複雑・ファジー小説
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- 武装シンキ【オリジナルキャラクター募集!】
- 日時: 2016/09/01 17:13
- 名前: JD (ID: Btri0/Fl)
初めまして。
ここには初めて書かせていただきます。
更新事態はスローペースになると思いますがよろしくお願いします。
〜〜〜〜注意書き〜〜〜〜
1、この話はファンタジー・戦闘・恋愛表現(エロ・グロ)を含みます。
2、過激な表現(流血・欠損)がある可能性もありますので注意ください。
3、上記にも書きましたが基本スローペースです。
4、アドバイス・コメントも歓迎しております。よろしくお願いします
ほかにもまた増えるかもしれません。
もしよろしかったら暖かな目で見ていただけたらいいと思います。
では、よろしくお願い致します。
〜〜〜登場人物〜〜〜
紫藤桜花・野崎恵理・藤堂ヒカリ>>23
〜〜〜目次〜〜〜
【プロローグ】>>1-5
【第1話】>>6-11
【第2話】>>13-17
【第3話】>>18-22
【第4話】>>24-27
【第5話】>>25-32
【第6話】>>33-34
【第7話】>>35-37
【第8話】>>38-41
【第9話】>>42-48
- Re: 武装シンキ ( No.72 )
- 日時: 2016/08/20 15:07
- 名前: JD (ID: 2eNHBjew)
「遅いですね……桜花さん」
「ああ、もうエメラルドの幹部も到着しているというのに……」
午後18時。
約束の時間が来ているというのに桜花がまだ現れない。
もしかしたら、敵の手がもう彼女に伸びているのかもしれない……。
いや、まだそんな事をする余裕はないはず。
だけど、心配だ。
いつもは寝坊とかしてくるのはわかる。
だが、今日は桜花をいつもイジメていた彩華と言う子が連れて歩いているそうだ。
桜花が彩華に怒った時に色々と状況が変わったみたいだが……。
心配だ。
「どうやら、間に合わないようですねぇ」
「いいえ、ドクター。彼女は絶対に来ますよ」
「翡翠殿。いくらお主が信じていようとこれでは……」
ドクターと呼ばれた白衣の男。
そして、もう一人の屈強そうな男、『大和 波』……。
あの時のアクアマリンとの戦いの時にいた二人だ。
「おいおい、リーダー……。本当に桜花来るのか?」
「ああ、来る」
絶対来るって俺は信じている。
と、その時。
遠くの方から足音が聞こえてきた。
タッタッタッタッ
「えっと、あの……お待たせしました」
桜花は何かいつもとは違う雰囲気で現れた。
髪も整えられ、顔も化粧がしてあり。
更にはシンプルなドレスがよく似合う……。
「……綺麗だ」
そしてこの後、エメラルドとガーネットの会議が始まった……。
【第15話に続く】
- Re: 武装シンキ ( No.73 )
- 日時: 2016/08/22 01:19
- 名前: JD (ID: 2eNHBjew)
【第15話 力がなくても!】
午後23時。
アクアマリンへの対策を踏まえ、今後エメラルドを共闘するにあたっての会議が今だに続けられている。
敵の動き、どういう状態、こちらの装備の様子、兵の数。
色々と話が進められてきているが、一番困っているのは。
そう、全員が違う意見を言い始めるということだ。
リーダー二人の意見はもう決まっているのかもしれないのだが。
こちらの幹部たちがまったく話を合わせる気がないのか、それとも……。
「俺はゆっくり状況を見てから行動するべきだと思うんだよ!そうですよね、ヒカリ!」
「何を言うか!!敵が今まさにこちらに攻めようというのだぞ!のんびりしていられるものか!!」
意見がどちらも食い違っている……。
「ちょっとしっかり話し合いましょうよ」
「おやおやぁ?そちらが話を合わせる気がないように思えますがぁ?」
こちらもどうやらだめみたいだ……。
私は溜息を付き、席を離れようとしたとき。
「おやぁ?どちらに行かれるのですかぁ?桜花さぁん?」
ドクターと呼ばれるあのねっとりとしたしゃべり方をする男に声をかけられた。
「どこでもいいじゃん」
「おやぁ……遅刻したのにその言い草はないんじゃないですかぁ?」
むっ……痛いとこをつくねこの人……。
なんか苦手だなぁ。
でも、今は仲間なんだし。
「トイレに行くだけですよ」
「ん、そうでしたか。では、お気をつけて」
気を付けてって……。
一応、ガーネットのアジトの中で話しているんだから大丈夫だと思うんだけどなぁ。
まあ、気にしすぎか。
- Re: 武装シンキ ( No.74 )
- 日時: 2016/08/24 00:03
- 名前: JD (ID: 2eNHBjew)
「ふう……まったく、息が詰まるなぁ」
私は手を洗いながら少し呼吸を整える。
流石にあの雰囲気の中にずっといたら、私でも窒息しちゃいそうだ。
空気中がピリピリと電気を帯びているように感じるし、物凄く暗くも感じた。
多分、両者がまだ協力する関係になり切れていないのだろう。
考えてみればそれが当たり前か。
今までは敵、又は警戒するべき相手と考えていたのだから。
こちらといざ手を組もうなんてできるわけもない。
「それができれば簡単なんだけどなぁ……」
私がそう呟いたとき、足音が聞こえた。
音の鳴る方向は……。
私の後ろ!
「!!!」
「おっと、驚かせてしまいましたかね」
ドクターは私の口を塞ぎ、騒ぎ立てられないようにした。
奴の目は怪しく……私の全身を舐めまわすように見た後。
「いやぁ、彼に上げるのはとてもおしい!」
こいつは何を言っているんだ。
彼に上げる?
誰に?彼って……ダレ?
私が考え事をしている間に奴は一本の注射器を手に持った。
あれを打たれたらやばい。
私の本能はそう告げ暴れる。
「あ、ちょっと!暴れないでください!この!!」
私の首元に奴の手刀が入る。
意識を失い、頭が朦朧とし始めてしまう。
その中で最後に声が聞こえた。
「……何してるんですか」
- Re: 武装シンキ ( No.75 )
- 日時: 2016/08/25 16:20
- 名前: JD (ID: 2eNHBjew)
私は意識が戻り始めてゆっくりと目を開ける。
どうやら私が寝ていた場所はソファーらしく、この部屋も見たことがある。
どうやらヒカリの執務室にいるようだ。
確か、私はトイレでドクターと呼ばれた男に睡眠薬で眠らされて……。
それで意識を失う前に声が。
そう私が考えていると、ドアが開く音がする。
どうやらヒカリが戻ってきたのだろう。
だが、足音が一つじゃない。
「それにしても、君たちがいて助かったよ。ありがとう」
「い、いえ!わ、私はただ近くを通っただけで……」
ん?この声……。
恵理が戻って来てたんだ。
「それに今日は彩華ちゃんが来たいっていうから連れてきちゃいましたけど……」
「うーん、本当はまずいんだけど。今日の事があったから彩華さんぐらいは特別にしとくよ」
「あ、ありがとう……」
ふーん、彩華も来てるんだ。
ってか、なんか最近彩華が私にしつこいような気がする。
まあ……いいか?
と、二人が近づいてくる気配がする。
足音が止まった後は息がかかるぐらい近い距離だ。
う……ばれなきゃいいけど。
「へぇーこいつ、こんな顔して寝るんだ」
「そうなんだよー起きるときはいつもあと5分とか言うんだよ?」
言わないよ。
……多分。
「そっか……。私、こいつにひどい事しちゃったけど……やり直せるかな?」
彩華の声はいつもより震えている。
変えたいっていう思いなんだろうか。
それがはっきりとわかる。
「大丈夫だよ。桜花は優しいから、簡単にやり直らせてくれるよ」
……。
優しい……ね。
んじゃ、恵理にも言われたし。
水に流そうかな。
- Re: 武装シンキ ( No.76 )
- 日時: 2016/08/25 17:24
- 名前: JD (ID: 2eNHBjew)
「ん……んあ、あれ?みんな来てたの?」
わざと今起きた様な感じを出し起き上がる。
恵理は相変わらずニコニコしながらこっちを見ている。
そんで、隣の彩華は少し恥ずかしそうにこちらを見た後すぐにほかの方に向いてしまう。
「私どんくらい寝てた?」
「ああ、多分30分ぐらいだ」
あ、意外と短い。
大分寝たかな?とか思ったけど、30分ぐらいだったか。
そう聞くと欠伸がふわーっと出てしまう。
それに体も重い……。
どうやら薬の影響だろう。
「まだ無理はしない方がいい。シンキ使い用の薬だったみたいだな」
「あの人最低ですね!本当に平和を願ってる組織なんですか?」
珍しく恵理が怒ってるなぁ。
私の事になると結構恵理は怒るようだ。
後で聞いた話だが、あの後ドクターは相当怒られた後翡翠に半分ぐらい命を奪われただかなんとかと言う話だ。
「まあ、あんたみたいなちんちくりんを狙うなんてアイツも相当マニアックって事ね」
「……15ならこれぐらい普通だと思うけど?」
「そうだねー桜花はこれからだよ!」
というか、お前ら二人のスタイルがいいだけで私が悪いわけじゃないんだよ!
だが、こんな平和な日常も翌日の出来事で一気に変わってしまう。
奴らの『魔の手』がゆっくりと私たちを包み込んでいく。
【第16話に続く】
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