーくらいに入りそうです。ルーフェンさんとのやり取りが本当に親子みたいで、ノーラデュース行く前も行ったあともルーフェンさんのことすごく気にかけてくれて。もう親子でいいじゃん……とか思いながら読んでいました(笑)
でも、呪詛で大変になってるとき、オーラントさんがジークさんの名前を呼んで、ルーフェンさんが「俺じゃ駄目なんだ」ってなってるところと、「親父を殺そうとしやがってって怒れよ、その役目は俺がやったって駄目なんだ」って言うところ、泣いてました。親子じゃないけど、親子愛に近いものが、なんか、こう、言い表せませんが、とても読んでいて胸が苦しかったです。

ノーラデュースではイグナーツさんとノイちゃんの話で泣きました。イグナーツさんやってることは悪かったけど悪い人じゃないですもんね。生きてて欲しかった(泣)
ラッセルさんも好きでしたし、私はハインツくんを推してるので、ノーラデュースの話とても好きでした。

国の話を書いているとやっぱり商会との取引とか政治系の話が出てきて、私はそれが難しいのでファンタジーで王国の話を書くのは避けてましたが、そういう部分もきっちり書ける狐さんはやっぱり凄いなと思いました。ミストリアでもハイドットの鉱山による病気の話とかありましたし、リオット族の病気もそうですけど、考えるの大変だと思いますし、それを読者にわかりやすく説明するのも難しいと思うのにとてもわかり易かったの、本当に凄いと思います。

兄弟が亡くなったところ読んだとき、固まりました(笑)アレイドくん好きだったので、マジかよぉ……と。
その後のフィオーナ姫も、この子は頑張ってくれそうだ、応援してるぞと思った瞬間の自殺で、ひぃってなりました。姫とルーフェンさんのやり取りで、もしも自分が召喚師でなかったらという話を聞いて少し泣きそうになりつつ読んでて、フィオーナ姫のこと好きになれそうだなあー、からの絶望でしたね(笑)

そしてずっと謎の多かったシルヴィアさんについて解き明かされていって、外伝の「とある魔女の独白」を読んでいたのもあって、シルヴィアさんに感情移入しすぎて何回か泣いてました。
個人的にエルディオさんの最期の言葉が「そなたを愛してなどいない」なのが、一番辛かったです。シルヴィアさんは本気でエルディオさんのこと愛していたのか分かりませんが、多分愛していたんだと思いたいのでその前提で、自分がずっと好きだった人の死に際にそんなこと言われるの、シルヴィアさん救われなさすぎて、今あのシーンを思い出しても泣ける。シルヴィアさんとルーフェンさんは、ミストリア召喚師親子とは違った辛さの関係ですよね。

まだ書きたいことはありますが、これ以上書いても内容がぐしゃぐしゃしちゃうと思うので、抑えておきます(笑)とにかくこんな素晴らしい小説を執筆して下さってありがとうございました。
ほぼ毎日更新、お疲れ様でした。確かにミストリアと比べると暗いのかもしれませんが、どちらにも違った良さがあって私は両方大好きです。登場人物の殆どの人を好きになれるし、何度でも泣かされるし、何よりも読みやすくて、やっぱり闇の系譜っていいなぁって思います。
スレインさんが出たということはいよいよ彼女の登場ですね……! ルーフェンさん達のこれからの活躍を楽しみにしております! あまり無理をしないよう、お身体に気を付けて更新頑張ってください。私はいつまでも応援しております!

〜闇の系譜〜(サーフェリア編)上【完結】 ( No.301 )
日時: 2018/02/20 01:09
名前: 銀竹 ◆4K2rIREHbE (ID: C8ORr2mn)

ヨモツカミさん


 とってもご丁寧なコメント下さって、ありがとうございます(*^▽^*)
昨日は、完結したことへの安心感と、ご感想を頂けた喜びで、脳みそが溶けて語彙力が吹っ飛んでいたので、返信遅れてしまいました(笑)
ヨモツカミさんには、闇の系譜連載当時から約四年間も、ずっと応援して頂いているので、本当に感謝の気持ちで一杯です!
改めて、また更新頑張ろうと思いました……!

 サミルさんは、本当に人間かなって思うくらい、心が綺麗ですよね(笑)
執筆当初は、「ただの良い人で終わらないか不安だなぁ」なんて思ったりもしましたが、ヨモツカミさんにサミコンになって頂けて嬉しいです( *´艸`)
ヘンリ村を出たルーフェンが、最初に出会ったのがサミルさんだったっていうのは、本当に幸運なことだったんじゃないかと思います。
これまで兄と二人三脚で歩んできたサミルさんは、ルーフェンの中に亡きアランらしさを見つける度、きっと色々な思いが込み上げてきたのではないでしょうか。
容姿はシルヴィア似のルーフェンですが、リオット病について調べ始めたら没頭しちゃうところとか、いまいち子供っぽいところとか、性格の根本はやはりアランから来ている設定です。
 王位争奪戦の時のサミルさんでは、かなり強気な一面を出してみました(笑)
一見お人よしで優しいだけにも見えますが、それだけで領主が勤まるとも思えませんし、サミルさんって結構計算高い、頭の良い人物だと思ってます。
ミストリア編でのルーフェン(二十六歳)の、口調自体は柔らかいんだけど相手に有無を言わせぬ物言いとか、一見飄々としているけど意外と周りを見ているところとかは、それぞれサミルさん、オーラントさんに似てきているんじゃないかなぁなんて、個人的には考えています(*^^*)
 ヨモツカミさん、アーベリトに住んで、時々ノーラデュースに旅行行きましょ!

 オーラントさんみたいな人が上司だったら、絶対楽しいですよね(∩´∀`)∩
一番荒れてた時期に相手してくれたのは、サミルさんではなくオーラントさんでしたし、父親という意味では、ルーフェンが慕っていたのは、オーラントさんの方だったんじゃないかなと思います。
だからこそルーフェンは、オーラントさんがジークハルトの名前を呼んだ時、彼ら(本当の親子)の間に、自分が立ち入る隙なんてないのだと感じてしまって、ショックだったんでしょう。
シルヴィアの他に血縁者などいないし、ヘンリ村でもまず間引き対象に選ばれたのは自分だったしで、自分を一番に想ってくれる人間はいないんだろうと思って、うじうじモードに入ったルーフェンでした(笑)
もうそれでいいんだって割り切ったつもりでも、まだ十四歳のガキンチョですから、孤児院で「血の繋がりなんて関係ないよ! サミル先生は僕たちのお父さん!」って笑って言えちゃう子供たちが、すごく羨ましく感じたんだと思います。
オーラントさんはオーラントさんで、ルーフェンのことを息子みたく思ってる節が、あったはずですけどね(*´ω`*)

 ノーラデュースのリオット族の話も、私が書きたいものの一つでした!
イグナーツは、ヨモツカミさんの仰る通り悪い奴じゃないですし、最初は死なせるつもりじゃありませんでした。
でも、ルーフェンがリオット族を保護したら、復讐という生きる意味を彼は失うことになりますし、そもそも、イシュカル教会の口車に乗せられて、独断でノーラデュースに特攻して、おまけに次期召喚師に怪我まで負わせたわけですから、王都に戻ったら、彼はその罪を問われることになります。
だからイグナーツは、ノイを助けた後、天国の妻子の元に行くことを自ら選びました。
死は、この時のイグナーツにとっては、ある意味救いになったんじゃないかなと思います。
 ラッセルじいさんやハインツくんをはじめとするリオット族は、このあともルーフェンに忠義を誓う者たちとして活躍するので、良かったら応援してやってください♪

 商会との取引やら、政治云々に関しては、私もちゃんと読者さんに伝わっているのか不安だったので、分かりやすいと言って頂けると本当に嬉しいです……!
私自身、政治・経済・歴史等の詳しいわけじゃないので、社会系統を専門で学んでらっしゃる方からしたら、ツッコミどころとかあるんじゃないかとドキドキしてるのですが、一応私なりに、矛盾が出ないように設定しました。
 病気(人間のはよく分かりませんがw)とか生物の話題に関しては、私も専門を齧ってる身なのですが、それはそれで、ファンタジーに置き換えると説明が難しかったり(笑)
今後もその辺は四苦八苦しながら、なるべく破綻のないように書いていくので、見守ってやってくださいw

 ルイス、リュード、アレイドの兄弟組に関しては、なんだかんだ憎めない奴らっていうのを目指して書いてました。
アレイドなんか、一番最初にルーフェンに近づいた人物ですし、ルーフェンも失って初めて、「もっと話せばよかった」と後悔したと思います。
フィオーナ姫もあの状況下で、前を向こうと頑張っていたんですよね。
アランも殺され、二人の妃も殺され、オーラントさんまではめられて。
このあたりのシルヴィアによる虐殺祭りで、「うわ、サーフェリア編、暗い……」って読者さんが引くんじゃないかって心配だったんですが、まあシルヴィアのことを印象付けたかったので、実行しました(笑)
オーラントさんがシルヴィアの部屋に突撃した際、その一端を目の当たりにしてますが、この時、シルヴィアは通常の魔術では考えられないような力をいくつも使っています(何の証拠も出さず王位継承者たちを殺したり、自分を若い姿のまま保ったり、王宮の者たちに軽く暗示かけたり……)。
作中ではまだほとんど触れていないこの禁忌魔術、ルーフェンはその存在をよく認識していませんし、オーラントさんはちょいと勘づきましたが、結局その記憶は消されてしまいました。
この禁忌魔術が、サーフェリア編の下巻では結構重要になってくるので、なんとなーく覚えておいていただけると嬉しいです!
 ルーフェンは、フィオーナ姫に、もしも自分が召喚師じゃなかったら……なんて夢を語っていますが、いつかそれが実現するといいですよね(*^-^*)

 シルヴィアについては、こう、なんとも言えないですよね。
ルーフェンもシルヴィアも、お互いを憎みたいのに、憎み切れていない状態です。
ルーフェンは男だし、なんだかんだまだ子供なので、シルヴィアの辛さっていうのがどうしても完全には理解しきれてはいないと思うんです。
それでも、アンナから真実を聞いて以来、同情できてしまう部分が出てきて、イグナーツの言葉通り「憎んでいたほうが楽だった」と痛感しました。
 シルヴィアは、国王エルディオのことは、大好きだったんです。
他の旦那はともかく、アレイド達のことも、本当はちゃんと愛していたんじゃないかなと思います。
でも、もう自制できるような理性は残っていなくて、息子たちを自ら殺した挙句、最愛のエルディオにも、実は利用されていただけだったのだと知って、一層世の中に絶望してしまったんじゃないでしょうか。
これまで以上に、何をやらかすか分からない精神状態になったので、今後が不安ですね。
外伝も読んで下さって感謝感激です♪

 返信長くなってしまってすみませんでした(笑)
ヨモツカミさんには、拙作を読破して頂いただけでなく、私が作品に込めたものとか沢山感じ取って頂けているので、本当に嬉しいです(*´ω`*)
 サーフェリアの下巻は、上巻よりは多少読みやすくなると思います!
暗い展開とかはまだありますが、最終的にはそんな悲惨なことにはならないので、安心して読んで頂ければ(笑)
スレインの娘さんやルーフェン、ハインツくんあたりが、これから奮闘していく感じですね!
今後もヨモツカミさんに読んで頂けるよう、精進して参ります(`・ω・´)
本当にありがとうございましたー!


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