二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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LOVELESS×××【VanaN'Ice中編集】
日時: 2013/03/25 11:42
名前: 月森和葉 (ID: BsB4CdF8)

はじめまして、またはこんにちは。
月森和葉です。
VOCALOID、特にSCLproject(natsuP) feat.VanaN'Iceの中編集です。
LAST COLOR SCLproject(natsuP) feat.VanaN'Ice収録曲です。

※注意です。
・VOCALOID小説のくせに初音ミクが出てきません。
・結構シリアスです。
・落ちの後味悪すぎ。
・メインキャラクターが全員男という男の花園(薔薇小説ではありません。念為)。

目次
13943号室 Track 07
本編>>1-35
CAST・歌詞>>36
番外編>>37-39
バナナイス対談 >>40

眼 Track 01   
本編>>41-58
扉絵>>40
CAST・歌詞>>59 

LOVELESS××× Track 02
本編>>61-

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Re: 【VOCALOID】13943号室【VanaN'Ice】 ( No.19 )
日時: 2012/09/18 23:57
名前: 月露 (ID: IAQru7qe)

カゴの女装姿描いてくれないかな。
第一声がこれっていうw

にしても腹筋割れてる女ww
ここ一番吹いたかもね。

やーやっとシリアスキタ━(゜∀゜)━!
いや次からだけど。
待ってるからな!

【VOCALOID】13943号室【VanaN'Ice】 ( No.20 )
日時: 2012/09/19 21:08
名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)

なんでこんなにカゴ君の女装人気が高いんですかwww





 俺に与えられた部屋は、13723号室。
 13というのはこの工場の号棟のことで、7というのは階の番号で、七階の23号室という意味だ。
 これを十階建ての工場に一人一部屋ずつ分け与えられる。
 三階にウミ、五階にガク、七階に俺、そして九階にキヨだ。
(これか……)
 床に無造作に置かれたアタッシュケース。
 その中に、丁寧に研がれた小刀がぎっしりと並べられていた。
(こんなの、どうやって手に入れたんだ……?)
 疑問を感じつつ、衣装の間に小刀を挟み込んでいく。
 こうしておくと、いつでもどこからでも武器が取り出せる。
 それでも数本余ったので、その数本は手に持っていく。
 慎重に外を伺いながら、扉の外に出る。
 何の気配もない。
 生き物の気配すらない。
 聞こえるのは自分の息を吐くその動作と、鈍い心音。
(…行くか)
 意を決し、息を潜めながら歩いていく。
 言っておくが、この“Game"には全員が本気で参加している。
 何故なら、負けたら何があるか分からないからだ。
 小学生の時、ウミが木の上から落ちて脚を折った。
 中学の時は、俺が川に落ちて頭を数針縫った。
 高校の時は、ガクとキヨの引き分けで、二人は腹部に切り傷を負った。
 それらは全て偶然で、Gameとは何も関係ないかも知れない。
 でも、これは確実に、Gameの仕業だと、俺達は確信していた。
 それ以外に、原因が考えられないからだ。
 今は全員に配偶者が居る。
 絶対に負けるわけには行かないのだ。

【VOCALOID】13943号室【VanaN'Ice】 ( No.21 )
日時: 2012/09/20 19:59
名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)

 息を殺し、そっと非常階段へ向かう。
 こんな時に踵がある靴は非常に不利だが、これは全員が同じ条件の筈だ。
 六階に降りると、向こうから誰かがやってくるのが見えた。
 多分、ウミだろう。
 ウミの部屋はここの一つ下の階だ。
 暗がりの中で少しだけ見えた顔は、やはりウミだった。
 奴が手にしているのは、細長い筒と、針のようだった。
(毒か……!)
 恐らくは一時的に動きを封じるか、内側から徐々に蝕む程度の麻酔か何かだろうが、当たるの、ましてや直撃は避けたい。
 あまり動きが早いわけでもないウミにとって、これほど有効な武器は無い。
 何せ遠距離からも狙うことが可能だ。
 咄嗟に、ウミが筒を吹いた。
 それと同時に、こっちも手に持った小刀を投じる。
 互いの武器は両者の肩を裂く。
 幸い、こっちは衣装が裂けただけのようだ。
 毒はまわっていない。
 再び武器を投じる。
 手応えがあった。
 脚を掠めたようだ。
 やがて、ウミの気配が遠ざかっていく。
「……ふぅ……」
 俺は小さく溜め息を吐くと、壁に寄り掛かって休息をとる。
 座り込んでしまうと、誰かが現れたときに応戦できないからだ。

【VOCALOID】13943号室【VanaN'Ice】 ( No.22 )
日時: 2012/09/21 19:40
名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)

 身体を休めつつ、頭の中で作戦を練る。
 既にかなりの時間が経ってしまっている。
 もう誰がどこに居るかなどのことは分からない。
(問題は、今回どうやったらゲームが終わるかだ……)
 いつもGameはどう終わるか分からない。
 誰かが倒れたときに終わったこともある。
 唐突に終わったこともある。
 その終わり方は、実に様々だ。
 終わりが近づくと、不意に身体が硬直する。
 そして、全員が戦意を喪失する。
 これは、何かの力が故意に俺達に働いているとしか思えない。
(誰かが俺達を操っているのか……?)
 とりあえず、今は勝ち残ることだけに専念しよう。
 俺に託された使命は、それだけだ。

【VOCALOID】13943号室【VanaN'Ice】 ( No.23 )
日時: 2012/09/22 20:49
名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)

最近、黒うさPの「ACUTE」と「ReAct」が好きなので、いつか書こうと思います。
いつになるか分かんないけど。



 手に小刀を握り直し、背筋を伸ばす。
 眼を閉じ、一点に気を集中させて、ひと思いに小刀を投げる。
「誰だ!」
 叫ぶも、答えは無い。
 からんという乾いた音を立て、小刀がコンクリートの床に落ちた。
 ただしぃんとした静寂だけが場を支配している。
(気のせいか……?)
 確かに殺気と視線を感じた。
 誰かが俺を付け狙っている。
(くそっ)
 心の中でその誰かに悪態を吐くと、再び歩き出した。
 願わくは誰にも出会わないことを信じて。
 しかし、俺のその切実な願いは、一瞬にして打ち砕かれた。
 ガクと遭遇したのだ。
 あいつが手にしていたのは、日本刀だった。
 かなり長い。
 身構え、手を強く握り直す。
 向こうも刀の柄を握り、こちらに隙が出来るのを伺っている。
(どうする!?)
 俺の頬を冷たい汗が伝う。この状態でウミやキヨにまで遭遇したら、俺の勝ち目はまず皆無だ。


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