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【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】
日時: 2016/11/04 22:15
名前: 伊那谷ユウナ (ID: y36L2xkt)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=29930

どうも。伊那さんこと伊那谷ユウナですよ。

今回はサモンナイト4を軸にやっていこうと思います…が、他作品もかなーり混ざりますのでご注意。ちなみにメインは若様と従者、それと召喚師の少女かと。
矛盾があったらすみません。時系列は4本編終了後。では、いってみよう!!



『今宵はじまりますのは、愉快痛快奇々怪怪な物語でございます』



*イメージOP
TRUSTRICK【innocent promise】
*イメージED
河野マリナ【花痕 -shirushi-】




*目次

・募集用紙 >>01
・参加を予定している作品 >>28


*募集キャラクター

☆ハンディス
・クック >>16
・月村すずか >>31
・天龍 >>38
・怨霊戦艦姫 >>39
☆なにがし
・零某 >>26
☆ネフライト・メタリア
実渕廣人アングレサイト・リバーバンク >>41
田口華世ゼアス・ガルシア >>46
氷高海斗プルート・ヴァイオレット >>71
☆坂神銀拳心
・坂田銀花 >>101


募集キャラクターはまだまだ募集中!サモンナイトを知らない人でも大歓迎であります!!

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Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.93 )
日時: 2016/01/25 23:46
名前: 伊那谷ユウナ (ID: ouuVQhrA)

少女は狼狽していた。これ以上なく、血管が全て千切れそうな勢いで。

「何だか分からない、けど…今は乱入とかやめてくれるかな!?」
「煩い!華世は何処だっ!?」

少女は美しい装飾が施された刀を振るう。すると見知らぬ誰かが野次馬達から飛び出し、とっさに少女の斬撃を受け止めた。

「!?あんたは…っ!?」

まるで血に漬け込んだかのように真っ赤なパーカーを着用した少年はこう言った。

「すいませんね!後で土下座なり足舐めるなりするんで、こいつの相手は俺に任せてくれませんかね?」
「えっと…わ、分かりました!」

メリー達はすぐにその場を離れる。少年は包丁で少女を振り払い、言った。

「同輩さん、ぼっちが怖いのは分かるが落ち着こうか?はっきり言って、皆の迷惑だろうし」
「うる、さい…煩い!!」


「ーーー我が声に導かれ、風を巻き起こせ!!」

召喚術で敵を吹っ飛ばし、距離を取るメリー。他の皆も極力致命傷を与えないように奮起する。

(魔力量を考えると、これ以上範囲の広い召喚術は連発出来ない。かといってアタシは近接戦じゃあ手加減出来ないし…どうすれば)
「メリーちゃん、危ない!!」
「……ッ!?」

考えている内に、背後を取られたメリー。しかも反応が遅れたために防御に間に合わない。その時だった。

「はぁっ!!」
「グギャァ!?」

メリーの前に割って入ってきたのは、新たな助っ人だった。見覚えのある青年に、メリーは絶句した。

「な、なな…っ!?」
「間に合った…大丈夫か、メリー?」

青年はメリーを知っているようで、そしてメリーも彼を知っていた。青年は戦っていたスーズに向かってこう言った。

「スーズ副隊長!上級帝国軍学校所属、グラッドです!僭越ながら助太刀に参りました!」
「上級科所属の軍人…!?すみません、助かります!」
「グラッド…!?貴方、帝都にいたの!?」

そう言ったのはユーイン。セイロンも詠唱こそ止めなかったが、驚いているのか、目を見開いている。何故かというとかつて三人は共に戦った仲間なのだ。それと…

「わたしだって、いるよ!」
「店主!?」

それは少女フェアも同じだった。フェアはユーイン達に近づいてきた敵を追い払った。

「色々話したいけど今は集中して!私達は大丈夫だから!」
「ええ!では若様、行きますよ…!?」

ユーインはセイロンの魔力も借りて魔法陣のようなものを辺り一帯に展開する。そしてセイロンは一通り詠唱を唱え、仕上げと言わんばかりに叫んだ。

「意思なく歪む魂よーーー龍の叫びに砕け散れ!!」

魔法陣は赤い光を発し、敵は全てが裂けそうな断末魔を上げ、倒れた。光が弱まると、ユーインとセイロンは汗を流し、息も切らしながら座り込んだ。

「はぁ、はぁ…何とか、浄化出来た…か?」
「ええ…成功した、かと…」
「よ、よかったぁ…」

それが分かった一同は疲れで座り込む。

「そういえば、いきなり乱入してきた女の子、どーなった?」
「ああ、これっすか?」
「きゅうう〜…」

と、そこに少女の相手をしていた少年が摘むように少女を差し出す。

「すみませんね、こいつと俺はこの世界へ来たばかりで…俺はともかく、この子は仲間がいないせいか混乱してこのような騒動に飛び込んだんですよ」
「貴方…名前は?」
「あ、申し遅れました。俺は零某(ぜろ なにがし)。どーやら名もなき世界ってとこからリィンバウムに来たみたいです。ところで…」

と言って零はユーインの手を取り、一言。

「お姉さん、お綺麗ですね。もしよろしかったら踏ん…でッ!?」

と、言う前にセイロンに頭を踏まれる零。セイロンは笑顔でこう言った。

「ほれ、望み通り踏んだぞ。気がすむまで堪能するがいい、この自虐性癖者が♪」
「い、いやいやいやアンタじゃなく!この芸術を超えた御御足を持つお姉さんに言っただけで…!ああでもこれはこれでアリ…じゃなくて!いや、あの、ゴメンなさい、だからそんな蔑んだ目と足をぐぅっ!?」
「あっはっは!……我、そういうの、ホンッッッット不快」
「なにこのセイロンさん、怖い」

とりあえずこっちはスルーして、フェア達は今、セイロンと並んでとんでもない表情をしているメリーを見た。そんなメリーにグラッドは「ど、どうしたんだよ?」と何やら慌てていた。それを見たメリーは不快そうにこう言った。

「……なんで、ここにいるの」
「いや、それはこっちの台詞…」
「台詞がどうのは最早関係ないんだよ!!何でいるのさ、兄さん!?」
「「……えっ、」」

兄さん?メリーは何故、いつものように名前を略称したようなものは使わず、兄さんと言った?

つ、つまり…

「ちょっと待ってグラッドお兄ちゃん…もしかして、お兄ちゃんの妹って」
「あ、うと…そ、そう。こいつが俺の、妹…」
「えぇえぇえぇええええ!?」



…まさかの展開、到来。





誰が某さんをフェミニストでドM変態キャラにしろと言った!!つーか色々と詰め込み過ぎや!!な備考。
やっとグラッドニキ出せたよ…つかどうやって二話を締めくくれと。初期に考えていた二話から滅茶苦茶かけ離れた展開になってきたよ…
そうです、グラッドとメリーは兄妹です。まあ共通点あるしね(召喚属性とか武器が槍とか髪色も青だし。つーか兄貴は紺色という程濃くないんだけどそんな表現書いてちょい後悔した)
こいつらの兄妹関係ってのも意外と鍵になるので今後はそれを丁寧に書ければな、と。

はてさて、これからどうなるのか。マジで予想外な展開になってきたから色々修正しねーと…つかサモンナイト6にセイロン出たんだしグラッドかシンゲンどちらかも出て欲しいこの頃。今サムライとシノビ枠いないからなー。どうなるのやら。

では、また次回!

Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.94 )
日時: 2016/01/25 23:57
名前: 伊那谷ユウナ (ID: ouuVQhrA)

今回のオチ。

結局、この騒動の犯人は見つからず、事件は静かに記憶から消えていく事となる。憑依召喚術の媒体とされた人達はというと、なんとか命を取り留めたらしい。
で、あの途中で乱入してきた子…名前は確かヒロミ、だったっけ。あの子ははぐれだったようで、見知らぬ世界に来た事で混乱したようだった。今は落ち着いて部屋にいる。ゼロさんはあの後すぐにどっかへ行ったけど…大丈夫かな?

…いや、そんな事よりも問題なのは兄さんだ。


「セイロンとユーインから話は聞いたぞ。お前…蒼の派閥の召喚師なんだってな」
「………」

そう。アタシは兄さんに召喚師の小間使いをやっていると嘘をついていた。それが今回の事件でバレて、こうして話し合っている。

「道理で実家にはあまり帰って来ない訳だよ…お前、召喚師であるあの人にその目を何とかしてもらう為に奉公してたんじゃあなかったのか?」
「……ごめん」
「まあ待たれよ。メリーも何かあって嘘をついていたのであろう…見た目にそぐわず、思慮深い子だからの」

セイ兄はアタシを庇うようにそう言ってくれた。でも、違うよセイ兄…アタシはそんなに大層な理念も思慮も持って嘘をついてないんだよ。ただ、アタシは…

「俺は反対した筈だぞ…お前自身が召喚師になるという事は!またあの日みたいに事故に遭うかもしれないんだぞ!?そうなってしまったら今度こそお前は…っ!」
「だからアタシは召喚師になったんだよ!魔力の扱いとか召喚術とか、ちゃんと勉強した!」
「そういう問題じゃないんだよ!あの日からお前の目は…」


…ぷつり、と

そんな音がアタシの頭でした。


「〜〜〜ッ!そんなんだからアタシはっ…アタシを見る兄さんの【目】が嫌いなんだ!!」


そんな勢いでしかない言葉を捨てて、アタシはこの場を出て行ったーーー







「ねぇグラッド。今の貴方は御愁傷様と慰められたい?それとも、馬鹿じゃないのと罵られたい?」
「……ごめん、どっちもやめてくれないか」

今はどちらの言葉でもぐさりと来る。そう言いながらグラッドはソファに腰掛けた。

「やっぱ駄目だな俺…どうにもメリーを気遣ってしまう。しかもそれがバレバレだから尚更駄目だ…」
「…グラッド殿。彼女と何があった?そなたが連呼していた『あの日』というのも気になるが」

そう二人に言われてグラッドはあの日の事を思い出す。あんなのはもう二度とゴメンだ…と思いながらもグラッドは語った。

「全て、俺の所為なんだ。メリーの左眼がおかしくなるきっかけを作ったのは…間違いなく、俺なんだよ」





短くてごめんね。備考です。
雪のせいで会社を休む羽目になったからマジ明日が怖い。微妙な空気になること間違いなし。マジ怖いよ。
さて、一、二話先でやる予定だったグラッドメリー兄妹の話がやってきました。マジでこの兄妹の話描きたかったんだ。次で二話本編が終わるかもしれません。三話どうなるんだよ…(計画を立てずに頭でぼんやり描いた展開をそのまま書く派)

という訳で、次回を待て!!

Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.95 )
日時: 2016/01/27 23:47
名前: なにがし (ID: ZFLyzH3q)

いつの間にか某君出とるやん!

どうも、なにがしです。

某君がいつも通り変態で安心しました。こんなノリで大丈夫です。むしろもっと変態にして大丈夫です。

私も頭に浮かんだシナリオを勢いで書いちゃう人間です。ノリと勢いとモチベって大事ですからね。

次回も楽しみにしてます。

Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.96 )
日時: 2016/01/29 18:32
名前: 伊那谷ユウナ (ID: I.inwBVK)

なにがしさんへ

ええ、最近になってやっと出ましたwwなんだか変態になってすみません。でも変態がいると話が進む不思議…変態って、偉大だったのね(錯乱)

某君はどっか行ったようですが、今後もフリーダムな立場でちらちらと出ますのでお楽しみに。コメント、ありがとうございました!

…で、近々次回で二話終わるかと。遅いのに早いという。毎度恒例の夜会話(ちょい特殊仕様)もお楽しみに!

Re: 【クロスオーバー】サモンナイトspiral【キャラ募集中】 ( No.97 )
日時: 2016/07/24 20:27
名前: 伊那谷ユウナ (ID: y36L2xkt)

それは、十三年程前の話になる。

メリーはまだ幼いけど勉強が大好きな女の子で。四歳になる前に拙いながらも大人が読むような難しい本が読めていた。
対する俺はというと…兄貴なのに頭はそんなによくなくて。臆病で頼りなかったんだ。
それでも少し年の離れた妹のメリーには心配を掛けまいと、子供なりに考えて見栄を張っていた訳だ。
そんなある日、俺は綺麗な石を見つけたんだ。メリーは綺麗なものが好きだったから喜ぶだろうなって思って持ち帰ったんだ。メリーは目を輝かせて俺の手の中にある石を見つめながら石を手に取ろうとした。その、瞬間…



光が、暴発したんだ。



「それはまた…典型的な召喚事故ではある。ならばメリーの目はその事故で失明でもしたというのか?」
「厳密には違う。メリーは【普通の目】を失ってしまったんだ」
「…何が違うの?」

おかしな事に石はあれだけ突き刺すように光ったというのに、建物などは壊さず、ただ雷が落ちるように光っただけのようだった。だけど、メリーは違った。
メリーは左眼を潰すように押さえたまま、水を失った魚のように喘ぎ、倒れたんだ。
それからは地獄で。メリーは意識のある内は毎日吐いたり、あまりの苦しさに身体中を掻き毟ったりと最早、息をするのでさえ困難な状態。そんな状態だからこそ、まともな治療をメリーは受け付けなかったんだ。

「俺も見ていて辛かった。もしかして、このままだとメリーは死んでしまうんじゃないか?それもこれも、俺がメリーに石をあげようとしたから?本当にそればかり考えてしまって、こっちが狂い死にそうだった」

でも、転機が訪れる。一週間程して偶然召喚師が俺たちが住んでいた街へやってきたんだ。

「それがリコリスさん…鬼妖界を専門とする召喚師だった」
「リコリス…?確か、あの子が言ってたわね。自分の師匠でもあり、蒼の派閥の師範だって」
「そんなに偉い人だったのか!?」
「えっ、それも知らなかったの?」
「ああ…」

リコリスさんは、メリーを普通の生活が出来るまでに回復させた凄い人なんだ。リコリスさんがいなかったらメリーはきっと…

「でもな、それからすぐに分かったことがある」
「何よ、それ」
「…メリーには視えるようになったんだ。真実すべてが」

簡単な例えを挙げるとするなら。偽物は映さず、本物だけを映す…まるで童話に出てくるような鏡。どんなに隠し事や嘘を吐いても、メリーの左目を通せば全てが無駄となる…そんな左目をメリーは持ってしまったんだ。

「確かリコリスさんはこれを【蒼心目】(そうしんもく)…って名前をつけていた」
「ドシンプルな名前だなオイ」
「……だが、これで謎が解けたな」
「何がです?」
「ああ、ユーインは半ば意識を無くしていたから知らぬだろうが…メリーは仙人亀にこう言った。アタシの目を見ろ、と」
「!…まさか」
「ああ。もしやと思うが…本当の姿が視えるだけでなく、目を通して何かを伝えるのも可能ではないか?」
「ああ、そうだ」

正確にはメリーが見たこと、感じたことを相手の目を見て伝える事ができるんだ。これだけだったらまだマシだったかもしれないな…

「えっ、どうしてですか?」
「考えてもみろ。いい人そうに見えた人が実は悪い奴だったとか、自分の事を嫌ってるのを見ただけで分かるなんて…嫌だろ?」
「あ…」

メリーは俺を嫌っているのは当たり前の反応だ。

兄が妹を恐怖している姿なんてものを…俺と会う度に嫌でも視てしまうのだから。

「…ホント、情けない兄貴だよ」
「たっ、大変大変!」

と、そこにメリーを追いかけて出て行った筈の女の子がやってきた。

「どうした、エルナ」
「さっきまで心配だから追いかけたんですけど、結局バレちゃって!」
「いや、バレたのかよ」
「そしたらこれ渡されたんですよ!!というか読めないんですけどね!?」

エルナ、と言った子が差し出したのは手紙だった。癖のある、小汚いリィンバウムの字で書かれていたのはーーー


【思うところがあるので師匠の家に帰ります だからほっといて下さい】









「…………」

荒野は砂埃を巻き上げ、道行く人々の邪魔をする。そんな事、彼女には慣れっこだが、それでも目に映る砂はとても冷たく、痛く感じた。

「………はぁ」
「きゃう…」

護衛獣であり、十年程の盟友でもあるアヤメは心配そうにメリーを見つめる。メリーはそんなアヤメの頭を撫で、大丈夫だからと息をゆっくり吐くような掠れた声で言った。

「やっぱり、アタシってダメだね…また兄さんを、グラ兄を、突き放しちゃった。最低だよ」
「ウゥ…ワン、ワンッ!?」
「!ごめん、アヤメ…落ち込むなって言いたいのでしょ?うん、分かってる…」

何せ、目を通してそれが伝わっているのだから。

「さて…師匠もどうやって知ったのか、アタシが落ち込んでいるって分かってるし、だから帰るんだけどね。エルナっち、ちゃんと手紙渡したかな…?」
「ワンッ!」

それは大丈夫だろう、と吠えるアヤメ。アヤメがそう感じるなら大丈夫かもしれない。エルナはああ見えて、結構いい子だとメリーには分かっているから。

「…さて、アヤメ。行こうか」
「ワン!」

向かう場所は勿論、コンムニス邸ーーーメリーの師匠、リコリスの家だ。


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