二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】
- 日時: 2016/11/04 22:15
- 名前: 伊那谷ユウナ (ID: y36L2xkt)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29930
どうも。伊那さんこと伊那谷ユウナですよ。
今回はサモンナイト4を軸にやっていこうと思います…が、他作品もかなーり混ざりますのでご注意。ちなみにメインは若様と従者、それと召喚師の少女かと。
矛盾があったらすみません。時系列は4本編終了後。では、いってみよう!!
『今宵はじまりますのは、愉快痛快奇々怪怪な物語でございます』
*イメージOP
TRUSTRICK【innocent promise】
*イメージED
河野マリナ【花痕 -shirushi-】
*目次
・募集用紙 >>01
・参加を予定している作品 >>28
*募集キャラクター
☆ハンディス
・クック >>16
・月村すずか >>31
・天龍 >>38
・怨霊戦艦姫 >>39
☆なにがし
・零某 >>26
☆ネフライト・メタリア
・実渕廣人 >>41
・田口華世 >>46
・氷高海斗 >>71
☆坂神銀拳心
・坂田銀花 >>101
募集キャラクターはまだまだ募集中!サモンナイトを知らない人でも大歓迎であります!!
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- Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.118 )
- 日時: 2016/11/04 23:16
- 名前: 伊那谷ユウナ (ID: rBo/LDwv)
次の日。あの外道召喚師から理由を問う事が出来た一同は、複雑な面持ちで朝を迎えていた。
曰く、召喚師は無色の派閥に属する名家の当主に命令されてセイロン達を狙った、と。そしてセイロンには無色の派閥に目を付けられる理由を持っていた。
「今では派閥を抜け、店主殿の店に働いているのだが…ギアンとはある因縁にて幾度の激戦を繰り広げた敵同士だった。もしかすると、その者はギアンの現状を知って意趣返しを行ってるやもしれん…」
「そのギアンって男、派閥でも地位が高かったのか?」
「確か、ギアンの実家…クラストフはメイトルパの召喚術を使うんだけど、力量が凄かったのか【魔獣調教師】って異名があったみたい」
「それだけではない。クラストフ家は失われた技術の一つ『送還術』をモノとしていた…」
「『送還術』?」
『送還術』(バーシング)。召喚獣を強制的に送還…つまりは否が応でも還す技術で、大昔の異世界侵攻の際にリィンバウムの住民は、この技術で異世界の住民を追い返していた。もっとも、このシステムに着目して『召喚術』を生み出してしまい、更に争いは激化する事になるのだが…
「送還術は召喚術に組み込まれた上に、召喚術がより実用的である故に廃れてしまったのだよ」
「召喚術は己に繁栄をもたらすのと同時に、かつて自分達に害をなした召喚獣に仕返ししているようなもんなのか…酷え話だ」
「このような事をしても、双方が望む平和には程遠いというのにな…」
そして、暗い話をいつまでも続けると前には進めない。とりあえずフェア特製の朝食を頂くのであった。
☆
「…お待たせして申し訳ない」
朝食の後、すぐに森を抜けてスーズは外道召喚師を近くにあった町の詰所へ連れて行った。リオネルについては召喚師を脅してすぐに誓約を解き、送還させたが…また別の召喚師に呼び出される可能性を考えると、なんだか複雑であった。
「さて、準備を済ませたら次行くか。スーズ、メリーが残した魔力の流れは確定したか?」
「ええ、大方は」
「にしてもスーズさん、凄いよね…まさか魔力を嗅ぎ分けるなんて」
「凄いだなんて…自分は、そんな事…」
よくよく考えればスーズは、変化しなくても狛犬の能力を使っていたのだ。魔力の追跡も、魔力の匂いを嗅ぎ分けてルートを割り出していた。カゲトラはそれを知っていたからスーズに任せたのだろう。
「ーーーきゃああああっ!?」
「しょ、召喚獣が、暴れて…!」
「オオオオオンッ!!」
突然、市場から悲鳴が上がる。そこでは馬に似た召喚獣が暴れており、色とりどりの商品を滅茶苦茶にしていた。
「おいおい、何事だ…!?」
「詮索は後だ、すぐに止めるぞ!」
「…あっ!」
フェアは気づく。フードがついたマントを深々と着た子供が、召喚獣の近くを通りかかろうとしているのを。
「危ない!」
「店主…フェア!!」
セイロンも遅れて子供に気づいたのか、もしくはフェアが危険な目に遭おうとしているのを危惧したのか。彼は急いで駆けつけようとする。しかし、フェアは子供のところまで間に合ったのに対して、セイロンは間に合わない。このままでは召喚獣に踏み潰される…!
「ッ…!」
フェアは子供を庇うように抱きしめたーーーしかし、一向に痛みや衝撃は襲って来ない。それどころか、召喚獣の叫び声すら聞こえない…フェアは恐る恐る振り返る。そこには、ありえない光景が広がっていた。
「ヒ…グッ」
「…………………」
召喚獣が、静止している。ピタリと、時間が止まったかのように静止していた。召喚獣もそれに驚きながらも、歯を食いしばりながら動こうとする…しかし、出来たのは掠れる声を振り絞る事だけ。その光景を見た者達は、ただただ呆然と立つ事しか出来なかった。
「あの…はなして?」
「えっ!?あ、うん!?」
そんな状況で子供は小さく、可愛らしい声で解放してくれとフェアに訴えた。解放された子供は、召喚獣に臆する事なく近づき、言った。
「どんなりゆうであばれたのはわからない。だけど…だめだよ?めいわくかけるのは」
「…!!?」
召喚獣は、更に怯える。そしてふいに糸が切れたように召喚獣は動けるようになった。しかし、先程のように暴れる事はなかった。
「結局、何だったんだ…?」
「さあ…」
住民もよく分からず、そのまま破損したものを片付けに行った。召喚獣の主人も同じく手綱を引っ張り、元の場所へと連れて行く。少しずつ元に戻る風景…とりあえずフェアは、子供に声をかける。
「えっと、大丈夫?」
「…………(こくり)」
「にしても驚いたな。まさかあそこまで見事に静止するなんてよ」
「ああ、そうだな…一体何があったんだ?」
「……『神通力』」
「え?」
セイロンは「…失礼」と言って子供のフードをめくる。子供はそれを止めようとしたが、反応が一歩遅く、敵わなかった。フードの中にあったのは…幼く、愛らしい女の子。それだけではない…艶やかな赤い髪から小さな角が二つ、生えていた。
「人間じゃない…!」
「お主、龍人の子だな?名は何という」
「…………う」
「う?」
ーーーさて問題。幼気な女の子が頭をフードで隠していたのに、それを無理矢理暴かれた上、真顔かつ低い声で名前を聞かれたらどうなると思う?
「う…うぇえええぇええぇええぇぇええん!!!」
答えは……まあ、泣くわな。
「おお、落ち着きたまえ!我は、う、そのようなつもりでは…!」
「いや、言い方に問題があったでしょ!ほら、落ち着いて!怖くない、怖くないから!!」
「うええぇ〜っ…やだやだ、やだぁーっ!!?」
結局、1時間近くは収まりませんでした。
☆
早めにあげます。やれるとこまでやる。備考です。
いやあぼんやりと話の流れを思いつく伊那さんだからやっと今回の話の流れが決まりました。何ヶ月かけてんだって感じですね。馬鹿ですかね伊那谷は。ここは苗字だけに否と言いたいところだけど言える訳ないです。という訳でもう一回言うね…伊那さんは馬鹿なの?
サモンナイトはああみえてワンピース並みに重いところあります。送還術と召喚術の成り立ちは特にそれが顕著というか。異世界の侵攻から身を守る為にリィンバウムのエルゴはリィンバウム民に送還術という術を授けた。けれど、リィンバウム民はその仕組みを理解した所為で召喚術を生み出して。その召喚術で否応なく召喚された異世界の住民は、自身を召喚した召喚師の誓約によって縛られ、言う事を聞くことしか出来ず…結果、召喚師は私益と繁栄で自分を満たして、召喚獣は枯れ果てるまで酷使されるようになる…ダメになったら新しいのを手に入れればいい。ってな感じ。まあ全員がそうとは限らないけど、外道はそれを平気でするんですよね。道具扱いっすよ…成り立ちはどうであれ、無知であろうと無意識に仕返ししているもんだろうなと思います。だからこそ私は賛否両論あるサモンナイト5の世界観は好きなんですけどね、意外と。ただ、無限湧きの戦闘システムは…うん。
さて、長々としたところで次回。龍人の女の子は一体何なのか?セイロンは色んな意味で挽回出来るのか!お楽しみに。
- Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.119 )
- 日時: 2016/12/01 00:55
- 名前: 伊那谷ユウナ (ID: hsEmXbdB)
あの後。クックがどうにか少女を宥め、一同は落ち着けそうな町外れへと移動した…なにせ異世界人の割合が多い顔触れだ、宿には簡単に入れないだろう。
「…で、嬢ちゃん。お名前は?」
「…いわない。いいたくない」
少女は頑なに答えようとしない。先程泣き喚いていた態度が大嘘のようだ。
「では童よ。そなたの始祖は誰方だ?」
「!?い、いえない…っ!」
「セイロン!お前は聞いてやるなって。また泣きそうだろが!」
「うぐ…」
自分が原因だったからか、セイロンは素直に黙る。クックはゆっくりと慎重に、話を聞く。
「じゃあこう聞こう。何故ひとりで町を歩いてたんだ?」
「…さがしてたの」
「探してた?何を?」
「………あ〜くん」
「『あ〜くん』?」
少女はこくりと頷く。もしかすると、騒ぎに気づかず通りかかったのはそれを探すのに夢中だったのが原因かもしれない。
「あ〜くんってお前の友達か?どんな奴だ?」
「…むらさきのトゲトゲ。みどりのめつきもトゲトゲ。おくちもトゲトゲ。でも、やさしい」
「そ、それは果たして人間なのか…?」
「???あ〜くんはあ〜くんだよ…?」
話になってるのかなってないのか…一同は更に頭を悩ませる。
「う〜ん…分かってないが分かった。俺達もあ〜くんとやらを探してやるよ」
「!ほんと…?」
「ああ。困った時はお互い様だ」
「おい、メリーは…」
「あ〜くん探しはついでだ、ついで。お嬢ちゃん、そのあ〜くんとやらが何処に行ったか分かるか?」
「…とおいまち、だとおもう。さっきからきいてるんだけど、よくききとれないの…」
…それは一体どういう事だろうか?
「やっぱり、このまちにはいないかも。でも…おかしい」
「おかしい、って何?」
「むこうにいせかいのちからがたくさんあつまってる。しかも…じっとしてる」
「む…よく分からぬが、少なくとも調べるのは損ではないだろう」
「そうですね」
こうして一同は、その謎を調べる為に少女を先頭として森の中を進む事に決めたのだ。
「なあセイロン…お前はさっき、あの子が使っていたのは『神通力』って言ってたけども。あの現象は『超能力』じゃないのか?」
「違う。我ら龍人族は龍神の多大なる恩恵を受けて存在する。『神通力』は神に通じる力…即ち、龍神に通じる力。それが超自然な能力である『超能力』との違いだ」
「ややこしいんだな、お前らって」
「…否定、せぬよ」
「…そろそろ着くみたいだよ!」
フェアの声に振り返る一同。着いた場所は広々とした滝壺…止む事なく、水飛沫が飛び交っていた。
「このような場所があるとは…」
「間違いない…のか?」
「ん」
少女は滝の近くへと寄り、静止する。すると、時が止まったかのように水が止まったのだ。
「な…!」
「神通力で止めたというのか…!?」
あり得ない話だった。少なくとも、セイロンの常識、知識ではだ。あの年では精々先程のように動物を少しの間静止させる程度だろうが…彼女は常軌を逸している。しかし、現実ではこうも軽々と行っている。もしかすると、彼女は…
(否、ありえん。あの方以外でリィンバウムに留まっている者など、聞いたことがない…)
そのような可能性をセイロンは否定し、クックの「おい、アレを見ろ!」という一声に耳を傾けた。
「あれって…洞窟?」
「ん。あのさきに、けはいする…」
「…確かに、レーダーには多数の生体反応がある」
それはますます退く訳にはいかない。一同は警戒しつつ、洞窟へと足を踏み入れたのであった…
☆
ーーー洞窟内。
「あんちゃん、師匠!今日も大量に連れてきたよ!」
ローブを着込んだ男性は召喚獣を引き入れながら、ガタイの良い男性と、襟巻きやターバンらしきもので顔を隠している男性に声をかけた。
「おーそうか。そこの檻に入れな!」
召喚獣は何の抵抗も無く、檻の中へと入る。その光景にガタイの良い男性は上機嫌だった。
「いやあ、こんなにスムーズとはぐれが檻の中におねんねするのは先生のおかげですよ!おかげでまた、たんまりと儲かりそうで…」
「そうそう!師匠のおかげで僕の召喚術もパワーアップしたし、万々歳だ!」
「…御託は良い、早く準備しろ。今日も中々の客が餌に釣られたからな。機嫌を損ねたら面倒だ…傷一つなく、運ぶように」
「「へい!」」
ーーー成る程。そういう事だったか
「「は!?」」
声が、聞こえた。間違いなく仲間ではない声。その方向へ振り返ると、異様な面子が三人を見下していた。
「…って!!そこの女ガキと龍人!俺たち兄弟が復讐したい相手、堂々一位である面子の一部じゃねえか!!」
「そういうアンタ達は前に捕まえた盗人兄弟!確か名前は…ギムレットとバレット!」
「ちげーよ!?何で元々の名前よりカッコよくなってんだ!?正しくはギムレとバレン、兄がギムレで弟がバレンだッ!!」
「あ、あんちゃん…ヤバイって!」
そう。ギムレとバレン…彼らはかつて、はぐれや召喚師の召喚獣をこそこそと盗んで売り飛ばそうとしていた盗人兄弟である。しかし、フェアやセイロンを始めとした者達にそれを阻まれてしまい、結局かき集めた召喚獣を売り飛ばせず…フェア達に追い詰められながらも二回逃亡に成功したが、最終的に三回目の戦いで捕らわれてしまい、晴れて帝国軍に身柄を確保された。筈だが…?
「そうよ、何故ここにいるの!」
「そりゃ脱獄したからに決まってんだろ!お前らの所為でボロ儲け出来ず、溝のような飯にありつくしかない日々…ありゃもう地獄そのものだ!」
「うっ、うっ、あの日を思い出すと辛いよ、あんちゃん…!」
「それは…自業自得であろう???」
「うっせえ!とにかく!!ここで会ったが百年目!その…と、とにかく死ね!!」
語彙力の失った言葉に呆れてしまうフェアとセイロン。仕方ない上に面倒だが、ここはとっ捕まえてまた牢獄生活をして貰うに限る。
「大体はよく分からんが…加勢するぞ。フェア、セイロン」
「ありがと、クックさん」
「怖気付くなよバレン!こっちには先生がいるんだ…なあ先生!」
「…ちっ」
男は杖を手に取る。セイロンやスーズは男から異質な魔力を感じ、警戒する。
「…童よ、ここは危険だ。下がっておれ」
「えっ、でも」
「心配しないで!こう見えても私達、強いんだから!」
「…わかった」
…では、戦闘開始!
☆
11月30日はPS2版サモンナイト4、10周年でした!つまりその日に間に合わずに更新してすまない!けど今日はウチの子古参勢、暮葉竜武の誕生日だよ!備考です!!前置き長い!!!
私はサモンナイト4はリメイク版(PSP)からですけど、セイロン初登場回のインパクトは忘れない。あと水樹さんやら子安さんやら野川さんやら豪華過ぎる声優陣に戦慄した事も忘れない。そんなサモンナイト4はvitaでも出来るよ!皆、この際ナンバリング関係なく4をプレイしてね!ロマンそのものであるドラゴンにロボット、サムライにニンジャがいるよ!!
つーか更新が昨日間に合わなかったのは絵を描いてたからです。サモ4お祝いイラストと竜武バースデーイラストを。詳しくはツイッターで。次回は早く仕上げたい…(ダメなフラグ)
では、次回!
- Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.120 )
- 日時: 2016/12/31 12:54
- 名前: 伊那谷ユウナ (ID: hsEmXbdB)
「シシコマ、『獅子激親』!!」
「ぶ…ブレイブボア、『スラストファング』!!」
鬼属性の召喚術と獣属性の召喚術。それらは激しくぶつかり合うーーー獅子舞の妖怪と猛追する猪…通常の威力で比べればバレンのブレイブボアが上だろう。しかし、そこはセイロン…伊達に『鬼龍の法師』という肩書きを無駄にはしない。彼はスパイラルロッドに妖力を込め、シシコマに放った。
ーーードォォン!!
「うわあっ!?」
妖力の増加により、バレンの召喚術は力負けしてしまい、吹き飛ばされる。それを見てギムレはぎょっとした。
「あの龍人、強くなってやがる…!」
「あっはっは!時が経つ、それは時代の流れだけではなく人も同じ。確かにそこの召喚師は強くなったであろう。が…今も昔も、我には敵わんよ」
「くそっ!」
ギムレはセイロン目掛けて斧を振り下ろそうとする。しかし、それは軽々とクックに受け止められてしまった。
「な、あ…」
「案外、真面目に鍛えてるみてーだな。けどよ!」
俺には敵わねえよ、と言わんばかりに蹴り飛ばしたクック。他にも召喚されたであろう魔獣の類いはジェノス達が倒しており、一瞬にしてギムレ達は窮地へと立たされてしまう。
「全く。やっぱり口先だけなの?」
「う、あ…せ、先生!」
「………………」
しかし、不利にも関わらず手を出さない『先生』とやらの存在は異質であった。微動だにせず、表情どころか手元すら見えない程に着込んだ姿はまるで民族の彫像にすら見える、得体の知れない不気味さーーーこちらから手を出すのは、自殺行為だと錯覚してしまう。
(さっきから何だろう?頭が痛い…)
ふと、フェアは気づいた。針をほんの少しだけ刺すような頭痛…それは段々強くなりつつある事を。
「く、来るぞ…!」
「…えっ」
ーーーガッ!!
「あ、あ…ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!?」
「!?」
突然、セイロンが叫び出した。否、セイロンだけではない…クックやジェノス、スーズもだ。
「な…どうしたの皆!」
「ハハッ、無駄だ!そいつらは頭ん中引っ掻き回されるような体験をしてるのさ!」
ギムレのいう通りなのだろう、四人は頭を抱えてのたうち回り、喉が裂けるほどに叫ぶ。痛々しい光景にフェアは思わず目を逸らしかけた。
一体、何が起こっている…?
「あれ、でもあんちゃん…なんであいつだけ、おかしくなってないの?」
「ん?確かに…先生、どうなってんです?」
「…………………」
ああ、そうか。今は無理だった。そう言いながら兄弟は武器を手に取る。
「さっきはヤバかったが、今度はそううまくいかないぜ…何せお前ひとりだからな!」
「魔獣も召喚し直したよ、あんちゃん!」
「でかしたバレン!さあ、覚悟しやがれ…!」
☆
嫌だ、止めろ
止めろ止めろ止めろ止めろ止めろッッ!!!
『いいから…は………、…から…』
確かに●●かったさ、でもだからって●●●くはなかった!●●●たくはなかった!!それは●●で間違いない!だけど…だけどっ
『……なよ……んだから…………を…む……?』
…くなっ、………っ
逝くなああああああああああああああッ!!!
『……
ごめんな、シャオロンーーー』
☆
「はあ…はあ…っ」
「どうした?息が上がってよォ!?」
「うわっ!?」
おかしい、そうフェアは思った。
明らかに二人の力が強くなった気がするのだ…それに、頭痛が酷くなっている。このまま皆を庇いながらの戦闘は…酷だった。
「皆、しっかりして!!」
「ぐ、ああっ…!?」
しかし、フェアの声は届かない。皆、座り込んでもがいている…特にクックやセイロンの苦しみ具合は異常だった。
「何をしたの…!」
「誰が教えるかっての!」
フェアは力負けしてしまい、吹き飛ばされる。まさか、こんな所で終わるというのか…?
「死ねえええっ!!」
「クロ、風斬り!!」
ーーーゴオオッ!
「何っ!?」
威力は低い。けれど、確実に命中したひとつの竜巻…魔力からして鬼妖界の召喚術だ。しかし、セイロンではない。じゃあ一体誰なんだ…?
「数ヶ月前に、帝都で脱獄事件があったと聞いたが…お前らだったか」
「お、お前はっ」
「グラッド兄ちゃん!?」
どうしてここに、と言えば後で説明するよと返ってきた。それにいたのは…彼だけではなかった。
ーーーベベンッ!
「これでも聞いて!元気出して!!」
懐かしい三味線の演奏が流麗に響き渡る。すると、苦しんでいた四人の表情が和らいだ。
「あいつは…いつぞやのサムライ!」
「やだな、自分はそういう物騒なものではありません。吟遊詩人の端くれですよ?」
菩薩のような笑顔を浮かべたのは、かつてフェアと共に戦ってくれた仲間のひとり…鬼妖界出身の剣客もとい吟遊詩人、シンゲンであった。
「ご主人、待ちに待った真打登場ですよ!…なんてね♪」
☆
ホントだよねお前さん!!!備考です!!!!お待たせして申し訳ない!!!!!
グラッドが呼び出した召喚獣、クロは烏天狗です。威力は低めだけど射程距離が広いのがいい所。単体攻撃と小範囲攻撃が出来るしね。2しか出てない(筈の)召喚獣だし、召喚ランク的にグラッドは呼び出せないんですけどまあそこは気にすんな。
あとぶっちゃけ、シンゲンはもっと先に登場する予定でしたが、このペースじゃ何年後になるのか分からねえ…という訳でご登場。才能ないと自虐しながらも強いサムライですからねシンゲン。反則技(居合い)を遠距離からぶっ飛ばせるからねこいつ。しかも距離での補正がほぼ無し。こえーよ。
そしてシンゲンのサポートスキルは二つ。ランダムでどちらかが発動します。演奏に歌付きで『敵一体に状態異常を付与』(付与する理由は察してくれ)、演奏だけなら『味方一体の状態異常を完治』となります。今回は後者。つまり…?
とりあえず次回、待て!遅くなったらマジすいません…言わずとも感想待ってます。ではでは、良いお年を!(追伸:トリップつけ忘れてた…)
- Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.121 )
- 日時: 2016/12/31 20:45
- 名前: 伊那谷ユウナ ◆g9hVqUSdBk (ID: hsEmXbdB)
【最早年末というより末期なキャストーク】
ユーイン「…さて。私とセイロンのチームが合流する事なく今年が終わった訳ですが」
メリー「それどころかアタシと合流する事なかったんですけど!?」
伊那谷「…すいません」
セイロン「あっはっは!よいではないか。そんな事よりほれ、酒を飲まぬか!」
ユーイン「若様…それは私が酒を飲めないのを承知の上で?」←とんでもなく弱い下戸
伊那谷「…言っとくが伊那さんも飲めんぞ」←すぐに具合悪くなる
メリー「アタシは遠慮しとくよ…」←一応うちでのリィンバウムでは飲める年齢
セイロン「そうか。勿体無い…では始めよう、宴会だ!」
ALL「「イェーーーイ!!」」
…なんか、はじまった
シンゲン「では不肖この一番、景気付けに一曲!」
ユーイン「唐突に発表会始まったわよ…」
メリー「いやユー姉、あれは酔ってるだけなんじゃ…?」
シンゲン「ぁあぁ〜♪みぃや〜こぉにぃぃ〜別れ告げぅえええええっ♪」
メリー「しかも酔った勢いで歌が残念だ!!」
ユーイン「いや、あれは素よ」
メリー「素!!!!」
ユーイン「そんな事よりこれを見ない?これからのサモンナイトspiralについて、というびでおらしいわ」
伊那谷「あっ、おま、いつの間に!?」
ユーイン「拾いました。という訳で見ましょう…メリー、つけて」
メリー「あっ、はーい」
これからのspiral!!
「初めまして。私が霊界の始竜だ」
「おーっほっほ!久しいわね、チビジャリ!」
「過去を踏み台とした上で言おう…お前の事を、誰よりも愛している」
「姉様っ、お久しゅうございます…☆」
「四條畷未知恵は二人に期待している…だからこそ話そう、全てを。と、未知恵は真剣な顔で言いました」
「貴方は裏切った!わたくしを美しいと、例え作り物だろうと関係ないと言ったのに…なのに!!」
「嗚呼、妖精が憎い…アレが犠牲となれば今頃、不老不死となっていたというのに!憎い、憎い憎い憎い、憎い!!!」
「もう構わない!シルヴァーナ、撃って!!」
「おいら、それでも君を助けたいよ…だって、好きなんだよ。だから、見捨てられないし、嫌いになれない…」
「こんっっの…バカ弟!どんだけ心配したと思ってんのよ!?」
「…決着をつけましょう。お互いの気持ちぶつけて、全部…はっきりしましょう」
さあ、行こう…世界を救う為に
サモンナイトspiral、来年もよろしくお願いします!
- Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.122 )
- 日時: 2017/01/21 17:40
- 名前: 伊那谷ユウナ ◆g9hVqUSdBk (ID: hsEmXbdB)
助かったーーーその一言に尽きる登場。フェアはうっかり全身の力を抜きかけてしまう。それ程の窮地だったのだ。
「さて。ご主人、伏せて下さい」
「えっ」
そうシンゲンに『威圧』され、思い切りその場に伏せたフェア。あ、これはやばいやつだと…つい反射的に伏せてしまった。
同時に、異変に気付く。
「キャアアアアアアアアアーー!?」
「耳障りなんですよ…それ」
それ、とは。あの不気味な先生の背後にあるなんともグロテスクな植物だった。花弁はこれでもかというぐらい毒々しい赤、そして極めつけには肉塊のような葉に茎部分はぶっちゃけ…趣味が悪すぎた。
「あ、あれは…魔獣か!?」
「恐らく、花粉か何かで若達に幻覚でも見せていたのでしょう…そして、そこの者は魔獣を使役する詠唱の為、動けなかった。そうでしょう?」
「そういう貴様…シルターンのサムライか」
「いえいえ。自分、出身はシルターンといえど、吟遊詩人でありんす。さっきのは本職の方と比べれば、チャンバラにすらなりませんし」
しかし、シンゲンと魔獣の距離は50メートル近く離れている。その距離で居合いを飛ばして両断…果たして、並みのサムライですら難しい芸当をチャンバラ未満と卑下する彼は何者だというのか…あ、さっき吟遊詩人と言ったか。
「それとグラッド殿に幻覚が効かなかったのは、先程の風斬りで花粉を吹き飛ばしたから。ご主人が効かなかったのは…恐らく、半妖精の力が守ってくれたのでしょう」
「な、成る程…」
確かに、フェアは母親の古妖精の血が影響して獣属性の召喚術には高い耐性がある。改めて母には感謝しきれないと、フェアはラウスの腕輪を握り締めた。
「!?妖精…だと」
「せ、先生?」
突然、先生はガンッッ!!と杖をついた。ぐしぐしと潰すように杖を握る手は、あまりにも黒く、皺だらけで、怖いーーーそして…『彼』は、叫んだ。
「憎い。憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い!妖精が憎い!!アレが犠牲となれば今頃、不老不死となっていたというのに!嗚呼…嗚呼!憎い、憎い憎い憎い、憎い!!!」
「せ、先生、落ち着いて!」
「呪ってやる…死を、絶望を、恐れを、不条理を、奈落を、地獄を、味わえ!!!」
彼は、怒りのままに召喚術を展開する…狙いは、倒れているセイロン達だった。
「なっ…やめろ!!」
「軋め悲鳴、傳えよ憤害…マンドムコド!!」
背後にまた現れた植物…荊のように見せかけてその実、それは牙となって捲れるように開く口の蔦は、容赦なく食らおうとする。庇おうにも間に合わない…その時だった。
ーーーガッ!!
「…静止した!?」
「…………」
あの、龍人の少女だった。間一髪、神通力で植物の動きを止めたのだ。
「ニンゲンごときが…」
「き、さまァァァ!!」
「痴れ者ごときがっ、お父様に手を出すでない!!!」
ぐしゃり、と。マンドムコドは少女の力によって文字通り圧縮され、悲鳴を上げ、霧散した。少女はどす黒い血のカーテンにも構わず、長い鎖を槍の如く飛ばし、先生の腹部にめり込ませた。
「ぐ、ふ…ッ!?」
「先生ぇ!!」
さすがにこれはまずい、とギムレとバレンは大急ぎで倒れた先生を抱える。そして…
「希望に向かって退却だああああ!!!」
「あんちゃん、召喚獣は!?」
「んなもんより先生だ!召喚獣なんて前は兎も角、今は腐る程いるんだかんなぁぁぁ!!」
「ま、待て!」
と、追いかけたいところだが…悔しいが今はセイロン達の本格的な治療と召喚獣の保護が先だ。とりあえずシンゲンやフェアはセイロン達を、グラッドは召喚獣の方へと向かう。
「自分達の召喚術では、完全に治療は出来ないでしょうが…」
「何もしないよりマシよ!ねえ君、君もよかったら、手伝ってくれる?えっと…」
しまった、少女の名前をまだ知らなかった。フェアは軽く後悔していると、少女は血塗れな鎖を拭きながら言った。
「…珊瑚」
「えっ?」
「もう、色々とめんどくさくなってきた…から名前は教えておく」
「あ、うん…?」
彼女、キャラというか、雰囲気変わってないか…?そう口にしそうな時だった。
「…うわぁ〜っ!?」
グラッドが悲鳴を上げた。先程まで大人しかった召喚獣が一気に檻から飛び出したのだ。勿論捕まえる余裕と技術もなく…そのまま、逃してしまった。
「何やってんの…」
「だって突然…ん?」
しかし、檻はもぬけの殻にはなってなかった…少女が何かを抱えながら眠っていたのだ。狐のような耳と尾を持ち、着物に身を包んだ彼女は、喉を鳴らして気持ちよく寝ている…そんな少女の寝姿にフェアは思わず「可愛い」と声を漏らした。
「シルターンの妖狐でしょうか?にしては…」
何かが違う。そう、例えば妖力というか魔力の気配が違うのだ。単にシンゲンの記憶違いの可能性も否めないが…と、少女が目を覚ました。少女はきょろきょろと辺りを見渡し、フェア達を凝視する…そして一言。
「…なにガンつけてんだ、です」
「……へ?」
「こちとら『みせもの』じゃねーぞ、です。つかどこのハゲザルだおめーら、です?」
…可愛らしい少女が鈴を転がしているだけだというのに、それを遥かに凌駕する少女の口調はフェア達が現実を疑わせるには十分、というか…キャパオーバーで思わず卒倒しそうであった。
☆
恐らく、次回で4話おしまいの筈。備考です。風邪ひいてます。病院とか信用ならんからはよ気合いで治れ。
つーか最近寒いっすね。九州だからマシでしょうけど…もう冬やだ。休みもたくさん取りたい。静かに生きたい。そんな日々です。
あとどうでもいいんですけどやっと無限界廊踏破して、セイロン、フェア、ギアンあたりのレベルを99にカンストさせました。セイロンとフェアに至っては全スキルマスター。遅い。まあ半年程ゲームサボってたからね…現在は3週目の途中。セイロン関連の好感度イベントを見るために好感度をぶち上げてました。ミントさんの野菜持たせても時間かかるしめっちゃしんどいっす。でもその代わり好感度イベント良かった…特にレックス。
恐らくルヴァイド、レックス、リシェル(もしくはフォルス?)でセイロン関連の好感度イベント発生かな…知ってる限りじゃあライとフェアの好感度イベントでセイロンも出てくるけども。一応全員と好感度発生させたからこれで見落としあったら死にたい。それ程しんどいのよ仲間同士で好感度発生させんの…でも頑張る…つーか釣りはどうすれば最小サイズ釣れるん…?釣りの報酬のサモナイトリーフを集めたらコンプ出来るんだよ頼むからサモンナイト6の攻略本完全版出してくれよ公式ィィィィ!!!(血涙)
…とにかく3週目はセイロンの好感度イベントを引っ掻き集めます。以上です。次回も急いで上げたいです…
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