二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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六つ子と妹とお狐様と【おそ松さん】
日時: 2017/02/20 19:38
名前: ドHのハク (ID: 49KdC02.)

どうも!ドHのハクです!
小説書くの初めてなんで、生ぬるい目で見守っていただけると嬉しいです。
・亀更新
・文才は燃えたゴミ
・キャラ崩壊は日常
・コメは控えて欲しいです……てか見ないよね((
・豆腐メンタルなんで悪口言われたらやめちゃうかも((
・松達は前半ほとんどでてきません!
・前半はこの小説の世界の解説みたいなのでほぼうめられてます!!
・作者は小学生です!!色々親に制限されてます!!

以上が理解、また守れる人は是非読んでください!
こんな妖怪、こんな神様だしてくれー!などのリクありましたら喜んでお受け致します!!

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28・居候はめんどくさいカモ ( No.33 )
日時: 2017/03/03 06:11
名前: ドHのハク (ID: 49KdC02.)

白「罵ってください!」ハァハァ
ハク「近づくな気持ち悪い」
白「ありがとうございまぁぁっす!」
トド「ハクちゃんそれ逆効果だから!!」
いち「いいな……」
チョロ「やめろ!四男!!」
十四「あっははは!!」バチッバチバチ
トド「帯電しないでぇぇっ!!放電されるとめんどくさいからぁぁぁっ!!」
ハク「しっちゃかめっちゃか」
雪「楽しいですね♪」
時雨「ご主人様に傷がつかない程度ならじゃれあいと見ます」
白「満足………」ハァ
「「「「「「『神様達呑気すぎ!!』」」」」」」

おそ「あ、そういえばさ、隊長ちゃんはどうしたの?」
カラ「雪麻呂さんか?」
チョロ「十四松が一番知ってるんじゃない?」
いち「俺知らないから……」
十四「えーっとねー!んーっと、うーんっと……………わかんない!」ニパァッ
トド「ダメじゃん……」

結局、隊長は兄さん達にもわからなかった。

『おそ松兄さん、なんで雪麻呂さんのことを聞いたの?』
おそ「なんとなく。なんか神様少ない気がしたからさぁ」
チョロ「そんなことかよ!」
松代「梨とあぶらあげよー」ガララッ
「「「「「「『いええええええええええええええいっ!!!』」」」」」」
雪「カラ松様は梨がお好きなんですね!」
白「梨、美味しいですよね!」
ハク「あぶらげーっ!!」パタパタ
時雨「ご主人様、口に食べかすがついておりますよ」フキフキ
トド「!?……あ、ありがと////」
『兄さん拭いてもらってるー』
おそ「末っ子らしくていいんじゃね?」
トド「どういう意味だよ!クソ長男!!」
おそ「そのままってことで!」
チョロ「なくなるよ」シャリシャリ
紅「「待って!食べる!」」シャリシャリ
『ハク、あ〜ん!』
ハク「ん、あ〜ん」パクッ

「「「「「「!?」」」」」」
雪「普通にできるんですか!?」
ハク「え、気にしなくてよくない?」
『気にしないし、性別同じだしね!』
チョロ「ひ、人前でも、やるの!?」
ハク花「『うん平気』」
トド「ドライだぁぁ……僕よりドライだぁぁ……」
いち「あんまり気にしない人同士がコンビになっちゃった結果…………って感じ」シャリッ
おそ「俺、産まれてからここまであ〜んされたことなんてないよ……」
ハク「花松、あ〜ん」
『あ〜ん!!』パクッ
「「「「「「二回目!?」」」」」」
雪「(カラ松様にやってみたい…)///」
白「美味しいですねぇ……」シャリッ
カラ「(されてみたい……)」

そうやって午後三時を過ぎたころ、家のインターホンがなった。

松代「ニートたち〜?ちょっとでてくれるかしら?」
おそ「へいへ〜い」トコトコ

ガラララッ

カナ「あ、おそ松さん!花松ちゃんいますか?」
おそ「おー!カナちゃんじゃん!久しぶりー!花松だったら居間にいるよ!」
真「こんちゃーっす!!」ヒョコッ
おそ「え、誰」
ハク「真!来てたのか!」ガララッ
おそ「あっ!居間からでてきちゃ…」
『カナちゃん達は知ってるから平気だよ!さ、あがって!』




真「和風ですねー!」
いち「え、何この人。羽が……」
ハク「真は鳥天狗だよ。黒い羽はそういうこと」
チョロ「へー、鳥天狗!もっと和風かと思ってたら、制服っぽい格好に茶色のローファーって………女子高生じゃん!」
真「お久しぶりです雪さ〜ん!」
雪「真さん!お久しぶりですね!語尾が伸びる癖はなおりましたか?」
真「いいやー、それが全然でしてー!」
ハク「なおす気がないんでしょ」
真「言われてしまいましたー!!」
カナ「まこちゃんったら……フフフ」
時雨「お嬢様、このお方は?」
『私の親友と、ハクの同期の神様!』
時雨「記憶しておきます」ペコリ
真「いやー、増えましたね!神様!」
ハク「まぁ、時雨は僕が作ったからね………」

カラ「おーい、雪ー!どうすれば雪をなんか、その、細かくできるんだ?」
雪「ああ!そこはですね、口から氷の吐息を出す際は………」

カラ松兄さんと雪さんは、技を磨いている。実戦の時に扱えるように、とカラ松兄さんは言っていた。

トド「そういえば、時間ってどうやって止めるの?」
時雨「念じるだけでも構いませんが、こうして両手をその時間を止めたいものへ向けるとより強固な停止状態になりますよ」
トド「へー!じゃあ……」

兄さんがスマホを空中へ投げた。すると…………

ピタッ

トド「と、止まった!」スッ

床に落ちずに空中で静止している。
兄さんがスマホの下に手を構えると、空中に固定されていたスマホは落下を初めて、兄さんの手に落ちた。

時雨「さすがはご主人様。素晴らしい出来栄えです」
チョロ「す、すごい……」
おそ「すっげぇ……」

29・お泊まりしていこう! ( No.34 )
日時: 2017/03/06 16:17
名前: ドHのハク (ID: 49KdC02.)

トド「僕、やっぱりセンスある?」
時雨「えぇ。育てれば育てるほど、よりよい物になっていくと思われます」
ハク「ごちそうさまでした」ペロリ
『ごちそうさま〜!』
チョロ「おそまつさまでした」
おそ「えっ!?様つけ!?」
チョロ「僕がそう言うたびにそれで返してくるのやめてくれないかな」ハァ

『ハクー!お手玉しよー!』
ハク「チェスがいいな…」
『えー……じゃあキャッチボール』
ハク「いいよ」
トド「全然関係ないものに変わってってるのにいいの!?」
カラ「気が向いたんだろう」
いち「深く考えない方がいいかもよ」
トド「アッ、ハイ」



カナ「キャッチボールですか?私はやったことないですね………」
真「キャッチボール……玉投げですかねー?」
ハク「残念。正解は魂投げでした」ポワッ
サイバー真カナ「「「「人の魂で遊んじゃダメでしょ!?」」」」
『ほいっ』
ハク「ていっ」
『やっ』


〜しばらくして〜



おそ「戦闘いこーぜぇー」
カラ「漢字が違うぞ兄貴」
『ハク、今日は一緒に入る〜?』
ハク「真達もいるし、いいよ」
カナ「結局お泊まりになってしまいましたしね……お世話になります」
真「ハクさんは成長しましたかー?」
ハク「うっさいなぁこのまな板が」
真「だあぁぁぁっ!!!あなたの方が貧相じゃないですかぁぁぁ!!」
ハク「走ると揺れて邪魔だから変化しっぱなしなの。妖力を使いすぎて、変化ができなくなったらサラシを巻くけどね」
『え?じゃあ今の姿は本物じゃないの!?』
ハク「胸以外は本物だよ」
カナ「……走ると揺れて邪魔……わかります。私も邪魔だと思います」
真「カ、カナちゃんまでー!?もー!どうして私はAカップなんですかー!」ポカポカ
ハク「しらんがな」ナゲヤリ


〜銭湯〜

ハク「ふぅ〜……気持ちいいね」
真「ですね〜♪ていうかハクさんがいなかったら、バレてましたよねー」

今回は真さんも一緒に入っている。ハクは金髪を黒髪に変えるだけだったけど、真さんは羽がある。どうすりゃいいかとカナちゃんと迷っていると、そこにハクがやってきて、ちょちょいとちょいと変化をさせた。
化けるだけじゃなくて、化かすこともできるんだ………

カナ「暖かいですね………花松ちゃんは視えるようになって困ったことってありますか?」
『いや、あんまり無いかな〜……だったらカナちゃんの方が苦労は多いでしょ?生まれつき視えるんだもん……』
真「カナちゃんに見つかった時はびっくりしたんですねー!あの、すいません、駅はどっちでしょうかー?って人間と間違われて声をかけられた時はびっくりしましたよー!」
カナ「ちょうど羽が見えない角度にあって………びっくりされましたよ!」

〜男湯〜

おそ「極楽〜極楽〜♪」
トド「おじさん臭いね」
カラ「凍ってしまわないようにしなくては………神力のコントロールが必要だな」
トド「だよねー、気を抜くと水が勝手に動いちゃうからねー…」
いち「十四松、気を付けてね…最悪の場合全員感電して死んじゃうから」
十四「あいあい!!」
チョロ「あ〜……明日は特にライブも握手会もないし……どうしよっか」
トド「契約者探してくればいいじゃんか!ウロウロしてたら結構いたよ?」
十四「いっぱい!うぇい!」
いち「静かに十四松」



〜家路〜

いち「……寒い」
雪「おむかえにきましたよー!」
カラ「おお!雪!寒くなかったか?半袖で……」
トド「二人とも氷の力なんだから寒いのあんまり関係なさそうなんだけど」
おそ「おむかえいいなー」
時雨「ご主人様。おむかえに上がりました。どうぞマフラーを」スッ
トド「わー!ありがと時雨ちゃん!とっても嬉しいよ♪」
いち「隊長は……神社にいるのか」
おそ「おむかえー!!いーなー!!」
チョロ「おそ松兄さんうるさいんだけど……黙ってくんない?」
ハク「真は湯加減どうだった?」フワフワ
真「とってもよかったですよー!ぜひまた入りたいですねー!!」パタパタ
カナ「気持ちよかったね、まこちゃん!」
真「まったくもってその通りなんですねー!!今日だけじゃなくて、もっとお泊まりをやりたいですー!」
『お布団は、私と共同でいいかな?』
カナ「もちろんだよ!」
ハク「僕はいつも通り押し入れで寝るよ」
真カナ「「押し入れ!?」」
おそ「ハクえも〜ん!」
ハク「おそ松は僕の炎に燃やしてほしいのか?」
おそ「スイマセンデシタ」


〜チョロ松side〜


おそ「玄関オープン!!」ガララッ
トド「そんなこと言ってないで、早く入って!」


チョロ「………?」

なんだろう。家の前の道路の奥に、青白い光が見える。

チョロ「ちょっと先に入っててくれないかな。忘れ物取りにいってくるから!」
おそ「りょ〜かい!じゃあ待ってるからな〜!」

銭湯へ取りにいくと見せかけて、歩き出す。そして、みんなが中に入ったら方向転換して逆方向へ向かった。青白い光のする方へ。

30・三男と悪夢時空 ( No.35 )
日時: 2017/03/08 04:58
名前: ドHのハク (ID: 49KdC02.)

チョロ「はっ………はっ……」タッタッタ

公園の方だ。近づけば近づく程に眩しくなっていく。

チョロ「はぁ……はぁ……なにこれ」

大きな穴。青白い光を発する、穴。空中に穴が空いている。
美しく、でもどこか寂しく悲しく。

チョロ「………綺麗な光……でもなんだろう、これ」スッ

手を近づけると、一層輝きが増して眩しくなる。
穴の中から人影がでてきた。

チョロ「まぶしっ………!?」
?「…………お前か」

女の人だ。身長は175cmくらいで、腰まである長いくるっとした金髪のクセのあるロングヘア。長い脚。キリっとした青い瞳。大きな狐の耳。そして九本の尻尾。
そして…………



露出の多い和服、開いた胸元、豊満な胸…………

チョロ「あっ………わわわわわわわ」プルプル
?「………こんなやつが私をおこしたとでも言うの………仕方がないのかしら……」

だんだん近づいてくる女の人。
どんどん距離が近くなってきて、耐えられなくなった。

チョロ「わっ…わぁ!!ちょ、待って!や、やめて!!//////(谷間見えた……////////)」
?「はぁ……?…なんなのこの男は……」

しばらくすると落ち着いてきたので、質問をすることにした。

チョロ「ご、ごめんなさい…………ねぇ、貴女は人……じゃないよね?」
?「ふふふ、そうよ。私は神。炎の力を持つ神で最強の神…………私の前にはどんな者もひれ伏すわ」
チョロ「へぇ………じゃ、この穴はなに?」
?「あぁ、悪夢時空よ。時間と空間と世界をねじ曲げて繋がる異空間回廊…………時間差のある、あっちの世界とこっちの世界を行き来できる穴ね」
チョロ「そ、そんなものがあったなんて………」
?「………貴方、名前はなんて言うの?教えてくれなきゃ呼びようがないじゃないの」
チョロ「あっ、すすすすいません!!僕、松野チョロ松!六つ子の三男です!!」
リュウ「ふふ、初々しいわね。でも、そっちのほうが何かと好都合よ。私好みに変わっていってほしいわ……………私は………リュウとでも呼んでちょうだい」
チョロ「リュ、リュウさん…………って、え!!?私好みにって………え!!?////」
リュウ「貴方と契約を……チョロ松」スッ

パッと触れられた。その瞬間、力が沸いてくる。なんだろう、よくわからない未知の力…………不思議。

リュウ「………あら貴方、炎が使えないわね…」
チョロ「…………え」

炎が使えない……?
みんなを……兄弟達を守れなくなるのか………?

チョロ「そ、れはどういうこと……?」
リュウ「そのままよ。貴方は炎雷風水氷土…………どれもこれも扱えない」
チョロ「……………」
リュウ「そのかわり、貴方は手に入れた神力を全て樹の力に変換できるみたいね…………貴方、交通事故とかにあったことはないかしら」
チョロ「樹の力に…………交通事故は、一回だけ……」
リュウ「その時、貴方は小さい女の子を庇ったのよね」
チョロ「そうですけど………どうしてそのことを!?」
リュウ「小さい女の子というのは、大樹の精霊よ。精霊は助けてもらうと、お礼に自分の力の丸々半分をくれるというの。貴方が樹の力だけを扱えるということで、交通事故の事が思い浮かんだのよ」
チョロ「それって………戦えて、みんなを守れるってことですか……?」
リュウ「そうよ。私の神力が炎から樹に変換されるだけであって、問題は全くないわ」
チョロ「……………よかった」

みんなを守れる事が一番重要なんだ。仮にも僕はお兄ちゃんなんだから………弟を、守らなくちゃ。




チョロ「……あ、れ……眠い…」フラッパタッ
リュウ「ふふふ……疲れたのね。おやすみなさい、チョロ松……」

意味深そうなセリフを聞いて僕の意識はとおのいた。
笑みは、妖しかったがどこか懐かしい気がする。








そういえば、ハクちゃんと似ていたような


〜No side〜

鈴「私が赤塚区に居ることは姉上にはまだバレてはいないみたいだな……」カツカツ
あつし「…いい加減に室内を歩き回るのをやめて大人しく座ったらどうだ?」
鈴「うるさいな。私は今集中しているんだ」カツカツ

薄暗いアパートの一室。最低限の家具しかないこの寂しい部屋に二人は本拠地を構えていたのである。
二人は狭い部屋の中で、会議をするのだ。広い必要はないと言って、鈴がここに決めた。

鈴「あのメイド女………姉上が造ったというのか…………!?……だとしたら納得がいく……私は霊が創れるが、神は創れない!」
あつし「んー………悪神も創れちゃいそう」
鈴「ああ………恐らく創れるだろう………だが、姉上と私の思想は全くもって違う!!姉上は、人間とある程度の共存ができる世界を………甘い理想を掲げていた」
あつし「鈴は、たいして役にもたたず、世界の環境を破壊していくだけの人間をゼロにしてしまおうという思想だったんだよね」
鈴「ああ………姉上にこの思想と計画をお話したとき、猛反対されてその時にでていったんだ…………稽古をすっぽかして」
あつし「ふぅん………あんまり興味ないけど、鈴ちゃんのお手伝いはちゃんとさせてもらうよ」
鈴「はっ………あつしも物好きだな………そのまま深い毒の沼へ来るといいさ」
あつし「いや、俺はその毒の沼の門番をさせてもらうよ………………世にも珍しい毒の力を持つぎんぎつねさんのためにね」
鈴「ふふふ……………最初のターゲツットはアイツだ」
あつし「はいはい、御意………っと」

31・構えろ、全面戦争に ( No.36 )
日時: 2017/03/09 05:04
名前: ドHのハク (ID: 49KdC02.)

〜No side〜

リュウ「ふふふ………楽しみだわぁ」

不思議な神、リュウは、ニコニコとしながらチョロ松を松野家へ連れていった。
何故、この神は、松野家へと続く道を知っているのか。

リュウ「全く、不用心よねぇ………いっつも二階の窓が開きっぱなし………」ガラッ

どうやら、二階の寝室には誰もいないようだ。その代わりに、下からにぎやかな笑い声が聞こえてくる。

リュウ「私にまた会いたくなったら………すぐそこの公園の小さな竹林の壊れそうな社へ来なさい」フワリ

チョロ松を優しく床に置いて、半月の光る闇夜に消えた。
何故、二階の窓がいつも開きっぱなしなのを知っているのか。
何故、この辺りの地形を把握しているのか。

この神は、まったく違う世界から来た神のはずなのに。






〜カラ松side〜

いち「へくちっ」クシュッ
トド「ワーカワイイクシャミー」
おそ「ほんっと一松ってくしゃみがおかしいよな……」

最近兄弟のくしゃみが多いことが気がかりだ…………ふっ、俺は、周りの気温までも自在にしてしまうギルドガイn…………

…そんなこと言ってる場合じゃないな
最悪の場合、兄弟に怪我をさせてしまうかもしれない。氷は尖っていれば凶器にもなりかねない。
俺がコントロールしなければ。

雪「…………カラ松様にお話が」

まるで見透かしていたかのように、雪が話しかけてきた。

カラ「………いいぞ」

真剣な雪の目と声に、俺もついつい声が下がる。少し怒りっぽく聞こえてはいないだろうか。
この癖で何度か誤解を招いてしまったことがあったしな………




雪「ここでいいでしょう」

来たのは、家からちょっとだけ離れた自動販売機のベンチ。

カラ「………話……というのは俺の力のことか?」
雪「えぇ。貴方が、コントロールしきっていない力のことです。貴方は、花松さんを除いてから、六人で考えると一番精力が多いのです。有り余った神力と、多すぎた精力…………このふたつが冷気となって漏れ出しています。それのせいで、周りの気温が下がっていっているのでしょう」
カラ「どうすればいいんだ………このままでは……家族を傷つけてしまうかもしれない……」







雪「カラ松様」

カラ「………?」
雪「私は既に対策をとっています…………貴方の家族と、貴方を守るためにも」ペコリ
カラ「雪………」

お辞儀をして、ふわりと雪が浮いた。

雪「ハクさんからも許可はいただきました。……………さぁ」

いつもの、明るい笑顔とは違う妖しい笑顔。
雪が何を考えているのか、まったくわからない。
ただわかったのは、雪はやはり神であるということ。少しだけ、恐ろしい雰囲気、圧力というのか。

雪「貴方は戦闘を未経験です。戦闘を経験していただければ、恐らく力のコントロールが可能になるかと思いまして」フワフワ

雪はどんどん上昇していく。

雪「ついさっき、見つけたんですよ。ハクさんも、頭を悩ませていましたし、私が処理する許可を、処理の方法を選ぶ許可をいただきました…………………カラ松様が相手です。暴れなさい」

雪が上昇をやめて、空中で止まった。
すると、大きな呻き声のような雄叫びと共に、巨大な黒い影が現れた。

悪霊「グオゥ…グゥァアアアアアアアアアアアア!!」
カラ「でかいな………やるだけやろう。見ててくれ雪!」バッ

32・冷える夜道で ( No.37 )
日時: 2017/03/09 05:41
名前: ドHのハク (ID: 49KdC02.)

〜No side〜

カラ松は、まず突進した。
それから地面を凍らせ、足場を悪くする。
もちろんカラ松は、滑らないように氷で靴をスケート靴に変えている。
悪霊はだんだん取り囲まれていく。氷が刃のように地面からつきあがり、檻のようになっていく。

悪霊「ギイッ!?ギイッ……ギュゥゥゥゥァァァァァァ」バチバチバチバチィッ
カラ「…………そこだ!」バキバキッ

雷のはしる音。氷の伸びる成長の音。
ぶつかりあうかと思われた氷の槍は、大きく右に折れて、軌道を変更した。
そして、また方向を転換して、悪霊のコアへとぶつかった。

カラ「うぉぉぉぉ!!!」

氷の勢いを強めていくカラ松。
逆に悪霊の雷の力が弱っていく。コアが凍ってきたのだ。

悪霊「キュゥ……ギュゥゥゥゥァァァ!!!!」バチバチッバチィッ
カラ「させないぞ!」ビキビキッ

悪霊が、大きく吠えて雷を人間に例えて左手の辺りから、カラ松めがけて放ってきた。
それをカラ松は、素早くかわして、悪霊の後ろへ回り込む。
腕に氷の力をためて、腕が氷で包まれた。

悪霊「ギィァァァァァ!!!?」クルッ
カラ「はぁぁぁぁぁぁ!!!!」

ガシャァァァァァァン





カラ「…………」
悪霊「…………」





悪霊「ギュ、ァァァ」ドサァァ…
カラ「…………やった」

雪「お疲れ様です、カラ松様!」パチパチ


〜カラ松side〜

雪「こんなに大きな悪霊を、素早く倒しましたね!流石カラ松様です!」ニコニコ

いつもの笑顔で降りてきた雪、雪は俺にむかって褒める言葉を言ってから、悪霊の方へ振り向いた。

カラ「こいつは、どうなるんだ?」
雪「……消えます。悪妖か悪精でないかぎり、浄化して元に戻ることがないんです。これはただの成長しすぎた悪霊。浄化したら消えるだけです」スッ

雪は、悪霊の胸の大きな宝石に触れた。
途端に宝石が凍りだし、悪霊が光輝いて消えた。
残ったのは、雪の手にある赤い宝石のような石。

雪「これはコアです。ここに神力でみなぎった技をあてることで浄化ができるんです………カラ松様、貴方が初めて倒した悪霊のコアですよ」
カラ「………触っていいのか?」
雪「いいですよ。凍らせないでくださいね」

そっと触れると、暖かくも冷たくも感じた。

雪「…………どうやら力をコントロールできているみたいですね。さあ、帰りましょう!」
カラ「あ、ああ!」

暗い夜道を二人きりで歩いていく。
いつもは冷えていた道が心なしか、暖かく思えた。


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