二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- LOVELESS×××【VanaN'Ice中編集】
- 日時: 2013/03/25 11:42
- 名前: 月森和葉 (ID: BsB4CdF8)
はじめまして、またはこんにちは。
月森和葉です。
VOCALOID、特にSCLproject(natsuP) feat.VanaN'Iceの中編集です。
LAST COLOR SCLproject(natsuP) feat.VanaN'Ice収録曲です。
※注意です。
・VOCALOID小説のくせに初音ミクが出てきません。
・結構シリアスです。
・落ちの後味悪すぎ。
・メインキャラクターが全員男という男の花園(薔薇小説ではありません。念為)。
目次
13943号室 Track 07
本編>>1-35
CAST・歌詞>>36
番外編>>37-39
バナナイス対談 >>40
眼 Track 01
本編>>41-58
扉絵>>40
CAST・歌詞>>59
LOVELESS××× Track 02
本編>>61-
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- 【VOCALOID】13943号室【VanaN'Ice】 ( No.39 )
- 日時: 2012/10/06 19:19
- 名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)
今日は夜8時からミクパの生放送とかで、結構楽しみです。
知ってる曲が多いといいな。
「でだ。海里」
「ん?」
零は何も言わずに海里の身体をべたべたと触りだした。
「はぁ?」
首筋、二の腕、太もも、最後にはシャツを捲って腹筋を見る。
そして一通り確認した後、海里を指差して芽依に問うた。
「なあ、柴田さん。こいつのどこがいいんだ?」
「それはひどいなぁ」
反論したのは、海里本人だった。
「なんでって……。なんでだろう……?」
「芽依ちゃん!?」
海里は慌て、芽依は真剣に考え込んでいる。
「私が海里に会ったのは結構前ですが、本当に偶然だったんです。もしかしたら、神様の思し召しだったのかも知れませんね」
そう言って優しく微笑む芽依に、海里と零は何も言えない。
「……そう、なのか?」
「俺もよく分かんないけど……、向こうがこっちを気に入ってくれたみたいだった」
芽依は座る位置を変え、理奈と楽しげに話している。
「お前から付き合ってくれって言ったのか?」
「ん?あ、ああ……って、何言わせんだよ!」
「良いじゃねえか、この際。俺だってそんなので記事書こうとも思わねぇし」
「……そうか」
妙に納得した顔で頷いた海里だった。
「俺、芽依ちゃんが俺のこと本当に好きなのか、ちょっと聞いてみたいな……」
「やめとけ。どうせ、あの様子だったら自分から何か話してくれるだろうから」
「なんでそんなのが分かるんだよ?」
少し訝しげに零に問う。
「それはな……。敏腕記者の勘だ」
海里は驚いたように目を見張ると、やがて溜め息を吐いた。
「……お前が彼女出来ない理由の、その二ってとこだな」
「あ?」
「何でもないよ」
笑って誤魔化すと、すっかり結露してしまったコップに口を付けた。
番外編その一はこれで終わりなんですが、まだ次の中編が書き終わってないので、番外編その二になります。
すいません。。。
- 【VOCALOID】13943号室【VanaN'Ice】 ( No.40 )
- 日時: 2012/10/08 16:45
- 名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)
- 参照: http://mb1.net4u.org/bbs/kakiko01/image/741jpg.html
突発バナナイス対談。
L「……え?」
K「いきなり?」
G「突発にも程があるでござろう……」
L「まあいいや。俺達は月森和葉の設定によるバナナイスの、鏡音レンだ」
K「KAITOです」
G「神威がくぽでござる」
L「……で、何すんの?」
K「カンペも出てないし……」
G「勝手に喋れってことでござるか?」
L「そのようで……」
K「何もないよ?」
G「ていうか、月森はこんな事をしていて良いのでござろうか?」
L・K「え?」
G「明日から中間テストだそうでござるが、全然勉強もしとらんでござるし、最近はどうやらDTMも始めたようでござる」
L「受験生なのに?」
K「馬鹿だねぇ……」
G「今書き途中の小説も、扉だけ描いてあって完結してないでござる」
L「てか、このスレの俺達印象悪すぎだろ」
K「シリアスとかそう言う部類じゃないよな」
G「まったく、もう少しちゃんとすればいいものを……」
月森「悪かったな!もう絵も小説も書いてやらんぞ!それに曲の元を作ってるのは歌詞を書いてる俺なんだからな!」
DTMを始めたのは本当です。
作詞・イラスト→月森和葉
作曲・調教→月露
作曲・動画→マノレク
の三人で始動中ですが、曲の投稿は受験が終わる春くらいです。
- 【VOCALOID】眼【VanaN'Ice中編集】 ( No.41 )
- 日時: 2012/10/28 18:20
- 名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=WO-ERO1hIjo
はい、やっとこさ「眼」を投稿します。
URLでYouTubeの原曲様へ飛びますが(動画はありません)、かなりヘヴィな曲なのでご注意下さい。
扉絵は対談のURLに貼ってあります。
厨二くさいとか言わないでね。
動乱と戦争と混沌の世界。
蔓延る現代科学。
その実験の末に産まれた、異常能力者に異常精神者。
地上は恐怖の乱舞台だった。
その最たる者。
コードネーム『Me』。
確認されているのは、たった三人。
しかし、それだけの人数でもこの世界を滅ぼすことが可能と考えられている異常能力者達だ。
彼らの特徴は異常な破壊能力と、そして異常な愛。
異性愛者であり、同性愛者。
愛した者の、その身体と心に、異様なまでに執着する。
爛々と威力を失わない眼の光で、相手を惑わす。
その危険性故、三人は深い地下牢の奥に監禁されていた。
「あなたの瞳が欲しい——」
「動けないように縛り付け、跪いて泣き叫ぶ——」
「その顔に愛しいくちづけを——」
日々、暗い牢をものともせずに不気味な笑いを湛えながらそんなことを呟いている。
妖艶にしてサディスティック、そして破壊的。
それが彼らを表す言葉に一番近い。
魔力が宿ると言われるその片眼は刳り抜かれ、血の滲んだ包帯が巻かれ、間違っても看守を惑わさせないようにするためだ。
今日も暗い地下牢の中で、不気味な笑い声と言葉が飛び交う。
- 【VOCALOID】眼【VanaN'Ice中編集】 ( No.42 )
- 日時: 2012/10/28 18:14
- 名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)
権力と暴力が支配する、闇の世界。
隣の国からの侵入。
それによって、今この地は朽ちようとしていた。
向こうからやってくる人々も、実験によってDNAを改変された者達だ。
その者達と正面から相対できる者は、たった三人。
そう、『Me』の三人だけだ。
「やはり、『Me』を使うしかないのか……」
円卓の周りに、一定の間隔を開けて椅子が儲けられている。
そこに、いかにも権力によって人々を支配しているような男たちが何人も集まり、自分達が作らせた生物兵器に怯えている。
「しかし、あれは危険すぎる。いつ寝返られるかも分からないんだぞ」
「だが……、『LESS』に対抗できるのも『Me』だけなんだ。これをいつ使わずにいるのだ?」
「長……」
今この場所にいる全員が、円卓の中心に座っている人物に視線を向けていた。
「……使わざるを得ないだろう。それとも、誰か他に良い案が在るというのかね?」
「……」
沈黙だけが帰ってくる。
「……よし、では、防衛長、『Me』にこのことを伝えるのだ」
「……御意」
議会は此処でお開きとなった。
- 【VOCALOID】眼【VanaN'Ice中編集】 ( No.43 )
- 日時: 2012/10/28 18:17
- 名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)
いつもは暗い地下牢に、淡い光が灯る。
靴の底が、固いコンクリートの床を穿つ音だけが響き渡る。
迷路のように枝分かれした地下の、一つの奥へと辿り着いた。
そこに眠っているのが、『Me』の一人、たった十四歳の少年である。
「防衛長さん、俺達は、戦うのは嫌だよ。だって何も貰えないんでしょ? 俺達が何が欲しいのか、貴方なら知ってるよね」
やって来た男はどきりとした。
口調は確かに年頃の少年の物なのに、言葉の重みが桁違いだ。
確かに自分は防衛長で、今、自分は相手の国のDNA改変者と戦えと命令に来た。
彼が驚いたのは、まず、自分は『Me』とは初対面で、またこの少年は自分以外にも『Me』が存在しているということを知らないはずだ。
『Me』は迷路のような地下牢の奥にバラバラに収容されていて、会う機会など一度も無いはずなのに。
ましてや、『Me』を今度の戦争で使うなどと言うことはついさっき決まったことなのに、何故この少年はそれを知っているのか。
不思議で堪らなかったが、ここはそのまま答えた。
その方が懸命だと考えたからだ。
彼は、技と虚勢を放って答えた。
「そうだ。君に、隣国の兵士達と戦って欲しい。君が欲しいものがあるのなら、出来るだけ優遇しよう。それでは、駄目かね?」
すると『Me』の少年は訝しげに言った。
「おじさん、頭悪いんじゃない? 俺が欲しいものは、決して許されない物だって、俺だって知ってる。それとも、おじさんはそれを知らないのかな?」
可愛らしげに小首を傾げる様は本当にただの少年のようだ。
こんな子供が世界を滅ぼすことが出来るなんて、想像だにできない。
「……それは私の知るところではない。上層部の決定によるものだ」
途端、少年が妖しく口元を綻ばせた。
「可哀想なおじさんだねぇ。上の人は、『やむを得ない』とか言って俺に与えておいて、そいつが都合悪くなったと思ったら全部おじさんに押しつけて、『あいつが悪者だ。あいつが全部独断でやったんだ』って世間に公表されて、おじさんはあっという間に失脚。職を無くして路頭に迷って、まあ今の地上は危険だから、直ぐにのたれ死んじゃうだろうね。そんなのも気付いてないの?」
くすくすと声を立てて笑う。
少年は鉄格子の向こう側にいるというのに、この威圧感。
たった十四歳の少年が放つ物とは思えない。
「……そんなこと、私だって分かっている! いいか、お前は国のために働くんだ。これはかつて無いほどに名誉な事なのだぞ!」
「はぁい」
薄く笑みを浮かべながら、驚くほど素直に答えが返ってきた。
(これで、この国が救われると良いのだが……)
その彼の切実な願いは、叶ったとも言えるし、叶わなかったとも言えよう。
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