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【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】
日時: 2016/11/04 22:15
名前: 伊那谷ユウナ (ID: y36L2xkt)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29930

どうも。伊那さんこと伊那谷ユウナですよ。

今回はサモンナイト4を軸にやっていこうと思います…が、他作品もかなーり混ざりますのでご注意。ちなみにメインは若様と従者、それと召喚師の少女かと。
矛盾があったらすみません。時系列は4本編終了後。では、いってみよう!!



『今宵はじまりますのは、愉快痛快奇々怪怪な物語でございます』



*イメージOP
TRUSTRICK【innocent promise】
*イメージED
河野マリナ【花痕 -shirushi-】




*目次

・募集用紙 >>01
・参加を予定している作品 >>28


*募集キャラクター

☆ハンディス
・クック >>16
・月村すずか >>31
・天龍 >>38
・怨霊戦艦姫 >>39
☆なにがし
・零某 >>26
☆ネフライト・メタリア
実渕廣人アングレサイト・リバーバンク >>41
田口華世ゼアス・ガルシア >>46
氷高海斗プルート・ヴァイオレット >>71
☆坂神銀拳心
・坂田銀花 >>101


募集キャラクターはまだまだ募集中!サモンナイトを知らない人でも大歓迎であります!!

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Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.103 )
日時: 2016/08/01 22:53
名前: 伊那谷ユウナ (ID: YVCR41Yb)

「さて、これからどうする?」

と、食事の席で言い出したのはセイロンだった。
一同にはこれといった目的はない。しいて言うなら自分がいた世界に帰る方法などという一欠片未満の可能性を探しているだけだろう。だが、これといった情報や手がかりがないから困っているのだが。
そんな中、突然ジェノスが立ち上がり、言った。

「…俺が、あいつを連れ戻しに行く」
「!?ジェノスさんが…?」

これは意外だと思わず声を上げるすずか。ジェノスは少々苛立っているように見える顔つきでこう言った。

「ここであいつが頭を下げてまで言った言葉が今になって無くなるのは困るからな。だから、連れ戻す」
「ジェノスさん…」
「我も行こう。正直、コンムニスというのはどういうものか…この際、知りたいしの」
「それなら私も。皆の力になりたいしね」
「やれやれ…じゃ、俺も保護者としてついていくかね」

セイロン、フェア、クックが名乗りを上げ、それをジェノスは了承した。しかし、問題は…

「でも、コンムニスの家ってどこにあるんですか?誰か知ってます?」
「………あ」
「知らないで言ってたのかよ」

と、言ったところで早速詰んだ一同。そんな場所にドカン!と何かが勢いよくぶっ飛ばされた音が聞こえてきた。そして、それに負けじと張り合う声も。



「話は聞いたで!」


「……は???」



「…あの。勝手に扉を壊さないでくれませんか、隊長」

スーズは頭を抱えていた。何せ扉を壊して入ってきた中年男性こそがスーズの上司であるのだから。

「おう、すまんの。けどこりゃあ壊れるぐらい脆かった扉も悪いやろ〜。つーわけでどちらも堪忍してぇって事で…」
「………隊長?」
「あああああ!わ、分かった、よう分かったからっ、殺気納めんかい!?でもって調子乗ってすんませんでした!!」
「全く…後で直してくださいよ?」

部下に頭を下げる上司とは、これ一体…といったところでご紹介。

「お騒がせしてすみません。こちらは【晴嵐】隊長のカゲトラ・スプモーニ。数少ない若手の将軍でもあります」
「カゲトラや。よろしゅうな!」
「その訛り…シルターンの一部の地方でよく聞くものだ。名前といい、もしやシルターンに縁が?」
「せやで。ワイのババアはスプモーニの嬢さんやったけどジジイがな…シルターンから来たマジモンのサムライやったんや。ワイの名前や訛りあたりは…まあ、ジジイとオヤジの影響があるな」

つまり、カゲトラはサムライの【響界種】(アロザイト)とリィンバウム人から生まれた所謂サムライのクオーターという事になる。そんな血筋でありながらも将軍につけたのか…とセイロンは内心複雑に思いながらもカゲトラに質問した。

「そなた、コンムニス家の居場所が分かるというのか?」
「や、ワイはさっぱりや。せやけどスーズが頑張りゃあ何とかなるっちゃなる」
「それは一体、どういう事なのだ?」
「詳しゅう事言うんは面倒やし言わんけど。簡単に言うと、スーズは下手な召喚獣より魔力感知が優れとるんや。そのコンムニスの嬢さんの魔力とか追跡したら何とかなるんやない?それに、コンムニスの家は何らかの術で隠れて見つけられないって噂もあるしな。せやけど、こいつならきっと破れる」

そう自信満々に言うカゲトラにスーズは何か言いかけようとしたが、彼は暫く考えて渋々了承したのである。

「ですが隊長。自分がいなくても仕事はして下さいね?」
「わ、分かっとるがな。別にお前が暫くいなくなるうて清々するとかそんな…ごめんって!!」
「…という訳で、自分は良いのですが同行してもよろしいでしょうか?」
「ああ、構わない。出発は明日の早朝でいいな?」

こうして話がまとまったところで今回はお開きとなったのであった。





その日の夜ーーー


「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」

と、だらしない大人達がこれまただらしない声を上げながら酒盛りをしていた。ちなみに、約一名は既にコップ一杯飲んで撃沈している。

「だ、だから酒は苦手にゃのよ…」
「ひゃひゃひゃ!弱っ、弱すぎやでネーチャンっ、うひゃひゃひゃ!!」
「うるひゃい…とゆーか、あにゃたもけっこーやりゃれてンじゃにゃい…!」
「うひゃひゃ!ネーチャン、ネーチャンの目ェ節穴ぁ!穴ァのついでにアソ…」
「言わせねーよ!?」

とクックがカゲトラに蹴りを入れる。しかし蹴りを入れられてもなお、彼は笑う。
事の始まりは勿論カゲトラ。彼がスーズに内緒で貯めこんでいたシルターン自治区製の高級清酒を引っ張り出した上で大人達を集めたのだ。
しかし開始早々下戸であるユーインは上記の通り撃沈。主催であるカゲトラもテンションがおかしくなってきたという何ともいえない状況だった。

「せぇろぉん…あついからぬいでいー?」
「あっはっは!それは大多数の男の前でするものではないぞユーイン。脱ぐなら寝る時にしたまえ」
「んーわかった…」

…訂正、セイロンもおかしかった。

普段の彼なら死に物狂いで止める所業を余裕たっぷりに諭した所がまずおかしい。よく見れば彼の足元は一升瓶が何本か転がっている。きっと酔っているのはハイペースで飲んだせいだろう。クックは更に頭を痛めた。

「…おい、明日は大丈夫なのか?一応俺らは遠出するんだろ?」
「心配無用よ。こうみえて我は調整して飲んでいる…まあ酔ってはいるがな?」
「一升瓶何本も空にしている奴に説得力があるなんて思えないんだが!?」
「あっはっは♪」

駄目だこいつら、何とかしないとーーーと思った所でクックはある点に気づいた。

「…銀時はどうした?」
「あー、あの天パのニーさんかいな。あん人なら外で飲むゆーて途中で抜け出したで」
「…あいつ、金持ってるのか?」



その頃。坂田銀時はーーー



「…………………マジで?」



運悪く、殺人現場跡に居合わせてしまったのであったーーー




全てに酔いたい人生でした。備考です。
ユーインは下戸です。でもって記憶がはっきり残って死にたくなるタイプです。なのに周囲におされちゃって飲むしかない。でもある種類の酒はいくらでも飲める、的な設定があります。カゲトラは暫くして滅茶苦茶笑い出すタイプ。記憶は曖昧な方です。つーかカゲトラをカゲカツに間違えて打っていた事に途中で気づいたよ…
あとのメンバーの個人的なイメージじゃあセイロンは寛大となり、キレる事はあまりしなくなる。銀時はうだうだ言いながら飲む。クックは意外とザルかもしれない…なーと。あ、天龍は公式で酒は飲まないでジュースを飲んでるらしいから今回のメンバーから除外ね。龍田は確かワイン飲んでたっけ…?スーズは大人ですが、欠席。そもそも隠していた清酒がバレたらヤバい。

そんな訳で!次回をお楽しみに!

Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.104 )
日時: 2016/02/21 12:14
名前: 伊那谷ユウナ (ID: PEk4EpeS)

ーーードカッ、


「……んにゃ」

真夜中。何かの音がした、と思えばそれは扉が開けられた音だった。

「ありぇ…銀時?どうしたの…?」
「いや、何もなかった。なくていいんだよ…」
「?」

部屋は散乱しており、男達は全員ぐーすかと寝ていた。その中で微かに起きていたユーインだけが反応したのだ。まだ、酔ってはいるが。

「つーかどんだけ酒開けたんだよ…床、まともに歩けねー…」
「わたし、そんにゃにのぉでない…せーろんとか、かげとらとかが…」
「おいおい、若様呼びどうした?外れてっぞ」

銀時はなるだけ音を立てないように移動しながら話す。ユーインはその指摘に、影を落とすように言った。

「だって、そーでもしないと…しょーきになれないもの」
「…は?」

といったところで銀時は踏み外す。そしてそのままユーインのもとに飛び込むように転んだ。

「わぷっ!?」
「きゃっ…!」

ーーー男性諸君。ラッキースケベという言葉はご存知だろうか?否、知らなければ男ではないその現象は今まさにここで起きていた。
たまたまという仕組まれた奇跡による事故セクハラ。無意識ともいえるこのギャンブル行為はどのギャンブルよりもギャンブルともいえよう。

なにせこれは、故意的に起こせはしないのだから。

「す、すまねぇ…」
「……いいわ」
「はい?」

そして運がいいのか悪いのかーーー銀時が押し倒してしまったユーインはいとも容易く身体を売り捌く女であった…例えそれが絶望的な状況であろうと、それを『悦び』として誤魔化す手が彼女だけでなく、生き物にはあるのだから。

「ぎんとき…たべても、いいのよ?」
「…っ!」

こいつ、男の扱いうま過ぎだろ…脚を撫でられただけでそう戦慄しながらも手を出そうとする自分は怖いもの知らずなのだろうか?否、怖いもの見たさだろうか?

どちらにせよ、据え膳食わぬは男の恥。ここで頂くとしようーーー


「隊長!すぐ近くの路地裏にて殺人が、あ…」

しかし…そんなうまい話がある訳がない。

「いやその、ちがっ!?」
「あ、せーろん」
「へっ…!?」

背後で寝ていた筈のセイロンは赤い目を見開いてこちらをじっと見ていた…というか、怖いです。

「ちっがぁぁう!違う違うッ、答えはいいえっ、つま、つまりはNOだから!別にラッキースケベからの『あ、これは(自主規制)する流れだわ。やべぇわぁ』的な何かになっただけでででででしてっ」
「……………さまの、」
「へっ?」

ーーーどこから取り出してやってのけたのか、部屋の空中には無数の札が浮かんでいたのだ。セイロンは脚を踏みしめ、拳を出血するまでに強く握りつぶしてから、一言。



「貴様の血は…………







何色だぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」



そして銀時は「それ中の人ネタぁべしっ!?」と断末魔をあげたのであった。





「ニーチャン、こないな色仕掛けに嵌るって…まさかのもしやの阿保なん?」

早朝、会議室。またの名を酒盛りしてた場所。そこには顔をボコボコにされた銀時がいた。

「うるせえ。ってかお前らグルだったのかよ」
「正確にはちゃう。ワイとクックのニーチャンは狸寝入りやったけど、龍の二人だけは普通に酔い潰れとった。けど運が悪かったのか、龍のネーチャンはニーチャンが、龍のニーチャンはスーズが来たと同時に目ぇ、覚ましたっぽくて…」

といってカゲトラは部屋の隅に目を向ける。
そこには何となく程度に記憶が残っているユーインが身体を丸めて寝込んでいた。

「ごめん銀時…酔っていたとはいえ、そこまで好みではない貴方に手を出すなんて…失態だったわ」
「お前は謝るのか傷つけるのかどっちかにしろよ!!」
「あっはっは…すまぬな銀時。ここは我の鉄拳に免じて、許して欲しい」
「免ずるどころかモロに食らったんだがな!?」


ーーー閑話休題。


「さて、と。今回起きた殺人事件な…実は言うと一件だけではない」
「まさか複数も起きているというのか!?」
「はい、その通りです。しかも被害者は全員…何者かに憑依召喚術を使われて暴動を起こした人間です」
「!?」

つまり、口封じか何かで殺されたというのか…どちらにせよ、偶然では片付けられない。

「この事態は好ましくない。ですがウチの部隊の人不足も否めないので…あなた方に力を貸してもらいたいのですが」
「其方達に仇を返す訳にはいくまい。ここは是非、協力してあげよう」
「助かります」

…だが、問題はひとつあった。

「メリーの件はどうするんだ?ジェノスあたりが解決まで待ってくれるとは思えないんだが」
「それなら予定通り出発して、残った皆が原因究明に努めればいいじゃない」
「……我らがいなくても出来るのか、ユーイン?」
「私、出来ないと否定するのは…嫌いなのですが?」

そう言われると賛成せざるを得ない。皆はユーインの提案に乗る事にした。

「ほんなら、現場に行くか。スーズ、お前は遠征ぇんために身支度しとけ」
「はっ!」
「ユーイン、頼むぞ」
「御意に」

こうして、帝都連続殺人事件の幕が上がったのである。




エニシア、ギアン、サモンナイト6参戦おめ!備考です。
にしても6は声優陣パナい。アズにゃん(アズリア)とかトリスとかの中の人とか近年あまり活動してなかったから尚更だよ…あ、ちなみにエニシアはあの水樹さん、ギアンは成田さんだぜ。ヤバいぜ!?二人の活躍が楽しみだよ。
にしても関西弁分からんです。書いたとしても九州の方言が混ざるし…でも、カゲトラも気に入ってきてます。いつか中編とか描くかも。
そしてイメージCVだがな、カゲトラは阪口周平さん、スーズは斉藤壮馬さんでよろしくです。

次回はメリー捜索遠征組抜いての事件捜査+αです。あくまで予定ですが。お楽しみに!

Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.105 )
日時: 2016/03/09 00:49
名前: 伊那谷ユウナ (ID: PEk4EpeS)

「あー、ネーチャン。ちょいええか」

殺人現場に向かおうと館から出ようとしたユーインだったが、カゲトラに呼び止められた。

「どうしたの?」
「いやほら、ヒロミってゆーたか。あん子が目ぇ覚ましたからネーチャン…面会したって?」
「…そうね。わかったわ」

そもそもヒロミという事件に乱入した子は本来、独房にでも入れられて事情聴取などをするのだが、召喚獣の立場を配慮してスーズが咄嗟の判断により晴嵐の館へと匿うことにしたのだ。長い間目を覚まさなかったので、心配していたが…

「貴方は現場に行かなくていいの?」
「かまへん。検証については帝都にいた隊員に頼んどる。こういうんはスーズにでも頼むもんやけど…」

ついさっきコンムニス邸目指して出て行ったばかりだし、それに酒盛りの件でこっぴどく怒られたばかりだ。頼む事なんて出来るか。

「…あ、ひとつ忠告な」
「なによ」

まあ忠告というよりお願いだけどもーーー

「頼むから、面倒だけは起こさんでくれよ?」
「?……ええ」

と言ってカゲトラは扉を開けると…?

「ーーーッ、ガァァァァァ!!!」
「うおっ!?」

獣のような絶叫と共にヒロミが飛び出してきた。ユーインは咄嗟に彼女の腕を掴み、容赦なく床へと畳みかけた。

「全く、危ないわね…関節外したからこれで動けない筈よ」
「ちょっ、鬼畜過ぎ!」
「襲ったこの子が悪いのよ」

それに関節を治せる程度の技術は持ち合わせている、という彼女の豪語に流石のカゲトラも閉口した。

「…ううっ、痛い」
「正気に戻った?」
「す、すみません」

ヒロミはあまり痛がる素振りは見せなかったが、ただ申し訳なさそうな顔をしていた。

「私はユーインよ。さて、落ち着いて話は出来る?えっと…ヒロミ?」
「あっ、大丈夫です。あらためて自己紹介を…私、実渕廣美といいます」

廣美は丁寧に頭を下げる。まだ関節を外されて辛いだろうに…とカゲトラが聞いてみれば「問題ないですよ」と返してくれた。

「私、人間ではありませんし…この程度の痛みなら、なんとか」
「そう…やっぱりあなた、人間じゃなかったのね」

と言ったユーインは何だか強がっているようにも見える…一体、どうしたのか。それは、彼女の種族に答えがあった。

「はい。私、鬼なんです」

その発言にカゲトラも驚く。シルターンの鬼…鬼神というのは、龍神と並んでシルターンを守護する存在だ。そして彼らの末裔である鬼人や龍人は妖怪側の代表として、人間と妖怪のいざこざを解決する重要な立場にある…というのをカゲトラは昔、祖父や父に聞いた事がある。

「ということはシルターンにいたんか、あんさんは」
「しる…?いえ、私はここに来る前はニッポンにいましたが」
「ニッポンか!?」
「あら、貴方は知ってるの?」

確か、知り合いの爺さんがリィンバウムに召喚する前に住んでいた国だとカゲトラは言った。

「となると、名もなき世界かぁ…こりゃあ面倒な事態になってきたな」
「あの、どういう事ですか?」
「元からない帰す保証が更になくなったのよ。困ったものね」

空気はあまり良くない方向へと進む。そんな中、廣美は言った。

「あの…実は私の他にも仲間がこの世界にいるかもしれないんです」
「そうなの?」
「はい。来る前に一緒にいましたから…多分」

廣美が来る寸前まで共に行動していた人物の名は、田口華世と氷高海斗というらしい。ユーインは海斗という名に「…なんですって?」と険しい表情を見せた。

「知っているんですか!?」
「ええ、海斗という童なら。少し前に私の主人あるじさまと異世界に行った事があってね…そこで出会ったの」
「!そういえば海斗もそんな事言っていた…!」

あの時の彼は自らの力に蝕まれていて、ユーイン達は手を焼いたし、共に行動する期間も短かったが…それでも優しい心を持つ少年だというのは理解していた。

「という事は私達が関係していないと一概には言えないわね…分かったわ、出来るだけ彼らを見つけるようにはするわ」
「あ、ありがとうございます!」

廣美はぺこりと頭を下げる。そしてユーインは「それじゃあ、話が済んだところで治しましょうか」と言って、粗方関節を直してからストラをかける準備をしたのだった。


一方。


「……その話、マジか」

裏路地ーーー壁まで被害者の血が飛び散っていた殺人現場にて、晴嵐の隊員である軍人から天龍達はある事実を聞いてしまった。

「ええ、間違いなく。今までの被害者は全て、包丁が使われています。しかも戦闘用のものではなく、調理用である可能性が高いです」

戦闘用に造られた包丁があるのに驚きながらも、調理用だけでここまで無残な光景が作れたという事に戦慄する。

「…つーかよ」
「もしかして、あの人が犯人なの!?」

そして運がいいのか悪いのか…一同は戦闘で包丁を使う人間を知っていた。

「零某だったか…どちらにせよ、また会う事になるかもしんねーな」







はい、零さんが容疑者になりました、備考です。でもってあと少しでサモンナイト6発売だよ、皆さん!!

あと最近発売されたU:X5巻読みました…もう泥沼というかなんというか。セイロンの立場と仲間への想いに苦悩するところとか泣いたよ…とりあえずお前は4といい、責任を背負いすぎなんだよ…いつかその責任で彼が潰れてしまいそうで怖い。次巻にもし出るなら無事でいてくれ…
あとひとつ。恋愛といい、現状といい、グラッド兄貴に救いはないんですか!!?何とかポム子が駆けつけたおかげで生き延びたようだけど、並みの天使や果てに至竜であるあの子でさえ治癒の奇跡で治せないぐらいに四肢がやられて歩く事が困難って…彼にはアズリアの部隊である紫電に入るという夢があったのに…もうあいつ(サモンナイト2のラスボスであるあの人です)マジ悪魔だな!いや、悪魔だけど!!そんなあいつの経歴が3巻あたりで分かるけど元天使とかマジありえないわ畜生!!でも道理で的確に急所つくメンタルブレイク発言する訳だよ!!
それとマグナはハーレム作品の主人公かってぐらいにラッキースケベの確率がwwまさかのルチルまで出てきて驚きだよ。あとセイロン関連でいえばあの巫女姉妹の兄さんまで何気に初登場してホントカオス。

それと名もなき世界って地球レゾンデウムっていうのね。しかもリィンバウムのエルゴと四界のエルゴ、それにエルゴの王の全てが分かってしまったし…おっと、これ以上はU:Xを読む事をお勧めします。あとはプライベッターにでも感想詳しく書くかもです。
過去に出たゲームで名前だけ挙げられていた人やU:X以前の小説に出ていたキャラまで出る程のオールスターなんだけど、なんか状況だけに嬉しくない、つーか複雑です。とりあえず今回はページの問題で挿絵がないぐらいに内容厚いです。ヤバイです。とにかく皆ゲームしよう!イラストの割には意外と泥沼だけどマジ楽しいよサモンナイト!!まどマギとかなのはとかそんな作品(世界観とかの割にどシリアスもしくはグロいやつ)が好きな人とかはまるんじゃね?と思ってます。是非。

という訳でサモンナイト6攻略に集中するかもしれないのでここだけじゃなく参加している視点小説あたりも投稿ペース下がります。申し訳ない。でもなるだけちまちま書きますんで!!

Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.106 )
日時: 2016/08/01 22:54
名前: 伊那谷ユウナ (ID: YVCR41Yb)

「…………ハァ」

グラッドはあれからずっと溜め息をついていた。それはもう、肺が痛くなる程には。
今日は軍学校の講習は休みだ。だが、仮に休みではなかったとしても講習に集中する事は出来なかっただろう…それほど、メリーに言われた言葉が突き刺さっていた。

「ははっ、本当に駄目だな、俺…」
「何言ってるの?今更じゃない」
「!?ユーイン…」

ユーインは当たり前のように座っていた…いやあの、自分の部屋の窓辺に座るのは遠慮していただきたい。

「店主が帝都を出る前、私に貴方が住んでいる場所を教えて貰ったのだけど…来て正解だったわね。さて、早速質問でもしましょう。グラッド、あの子のところへ行かなくてよかったの?」
「行きたいさ。けど、俺には軍学校があるし、第一…行ったとしてもメリーはああなると頑なに俺の話を聞かない。それだけは確かなんだ」
「間違いないの?」
「過ごした時間は少ないけど、兄妹だから」

そう。兄妹という事実は変わらない。好きであれど嫌いであれど、それは変わらないのは分かっている。分かっては、いるのだが…

「俺は怖いんだ。そう、怖い。またメリーが危ない目に遭って、今度こそ死ぬなんて事があったらって思うと…」
「貴方の言い分を否定しないつもりよ。でも、だからってあの子の頑張りを否定する理由にはならないわ」
「…っ!」

グラッドは初めてユーインと目を合わせた。普段は扇情的で色香を程良く含んだ彼女の目だが、今の彼女は鋭くて切れそうな…真剣を喉元に突きつけるような目だった。

「グラッド。何故、人間は強くなろうとするのかしら」
「そ、それは…」
「一番の理由は誰かの為、でしょうね。私が師父の為に強くなろうと努力したように、あの子もまた、貴方の為に強くなろうと必死になってる」
「俺の、ために…?」
「ええ、そうよ」

ぎしり、とベッドが鳴る。ユーインは迫るように、詰めるように彼へ寄り添う。さながら、獲物を求める獣のように。

「ゆ、ユーイン!?近い、というか、色々当たってッ」
「あら、こういった冗談でもそれなりには初心に反応するのね?いっそこのまま…冗談をホンモノにしちゃう?」
「そんな事したらセイロンに殺される!!」

何故そこで、若様セイロンの名前が出るのよ…と不服ながらも彼から離れるユーイン。

「それで、私が言いたいのは…あの子が貴方の為に強くなったのなら、貴方は何をきっかけに、何の為に、強くなろうと決めたのかしら?」
「!きっかけ…」
「急かすのは趣味じゃないわ、いつでも答えを聞いてあげる」

ユーインはたん、と窓辺から屋根へと飛び移り、そのままどこかへと向かって行ったのであった。

「強くなりたいと思ったきっかけ、か…」





「国境砦に帰る?」
「ああ」

ところ変わって紫電の館。カゲトラは殺人事件の報告がてら、アズリアと話をしていた。

「いつまでもギャレオに警備を任せるわけにはいかないからな…それに、そろそろ隊長の任を彼に譲りたい」
「オッさんかあ…ま、適任やろうな。アズにゃんの養子であるウィルの坊主は責任を負うにはまだまだ若いし」
「その呼び名はやめろ」

ナチュラルにアズにゃんと呼ぶカゲトラに最早呆れるアズリア。昔からこうなのだ…かつてアズリアが上司、カゲトラが部下だった頃から実力はあるのに生意気で、まともな態度は滅多に取らない。それは将軍となり、一部隊を率いる地位についた今でもだ。

「あれから25年程…お互い老けたなぁ、アズにゃん」
「……一応、40代だろう」
「んまあ確かに。でもアズにゃんの方が若くて綺麗に見えるで?」
「冗談はよせ」

そういうお世辞はあまり好きではない。アズリアは気を紛らわせるように資料を手に取った。

「まあどちらにせよ、ワイも仕事で帝都出なアカンし…そのついでに島に行って弟の様子でも見に行くわ」
「ああ、すまないな」

弟というのはアズリアの弟、イスラ・レヴィノスの事を指す。
遡ること25年程前…アズリア率いる紫電はある任務にて島に辿り着いたのだが、そこで起きた大事件にて敵対してしまったのがイスラだった。イスラは己にかかる呪いを治す為にその呪いをかけた組織【無色の派閥】に協力していたが、裏切ったのだ。
その理由も至極簡単なものだった。魔剣という、比類なき力を手にした彼は更に闇へと堕ちてしまった。アズリアはかつて同期であったレックスの力を借りて何とかイスラに勝ったが、イスラは重傷を負い、その上で皮肉にも自身を今日まで生かしていた呪いを無色の派閥の大幹部、オルドレイクに解かれてしまい、死にかけた。
あまりの理不尽にイスラは絶望し、そしてーーー【狂える界の意志】(ディエルゴ)を呼び醒ました。

「ディエルゴ…人為的に造られたエルゴの失敗作、にしてはやけに現実味を帯びた奴やったなあ。まるで近い内に世界が終わってもおかしくない、というんを知っていたみたいな…」
「無色の派閥の乱、傀儡戦争、そして浮遊城事件…もしかすれば、これらがディエルゴが言っていた世界の終わりの予兆かもしれん」
「不吉やな…」

二人は五年前に起きた傀儡戦争を思い出す。あの戦争によって二人は今の地位へと就いているが、戦争自体は生半可なものではなかった。

「あの時、レックスやアティ、島の皆が力を貸してくれなければ…部隊は全滅していただろうな」
「そん時、レックス王子様から真っ先に助けて貰ってよかったなぁ」
「なっ…ち、違う!あの時はその…そういう貴様こそアティに助けて貰って気持ち悪い程デレデレとしていたではないか!」
「はぁ!?んな訳ないやろ!ワイは人妻に手ェ出す程腐っとらんで!!」

思い出を振り返るつもりが、言い合いへと発展してしまった。そんな最中、誰かが入ってきた。

「失礼します!」
「ウィルか…どうした」
「先程、不審な人物が西地区の商店街にいたらしく…」
「もしかすると殺人事件の容疑者かもしれん、ってか?」
「…カゲトラ」

言われなくても分かっとる…そう言ってカゲトラは愛刀を抱えて出て行った。




久しぶりの更新。あまり進んでなくてすんません。備考です。
グラッドの部分は先に出来ていたけど、その次は誰にするかで悩んでいたので…まあ結果、アズリアとカゲトラのターンになっちまった。しゃーない。
もうユーインはキャラがはっきりしてきましたね…自分の身体と色気が使い物になると分かってるから悪ノリするおねーさん的なキャラになってきた。つーかウチのおねーさんキャラはこんなんばかりじゃね?気のせいか…?
次回はアレだ、どうにかしてバトルパートへと持っていかないと…という訳で次回!!

ちなみに現在の行動しているチーム分け

コンムニス邸捜索チーム
セイロン、ジェノス、フェア、クック、スーズ

居残りチーム
ユーイン、グラッド、銀時、エルナ、天龍、廣美、すずか

こんな感じ…の筈。アズリアとかカゲトラとかウィルとかスバル達とかはカウントしてないっす。間違ったらすまん

Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.107 )
日時: 2016/05/30 23:13
名前: 伊那谷ユウナ (ID: YVCR41Yb)

お久しぶりの更新ですが短いです。申し訳ない





さて、話題となっている西地区商店街だが…ここは豊富な品揃えと賑わいが溢れかえる場所だ。
そんな場所にエルナと天龍はレインに誘われてショッピングを楽しんでいた。

「やっぱり似合うわ、エルナさん!」
「おー、変態でも服を変えれば印象も変わるもんだな」
「失礼ですね!私はいつだって淑女なんですよ!?」
「毎回ユーインを弄り倒している奴が何言ってんだか…」

エルナや天龍は少しでもこの世界の住民に馴染もうと服飾店へと足を運んでいた。レインが動きやすくて可愛いものをとセレクトしているのだが、これがまた彼女のセンスが良いため、二人はその服を気に入っていた。

「ありがとうございますレインさん!前着ていた制服を何日も着回すのはちょっとアレだったし…助かりました」
「俺もこういうのは龍田任せだしな…ここにいないすずかの分まで選んでサンキューな、レイン」
「いえいえ!気に入ってくれて良かったわ」

三人は談笑しつつ、商店街を歩いていると、エルナが何かを見つけた。

「ん?」
「どうした、エルナ?」
「いや、何か慌しく路地裏に行った人が見えたよーな…」
「そう、ですか?」

気になる事は解決しなければ気が済まない性分だ。エルナは大急ぎでそれを追いかけた。

「あっ、待てよエルナ!…レイン、悪いけど先に帰ってくんねーか!?」
「えっ?あっ…うん!」





「あのっ!?」

エルナはそれらしき人物を呼び止める。薄暗くて顔が見えないが、エルナの声で振り返ったのは分かった。

「その、私は怪しい人じゃなくて!という台詞自体怪しいかもしれないですけど、えっと…」

声をかけてからのその先を考えてなどいなかった為か、エルナは混乱していた。いや、混乱するのは本来なら見知らぬ人物に声をかけられた人がするものだが。

「と、とにかく!最近は物騒だし、こういうとこは危険…って」

そしてやっと、エルナは気付いてしまったーーー様子がおかしい、と。

「………ギキッ、


キリキリキリィィィ!!」

その人は叫んだ。否、それは最早人と呼べるものではなかった…身体は裂け、這い出るように何かの脚らしきものが出てくる。血塗れながらも鉄が軋み合うような音を立てる姿にさすがのエルナも引いていた。

「ほ、ホラーは勘弁だってば…っ!」
「ーーー!!」

頭の中を掻き毟るようなその声にエルナはその場にふさぎ込んでしまう。敵はそれを見逃す事はなく、エルナに攻撃しようとしたーーーその時!


……ガシャァァン!!


「……えっ?」

何か、鉄の山が派手に崩れたかのような音がした。エルナは恐る恐る目を開くと…そこにはカーキ色の学ランが特徴的な二人の人間がいた。

「ようやく見つけたぞ亡者…大人しくしろ!」
「…兄さん、それは逆効果」

はてさて。二人は一体、何者だろうか?


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