二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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生命と破壊の花【ポケモンXY】completion-完結-
日時: 2016/02/01 00:44
名前: マルガリータ ◆Ywb2SqBO2Q (ID: 8R/poQo9)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29995

 



 ──僕たちは生kill、この世界を──




 【前書き】

 クリックありがとうございます、本作品『生命と破壊の花』を筆記を務める元カルマのマルガリータです!
 この作品は、2013年10月13日に発売されたゲーム、ポケットモンスターシリーズ『ポケットモンスターXY』の小説です
 何故XYかというと……5月にポケモンセンターでポケモンXYグッズが販売されていたのを見て、懐かしい気分に入り、久し振りに向き合ってみようという気持ちになったからです

 ※注意※
・大まかなところは原作沿いですが、オリジナル要素が少々出てきます。なので、オリキャラも登場します
・シーズン2からカルムがギャルゲーの主人公。マルガリータ版ディック・グr( アイニス「おい、ポケモンバトルしろよ」
・バットマンネタ自重しろ、このにわか
・誹謗中傷、このスレに関係のない話や雑談、個人情報に関する話があった場合はスルーします。以前、とある方がそのコメントをしてきて非常に困りました
・グロ描写はないものの、死ネタあり。キャラ殺しはマルガリータ特権です
・バトルシーンは苦手なので、少々見苦しいと思います
・イメージCVはほぼ吹き替え声優をチョイス。有名声優チョイスしろ
・俺/私のカルムに何するものぞ、マルガリータァァァ!!(要するにカルムがだれおま)

 拙い文章ですが、よろしくお願いします!


9/23 こーすけさんとクロスオーバー作品を始めました→>>169
12/25 フラン・ブレイク・ガルシアさんとの合作始めました→>>251

8/11 タイトル変更しました。『生と死の狭間で』→『生命と破壊の花』

【新着情報】
1/30 終章 更新>>296
1/30 後書き >>298 new
このスレは02月01日を持ってロックさせて頂きます。続編は参照からお願いします

僕たちがこの美しい地方で見つけたものは──

登場人物
>>23

序章【カロス地方昔話】
>>01

シーズン1 始まりは唐突に……編

アサメタウン・メイスイタウン編【すべてはここから始まる】
>>02 >>03 >>04 >>07

ハクダンシティ編【バトル&ゲット】
>>08 >>09 >>10 >>11 >>12 >>13 >>14 >>15 >>16 >>21 >>22

ミアレシティ編【メガシンカ】
>>33 >>35 >>37 >>38 >>39 >>40 >>41 >>44 >>45 >>46

コボクタウン・パルファム宮殿編【その男、大富豪であり、プレイボーイ】
>>55 >>62 >>63 >>74 >>79 >>85 >>87

シーズン2 カルムのポケモン活躍編

コウジンタウン編【毬栗から棘鎧への進化】
>>95 >>96 >>97 >>99 >>105 >>109 >>110 >>111

ショウヨウシティ編【壁】
>>112 >>119 >>128 >>146 >>154 >>157 >>158 >>159

セキタイタウン編【カルムとピカチュウは仲良しでちゅう】
>>179 >>183 >>186 >>193 >>194 >>195 >>200

シーズン3 ディアンシー編

麗しき宝石のプリンセス
>>205 >>206 >>207 >>209 >>210

再会を目指して
>>215 >>220 >>230 >>284 >>285 >>286

希望
>>288 >>289 >>292 >>294 >>295

【終章】
>>296

【短編】

『ポケパルレ』ハリマロン、ピカチュウ、ゼニガメの場合
>>49 >>50

『I want to be……』ミアレシティ編終了後、ハリマロン視点
>>94

『南瓜は食べるものではなく、被るものなのです』ハロウィンss
>>214

『手のかかる隣人』カルム+セレナ。子供のようなカルムとオカンセレナ
>>216

『一番なのは君!』アニポケとちょいリンクしてます
>>231

『これからも、この先も』PUFFYの『これが私の生きる道』を聴いて思ったこと。ブログに飛びますのでご注意を
>>266

【番外編】

『ポケモン不思議のダンジョン カルムとハリマロンの冒険』ポケモン超不思議のダンジョン発売記念日
>>132 >>135 >>136 >>137 >>138 >>139 >>145

『a little SantaClaus』ユリーカとアイのクリスマス
>>239 >>240 >>242

『ぼくとおれ』原作カルム登場
>>253 >>263 >>264 >>265 >>271

【頂き物】
アーリアさんに、カルム&セレナvsしたっぱ兄弟のドット絵を描いてもらいました!
>>100

別サイトの絵師様からエカルラートを描いて貰いました
>>227

【イメージ主題歌】
『TEEN TITANS THEME(日本語版)』PUFFY

【小ネタや元ネタ一覧】
>>208

12/20 連載してから半年が経ちました
>>233

新年の御挨拶
>>279-280

後書き
>>298

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Re: 生命と破壊の花【ポケモンXY】 ( No.42 )
日時: 2015/08/18 05:18
名前: こーすけ ◆TG/gZwenNc (ID: .YMuudtY)

>マルガリータさん

ども、こーすけです!コメントさせて貰いますね。

まず言いたい事はゼニガメが可愛い過ぎるw。泣き虫のゼニガメとか可愛すぎるでしょ!反則でしょっ!!w
ゼニガメって言ったらサトシのグラサン掛けてる男らしい奴の方がイメージ強かったのでこれは萌えましたw
まぁ俺は断然にフシギダネの方が好きなんですけどね。え?聞いてないって?w


そして、アイニスちゃんが本当にツボです。こいつ一体何回名前間違えるんだよってツッコミを入れたくなります。その当のカルム君は諦めているのか訂正すらしないw。カル○ス、カルビの次はカルシウムにカルボナーラお腹空いてるのか?wわざとやってるとか思えないですね笑

カルム君が素直にかっこいいと思いましたね。ゼニガメ達を誘拐したファイアロー達を攻撃しないで説得したり。ゼニガメ助ける為に自ら飛び降りたり王道主人公って感じですね〜

うちの主人公でしたらまず「てめえら馬鹿な事やめねえとまとめて焼き鳥にするぞ。」とファイアローの怒りを買わせて容赦なく攻撃をして戦闘不能にさせて助け出す外道です。

やっぱりカルム君やギンコ君もそうなんですがやっぱ主人公ってこういう優しくて熱いイケメンじゃないとね。うちの主人公も一ミリでも見習って欲しいですな。俺のさじ加減なんだけどw

ユリーカ…デデンネじゃなくてプラスルに乗り換えたのか…w

もしかしてなんですがゼニガメを選んだのはマルガリータさんが実際にプレイしててゼニガメを選んだからでしょうか?

では、今日は前回よりは短いですけどさよなら〜
オリキャラ募集楽しみにしています!

Re: 生命と破壊の花【ポケモンXY】 ( No.43 )
日時: 2015/08/18 11:03
名前: マルガリータ ◆Ywb2SqBO2Q (ID: wyieLVt/)
参照:

 >>42 こーすけさん

コメントありがとうございます!

個人的にゼニガメは何故か泣き虫というイメージが強かったので、サトシのゼニガメとは対照的になりましたw
フシギダネも良いですよね、ポケダンでパートナーにした時、後ろからちょこちょこついてきたり、顔グラが好きでした。あと、背中の種を見ると、まんじゅうを思い出してしまうので、NNは「まんじゅう」にしようかと考えましたが、フシギダネが可哀想なのでやめときました← 超不思議のダンジョンでもフシギダネをパートナーにする予定です

アイニスはどんどんカルムの名前を間違えます。近々カルネさんを登場させる予定なので、その時はカル◯ス以来のノリツッコミが出来そうです←
原作でも女主人公にしてると、カルムが「名前似てますね」って言った時は若干吹きましたww

アニポケみたいになってしまったのは、「あるポケモン」を登場させる為にファイアローがカントー御三家誘拐+プリズムタワー+カルム飛び降りにさせました
因みに、このファイアローはなんと……なんです。何故ファイアローがカントー御三家を誘拐させたのかは近々書きます
そして、早くもあの兄妹も登場させました。原作での彼等の出番は乏しいので、此処で活躍させました。彼等の出番がないのは、あの人のせいなんですが←

流石リュウトww 大好き倶楽部会長のお願いを無視してカビゴンを起こしたというズルい心を持つだけはあるwww 今度オリキャラ募集があったらリュウトに尊敬しているキャラでも送ろうかな……←

カルムは本来、軽い性格のキャラにしようと思いましたが、プリズムタワーの件でこうなりました。どうしてこうなった。これじゃあ完全にサトシじゃねぇかおいですよマジで

デデンネはユリーカをプラスルに託しました。今頃デデンネは天国でユリーカを見守っていることでしょう(縁起悪いこと言うな)
因みにユリーカは幼女なので、ユリーカの台詞は全部ひらがなです
先程見返して>>40を見たら「幼女とポケモンの笑顔に」が「幼女のポケモンの笑顔に」になっているので、後に直します。これもこーすけさんのおかげです、ありがとうございます!

流石こーすけさん!そうです、ゼニガメはXをプレイして選んだポケモンなんです。本当はフシギダネが良かったんですが、ハリマロンフシギダネだと相性が被ってしまうので、ゼニガメにしました。ハリマロンの弱点をカバー出来るし、リーフグリーンでゼニガメを選んだという懐かしい気持ちがあったので。Yでフシギダネを選びました
ポケスペではハリマロンヒトカゲなんですよね。うちとは対照的です
原作では主人公がカントーの御三家もらってるのに、サナとライバルはもらってないんですよね、何故だろう?と思い、セレナとアイニスにもカントーの御三家を選んでもらいました。セレナはフシギダネ、アイニスはヒトカゲです。アイニスのヒトカゲはどっちのメガリザードンになるのかはお楽しみですww

ミアレシティ編は進みやすいので、もうそろそろ終わる予定です。次回予告を書いた後、短編を二話投稿した後にオリキャラ募集を開始させます。お楽しみにして下さい!

【メガシンカ】 ( No.44 )
日時: 2015/12/13 19:58
名前: マルガリータ ◆Ywb2SqBO2Q (ID: CjSVzq4t)
参照:

 カルムのポケモンにゼニガメが加わり、更に旅に楽しみを覚えてきたカルム。腰に付いてある3匹のモンスターボールを見ると、思わずにやけてしまう程だ。
 そして、メガシンカ……。まだキーストーンは持っていないものの、いつかゼニガメと深い絆を築いて、立派なメガシンカをさせたい。
 そんな思いを胸に、1階に降りると、一人の男性がソファーに腰かけていた。薄紫色の髪に、白のスーツを着た男性だ。20代ぐらいだろうか。
 ネクタイを巻いておらず、ボタンを留めていないせいか、鎖骨が見える。
 男性と目が合うと、男性はソファーから立ち上がり、こちらに歩み寄る。
 近くで見ると、当然だがカルムの身長を軽く越えていて、整った顔立ちをしている。
 男性は微笑みながらカルムに声を掛ける。

「ねぇ、君。プラターヌ博士は此処にいるかな?」
「え?あ……。さ、3階にいますよ……」

 声を掛けられ、思わず間抜けな声が出てしまった。
 しかし、それを気にせず、男性はありがとう、と礼を述べ、カルムと擦れ違った。
 そして、エレベーターに乗って姿を消した。
 カルムはそれをずっと見詰めていた。

「お隣さん」
「ひゃっ!?」

 背後から声を掛けられ、やや甲高い声を上げてしまった。元々……と言うより、まだティーンエイジャーの前半であるカルムの声は少し高めなので、あまり変わりはない。
 振り返ると、オーク色の髪をポニーテールに纏めた少女がいた。服装はの水色とピンクを基準としたキャップの上に赤のサングラスを乗せていて、ピンクのタンクトップに白いショートパンツに黒レギンス、スニーカーを履いたカジュアルな服装をしている。
 見たことのない少女だが、髪色と顔、そして、トートバッグを手に持つ姿には見覚えがあった。

「そんなに驚かなくても良いじゃない。お隣さん、アタシよ、セレナ」
「えっ、セレナ!?君どうしたんだよ?イメチェンなんかして」
「この先、道が険しくなって来るらしいから、服装を変えたの。あの服装で行くと色々不便になりそうだし」
「へぇー服には色々な役割があるんだな」
「この服でミアレになると、ちょっと浮いてるけどね。……お隣さん、話したいことがあるの。『カフェ・ソレイユ』で待っているわ」
「話したいこと……?此処じゃ駄目なの?」
「ええ、アタシと貴方だけの話よ。じゃ、アタシ先に行くから、『カフェ・ソレイユ』で会いましょう」

 オーク色のポニーテールを揺らしながら、セレナは研究所を出た。
 カルムは暫く立ち尽くしていた。
 セレナの服装と髪型を見て、カルムは思った。服は着るだけではなく、動きやすくしたり、温かくさせたり、場所の雰囲気を変えてしまう不思議な力があるんだな、と。
 セレナはオシャレにも気を遣う性格であることを改めて確信した。
 ……それにしても、話とは一体何だろうか。場所を変えて話をするということは、それほど秘密の話なのだろうか。『アタシと貴方だけ』と言っていた位だし……。
 ま、いっかとカルムは研究所を後にした。

 ◆

 マップによると、カフェ・ソレイユはポケモン研究所を出て左側にある。
 ミアレシティはストリートだけでも広いし、カフェも沢山建てられているので、マップは本当に役に立つ。
 マップをしまい、顔をあげると、大きなTVを見つけた。幾つものの、映像が流れている。
 今流れている映像は、女性トレーナーとポケモンが楽しそうにパフォーマンスをしている大会を生中継で映した番組をやっている。

「すごい……人とポケモンの絆を照らしているみたいだ」

 ふと、現実に引き戻される。
 セレナと約束をしていたんだった。
 カルムは急いでカフェ・ソレイユに向かった。

 ◆

 扉を勢いよく開けると、カランカラン、と扉のベルが激しく鳴り響いた。

「ごめん、セレ──」

 セレナは立ち尽くしていた。否、見ていたのだ。二人組の男と女を会話をセレナは聞いていた。
 男は朱色の松葉のような特徴的な髪型をしていて、先程の青年とは対照的の黒いスーツを着ている。とても凶悪そうな雰囲気と眼差しで、ゼニガメが見たらきっと泣き出すだろう。
 女は灰色の髪に、白い服を着ている。後ろに羽らしきものがあるが、ショートパンツを履いていることから、全体的に動きにくいという訳ではなさそうだ。ピンク色のトートバッグを抱えている。凶悪そうな男とは対照的に、麗しき雰囲気が漂っている。

「あの人たちは……」
「あの男の人はフラダリさん。彼はホロキャスターって映像データの受信装置を開発したフラダリラボのトップで、カルネさんは知ってるでしょ。世界的にすごい人気の大物女優さんだもの。知らない人なんかいないわ。でも、どういう組み合わせかしら?」

 セレナが説明を終えると、男──フラダリは女──カルネに言い出す。

「貴女のデビュー作での少女の演技は素晴らしかった。いつまでも、若い役を演じたいと思いませんか?」
「おかしな質問ね。若さ=美しさとは限らないし、何でも変わるのよ。おばあちゃんになったら、それを楽しみつつ演技したいわ」
「いつまでも美しくあるのが、女性として選ばれた貴女の責任なのでは?私なら世界を永遠のものとして、全ての美しさをいつまでも保つかもしれない。世界が醜く変わっていくのは堪えられません」

 フラダリの質問は意味深であった。まだ子供である二人にはわからなかったが、若さや美しさに拘りを持っているようだ。
 老化に負けず、見た目を若く、美しくすることは出来る。しかし、若さと美しさはやがて散るもので、いずれなくなってしまうことだ。若い人はやがて老化してゆき、生命を終える。美しさはやがて醜くなり、その面影はなくなる。
 カルネはフラダリに負けずはっきりとした眼差しと主張をしている。大物女優と呼ばれることだけはある。
 子供である二人には、二人の会話に首を突っ込んではいけない。
 二人がその様子を見ていると、フラダリと目が合った。こちらを睨んでいるようで、恐怖を感じた。
 カルネもフラダリの視線に釣られ、こちらを見る。

「おや、君たちはプラターヌ博士に選ばれた子供たち。私はフラダリ。プラターヌ博士の元でポケモンについて研究所をしています。こちら、カロスが誇る大女優のカルネさんだ。その演技で多くの人を感動させている……。つまり、自分以外の人を誰かを幸せにする為に生きている。ああ!みんなそのように生きれば世界は美しいのに!では、失礼します」

 また意味深な発言をして、カフェ・ソレイユを出ていくフラダリ。
 彼には怪しさと恐怖の漂う、他の人とは違うオーラを放っていた。

【メガシンカ】 ( No.45 )
日時: 2015/08/26 20:13
名前: マルガリータ ◆Ywb2SqBO2Q (ID: wyieLVt/)
参照:

 フラダリがカフェ・ソレイユを出た後、カルネは微笑みながら近付き、カルムとセレナに訊ねる。

「貴方たちは?」
「アタシはセレナでこちらは……」
「カルムです。……何か名前似てますね」
「二人とも、素敵な名前!カルム君、貴方は昨日ニュースで観たわよ。ゼニガメたちを助ける為にとても頑張ってたわね!かっこよかったわ!それに、なんて素敵なポケモンなの!あたしもポケモンを育ててるの。いつか勝負しましょうね!」

 ニコリと笑みを浮かべ、カルネとカルムたちはすれ違う。
 その瞬間、カルネの首元にチャームが付けてあるのがわかった。七色の光を放つ、メガストーンのようなシンボルを宿した、チャームだ。
 その視線を気に留めず、カルネはカフェ・ソレイユを後にする。
 外からはキャーカルネさんよー!という叫び声やサインをねだる大勢の人の声が飛び交っていた。
 カルネもどうやらポケモントレーナーらしく、先程の言葉からして、ポケモンの腕に自信があるのだろう。

「そっか……、ポケモントレーナー同士なら、みんなと戦えるんだ……」
「カルネさんもポケモン育ててるのね……。そうだ、お隣さん」
「何?」
「貴方とアタシで競争しない?」
「競争?」
「ええ、これを見て」

 セレナはトートバッグから綺麗に丸められた広告を取り出し、カルムに渡す。
 広告を広げると、女性とポケモンが楽しそうにパフォーマンスされた画像が乗っている。カルムがサウスで観たTV番組とよく似ている。
 そして、カルムは読む。

「ポケモンスペシャルショー……?」
「カロス地方にある大会よ。ポケモンのパフォーマンス、ポケモンのトリミング、ポケモンのかっこよさ、美しさを競うの。女性しか参加出来ない大会で、そこで優勝すると、リボンキーが貰えるの。それを4個ゲットすると、『カロスのレジーナ』として認められるの。まぁ、ジムとほぼ一緒よ」
「へぇー」
「アタシはいつかこの場所に立って、優勝して……そして、いつかはトップパフォーマンサーになるのが……アタシの夢なの。だから、それに備えて沢山の服を買っていたのよ。ポケモンたちがどんな衣装でも動けるように、服を使って練習してるの」

 だからあんなに服を沢山買っていたのか。ポケモンが衣装に着慣れる為に。セレナは色々と気遣っているな、と思った。
 確かに、ポケモンは服を着ていないので、服を着ているとぎこちないだろう。しかし、衣装を着ているうちに慣れ始め、次第には動きやすくなるかのだ。

「貴方はポケモンジムでジムバッジを手に入れる。アタシはスペシャルショーでリボンキーを手に入れる。……どちらかが先に全てのジムバッジ、リボンキーを手に入れるか、勝負しない?」

 答えはもう、決まっている。

「……ああ、今日から僕たちはライバルだ!」
「そうこなくちゃね。最も、アタシ負けないけど」

 こうして、カルムとセレナはライバルとなった。
 カルムは全てのジムバッジを制覇する為、セレナはスペシャルショーでリボンキーを制覇する為……お互いの夢に向かって、歩き出す。

 ◆

 自分は凄腕の鳥使いである。どんな鳥ポケモンも上手く使いこなし、華麗に優雅に羽ばたかせる自信がある。だから、他の鳥使いとは比べてほしくない。
 そんな時、赤い服を着た男が自分の元に現れ、ある場所に連れていった。
 事務的に話す美貌を持つ女性が自分を呼び出し、ポケモンを使って「あるポケモンを拐ってほしい」と頼んだ。
 最初は興味がなかったものの、一日中遊んでいられるような大金を渡され、気が変わった。
 彼女は望みを叶え……そして、彼女を自分のものにしよう、そんなことを考えていた。
 しかし、少年の邪魔が入り、失敗に終わり、更にはファイアローが持ち帰るはずのポケモンをタワーに落としたのだ。助けられたので、死んではいない。
 しかし、失敗は失敗で、更にはニュースにまでなってしまった。
 今目の前にいる彼女の怒りに燃えている表情はサングラス越しからでも、よくわかった。
 彼女の機嫌を損ねてしまえば、何をされるかわからないので、とにかく機嫌を損ねないように、何か訳を考える。

「申し訳ありません!次こそは……フシギダネたちを誘拐してみせます!だから──」
「だからまたチャンスを下さいと?ポケモンをタワーに突き落としたあげく、ニュースにまで大騒ぎになってしまったというのに……。貴方にはがっかりしたわ。凄腕の鳥使いだと思っていたのに……残念ね」
「そ、その腕は本物です!昨日は調子が悪かっただけです!だから、今日こそは──」
「……わかったわ、もう一度チャンスをあげるわ」

 必死に土下座をして、ペコペコしている男を見て、女は溜め息混じりに答えた。
 男は嬉しそうな顔をして、声を上げた。
 女は王座の椅子から立ち上がり、男と距離を縮める。
 そして、男の顎を持ち上げ、吐息がかかる位に顔を近くして、目と目を合わせる。
 女からの視線が外せず、動けない。


「……ただし、貴方は用済みよ」


 直後、ライオンのようなポケモンが女の背後から現れ、女が下がると同時に男に近付く。
 ポケモンは炎を纏った牙を男に見せている。それを見て、男は悪寒がした。

「ひぃっ……!」

 ガブリ

 ポケモンが男を噛み砕くと、返り血がブシャリと飛び散り、女の身体と服に媚びりついた。
 人形の糸が切れたかなように男はその場から倒れ込んだ。
 それを気に留めず、女は男のモンスターボールを奪い取る。

「貴方……やるじゃない。ポケモンを躊躇なくタワーを突き落とすなんて……わたくし、貴方のような残酷な炎が大好きよ」

 女は元々、男を許す気はなかった。それに、何故彼を雇ったかは、炎ポケモンであるファイアローに目がついたのだ。仮に成功したとしても、ファイアローを盗む気だったのだ。
 女はスマートフォンのような機械を取り出し、科学者である一人を呼び出す。

『何でしょうか』
「キリ……貴方に任務を与えるわ。カロス地方の何処かの洞窟に幻のポケモン『ディアンシー』が住んでるの。『ディアンシー』は宝石を作り出すことが出来る他、メガシンカが出来る可能性が高いとされているわ。今すぐラージたちと一緒に『ディアンシー』の居場所を探して頂戴」
『仰せのままに』

後書きと次回予告 ( No.46 )
日時: 2015/08/19 13:52
名前: マルガリータ ◆Ywb2SqBO2Q (ID: wyieLVt/)
参照:

 夏休みももう終盤に近付いていますね、皆さんはもう宿題を終わらせましたか?作者のマルガリータです
 そろそろ学校が始まるので、それに備えて復習を兼ねた後にミアレシティ編を深夜にちょくちょくと投稿していました。7月中に早く終わったからとはいえ、勉強をすっぽかすことはいけませんからね……
 ミアレシティ編は連載前に書きたいものが沢山あったので、悔いはないです!泣き虫ゼニガメとの出会い、メガシンカ、ファイアローがカントー御三家を誘拐、プリズムタワーから飛び降り、謎のポケモン、兄妹の登場……。セレナのイメチェン……。そのおかげでミアレシティ編が一週間ぐらいで終わりました。これも温めといたネタと、コメントや閲覧してくれる皆様のおかげです、本当にありがとうございます!
 ゼニガメはアニポケのグラサンよりも、泣き虫的なイメージが個人的には大きかったので、萌えた人もいたんじゃないかなーと思います。カメックスに進化しても、彼はまだ臆病で泣き虫のままなのか、それとも成長するのか、楽しみにしていて下さい
 カントー御三家のメガストーンの色は、調べました。DSの奴だと、少し見辛かったので、ネットで調べました。ただ、カメックスナイトはまだ調べていないまま、投稿していたので、編集しておきました
 そして、プリズムタワーの事件はまんまアニポケですね。そのおかげでカルムがサトシ化している……。本当はカルムをサトシ化させる訳じゃなく、こうなってしまったんです……。あまりサトシ化させないよう、以後気をつけます
 ただ、プリズムタワーの事件をアニポケみたいになってしまったのは、「あるポケモン」を登場させたくてこうなったんです。その為にカルムを飛び降りさせて頂きました←
 セレナのイメチェンは、アニポケからではなく、元々決まっていました。確かXYでは主人公を着せ替えることが出来るシステムがあったので、セレナをオシャレ好きの設定にさせて、セレナの衣装をチェンジさせました。今のセレナの服装と髪型は、原作にもあるので、よろしければチェックしてみて下さい
 そして、今回セレナが目指している大会ポケモンスペシャルショーはトライポカロンを参考にして書きました。オリキャラ募集の時、女性トレーナーが送られた時には、セレナのライバルとして登場させる可能性も高いです。注意事項にも書いておきますが、此処で警告させておきます
 そして、>>45に書き残しがあったので、編集しました。早くも、「あの女」が登場しました。ファイアローがカントー御三家を盗んだ理由は「あの女」が関わっていたからです……。「あの女」についても今後書いていく予定です


 そう言えば、今回ミアレシティ編でカルムの声質が明らかにされましたね。そうです、カルムはまだティーンエイジャーの前半なので、少し高めです。年齢は……13歳ぐらい。年齢は挙げていませんが、ORASのギンコとは1つ歳上です
 ついでに、カルムとアイニスのCVも挙げてみようと思います

 カルム……小野塚貴志
 アイニス……宮田幸季
 
 自分が筆記するカルムは小野塚さんのイメージが高かったので、書いていくうちに小野塚さんボイスで再生されるwww
 どうせカルムの声がバットマンのロビンの声に聞こえるだけだろ、とか言わないで下さい
 因みに、この二人はアニメ「ティーンタイタンズ」「ティーンタイタンズGO!」でも共演しています
 その他はアニポケ同様です。原作のセレナとアニポケのセレナは違うので、若干あれですが……
 マルガリータの他のオリキャラのCV紹介は後程やります
 
 ミアレシティ編が終わったので……そろそろオリキャラ募集を開始させようと思います。暫くしたら短編を二話投稿するので、それが終わった時、オリキャラ募集シートを載せようと思います。ただ、ORASの失敗を踏まえて、少し厳しめです
 そして、もうひとつ。まだやれるかわかりませんが……『ディアンシー編』を筆記させる予定です。それについてとある方にお話したら、とても楽しみだ、と言ってくれたので、頑張ります!

 では、今回は此処まで。短編でお会いいたしましょう!

 ◆

 ハリマロン
「ついにぼくたちの仲間が増えたね!」

 ゼニガメ
「みんな、よろしくね!」

 ピカチュウ
「みんなって言っても、アタシたちしかいないじゃない」

 ゼニガメ
「小説のみんなに言ってるんだよ」

 ピカチュウ
「?小説?何それ」

 ハリマロン、ゼニガメ
「「次回、コボクタウン・パルファム宮殿編『その男、大富豪であり、プレイボール』だよ!みんな、お楽しみにー!」」

 ピカチュウ
「Σ勝手にスルーしないで頂戴ッ!!」


『ここまでの冒険を、レポートに書き残しますか?』


      →はい
       いいえ

 ・ ・ ・ ・ 

『カルムはレポートを、しっかりと書き残した!』


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