二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- sister act original
- 日時: 2017/05/16 21:49
- 名前: angelo (ID: AQILp0xC)
sister act(天使にラブソングを…)の1の後を妄想爆発させた何か。
個人的に大好きなんだ、不朽の神作である天使にラブソングを…シリーズと、キャスト達が…おばあちゃまとおばちゃま達がなんかめっちゃ可愛過ぎる。
未だかつて、こんなにおばあちゃまやおばちゃまが可愛い作品なんて無いよ、マジで。
名前のあるキャラ(デロリス、ロバート、パトリック、ラザラス、アルマ)と作中で名前が出たイグネイシャスとアニマ以外の名前は私が調べて適当につけました←
ちなみに、sister actのシスターキャラの名前はラテン語由来です←
- Re: sister act original ( No.11 )
- 日時: 2017/06/08 22:24
- 名前: angelo (ID: xPtJmUl6)
胸元を軽く叩き、なんとか喉に詰まらせずに済んだネレーは、ニコラスの視線に気づいて…困ったように笑った。
ニコラスは表情で全てを察した様子で、デロリスの方に向き直る。
「…ごめんなさいね、デロリス」
「…まだ、昔の話は…話せそうにないのよ」
ニコラスはそこまで言うと、申し訳なさそうに俯いていた。
「…本当にごめん、変な話しちゃったわね」
デロリスは申し訳なさそうに謝りながら、最後の一口を口に運んだ。
少し静かになりかけた時、不意に声が響いた。
「ニコラス、おかわりあるー?」
ラルフが笑ってそう訪ねた。
ニコラスはふわりと笑い、そそくさとおかわりを注いでラルフに渡す。
と、それを皮切りにデロリスやパトリックにロバート、ジュリアスやホリス、ヒューゴやラザラスなどがおかわりをし、たらふく平らげていった。
お皿を下げて、洗い終えたころ、シスター達はのんびり会話していた。
「…食いすぎて動けない」
ジュリアスが机にだらっとしながら、ポツリと呟いた。
「自分の腹の限度ぐらいはそろそろわかりな、ババアなんだから」
ヒューゴがジュリアスの後ろ頭を指でつついた。
「いてっ…って、誰がババアだヒューゴ!確かに、年齢的には間違いなくババアだけどねぇ!直に言われたくないよっ!」
勢い良く後ろを振り返って声を少し荒らげるジュリアスを尻目に、ケラケラ笑って既に歩き去っているヒューゴ。
「ま、年齢的には私らもババアよね」
レネーがニコラスと目配せしつつボヤき、ニコラスは笑って頷く。
「あたしやトムだって年齢的にはレネー達と大差ないから、立派にババアだもんねぇ」
ラルフが満腹らしいお腹をさすりながら、トムと顔を見合わせて笑う。
「そうそう、私らも立派にババアしてるよね…子供たちと遊んだ後の疲れが地味に、中々取れないし…」
ラルフと顔を見合わせて笑っていたトムがそうボヤくと、何人かを除いた皆が頷いていた。
「昔…10代20代の頃はどんだけ疲れても1晩で元気になれたわよねぇ」
フェリクスが穏やかに微笑んで告げれば、デロリスがびっくりしたような表情をして呟いた。
「…フェリクス、ラザラスより年齢からしたら素晴らしく元気で、いつも元気なのに…びっくりだわ」
それを聞いた他のシスター達は頷いたり笑ったりして、フェリクスは穏やかに微笑んだままだった。
そんな会話で盛り上がっていた為、気づけば1時間経っていた。
アニマの発言でそれに気づいたシスター達は、慌てて風呂やらなんやらの就寝準備に取りかかった。
30分から1時間で準備を終えたシスター達は…就寝まで、自由に行動していた。
- Re: sister act original ( No.12 )
- 日時: 2017/06/08 23:03
- 名前: angelo (ID: xPtJmUl6)
そんな自由時間の中、ネレーはニコラスの部屋の前に居た。
「ニッキー、居るー?」
ネレーが声をかければ、ニコラスはパタパタと足音を立て、カチャっと
ドアを開ける。
「あら、ネレー…どうしたの?」
ニコラスはニコニコ笑ってそう言うと、ネレーを部屋に招いた。
ニコラスの部屋は普通に綺麗に整頓されていて、机の上や本棚も綺麗に片付けられていて、もちろん布団も綺麗に畳まれている。
「ま、ベッドにでも座って?」
ニコラスの言葉に、ネレーは笑って頷き、ゆっくりベッドに腰かけた。
「…あの、さ」
少し間を置いてから、ネレーが口を開いた。
「…昔の話、皆に…するの?」
ネレーはそこまで口に出すと、少し俯いて。
ニコラスは少し困ったような表情をしつつ、ネレーの隣に腰かけた。
「…わからないわ」
「…話さなきゃならなくなったら、嫌でも話なきゃいけないわ」
ニコラスは静かにそう話すと、少し俯いて…レネーの手を握った。
「…そう、だよね…うん、わかった」
レネーは複雑な表情をしつつも納得して頷いた。
が…手が震え始め、表情は怯えと泣きだしそうなのが混ざったように変わる。
「…でも、ホントは…凄く、怖い…私…また、嫌われて…色々、されて…もう…そんなの嫌…嫌だよ…」
頭を抱え、身体を丸めて震えながら、絞り出すように口に出すネレーは、普段の元気で明るく快活なネレーでは無くなっていた。
何かに恐怖心を抱き、何かにビクビクと怯え、顔は俯いている…普段とは180度真逆のネレーが、そこにはいた。
ニコラスはベッドから立ち上がってネレーの前に移動すると、ネレーを優しくぎゅっと抱き締め、声をかけた。
「大丈夫よ、ネレー…少なくとも私は…何があっても、ずっと…あなたの傍にいるわ」
抱き締められ、優しく声をかけられたネレーは、次第に落ち着きを取り戻すと、普段のように明るく笑った。
「…ありがとう、ごめんねニッキー」
ネレーはニコラスに頭を下げた。
「良いのよ、ネレー」
ニコラスは笑ってネレーにハグをした。
「…そろそろ時間だよね、おやすみニコラス…良い夢を」
「おやすみなさい、ネレー…あなたも良い夢を」
2人はそう言葉を交わして別れ、それぞれベッドにもぐって就寝した。
- Re: sister act original ( No.13 )
- 日時: 2017/06/11 23:15
- 名前: angelo (ID: RuL2wqqJ)
次の日、皆が4時や4時半に起床して用意を終わらせ、朝ごはんの為に食堂に集まる。
あっという間に全員集合で、それぞれ挨拶を交わしたり話したりしていた。
トムとラルフはニコラスと共に朝食を作り、今朝の朝食はベーコンエッグと焼きたてトーストとミルクだった。
シスター達は早朝にも関わらず、モリモリと平らげていた。
朝食を終えて少ししてから、いつも通り祈りを捧げ、そしてそれぞれに動き始める。
毎日数時間の作業(ロザリオや修道衣作りなど)や今や新たに毎日の日課になった、歌と振り付けの練習、外の掃除や町を歩いたりしての人々との交流に子供たちとの遊び・交流の時間、土日の昼間のみ炊き出し、と幾つもやる事が加わって、シスター達は毎日忙しくも楽しく動き回っている。
「さて、皆で外回り行きますか!」
お昼を食べ終え、デロリスのいつもの台詞と共に、幾つかに別れて動く。
デロリス、ホリス、アルマ、アニマのグループとパトリック、アーネスト、オーレリウス、ラルフのグループとロバート、ヒューゴ、ジュリアス、フェリクスのグループとラザラス、レネー、ニコラス、トムのグループ。
色んな町の人と交流し、時には若い子と盛り上がり、時にはおじいちゃんおばあちゃんとのんびり話したり、時には子供たちと遊んだりしてお互いに楽しんで交流した。
その後は歌や振り付けの練習を経て夕食を食べたのち、いつもの様に皆それぞれにのんびりしていた。
その時だった。
「ニック!?」
トムの大きな声が響き、皆が振り返る。
そこには、腹部を抑えてうずくまり、痛みに表情を歪め苦しげに呻いているニコラスの姿があった。
- Re: sister act original ( No.14 )
- 日時: 2017/06/12 23:22
- 名前: angelo (ID: ACwaVmRz)
「ニック、大丈夫!?」
ロバートが慌てて駆け寄ると、ニコラスは苦しげに笑うと…首を縦に振って頷いた。
「と、取り敢えず病院行かなきゃだわ…ラザラス、車の用意をお願い」
アニマが動揺を何とか抑えてラザラスに頼む。
ラザラスは強く頷くと、早足で自室に車の鍵を取りに行った。
トムとロバートがニコラスの側で、どうしたらいいかとオロオロし、フェリクスやラルフ、ホリスにヒューゴがレネーを心配して声をかけていた。
そして、ラザラスが車の鍵を持って現れた時だった。
ニコラスはトムの肩を借りて上半身を起こし、吐き気を催したような仕草をした。
オーレリウスがキッチンからボウルを取って来ると早足で向かい、トムはニコラスを支え、ロバートはニコラスの背中を擦ってやり、ニコラスはそれまで耐えようと堪えて口元を抑えていた。
が、スグに限界になったニコラスは大きくえずいた。
その瞬間、口元を抑えていた指の間から…真っ赤な血が染みだし、滴り落ちた。
部屋中に響く絶叫とパニックを起こすシスター達。
- Re: sister act original ( No.15 )
- 日時: 2017/06/13 23:14
- 名前: angelo (ID: SqYHSRj5)
「あっ、あぁあ、に、ニック、ど、どうしたら、っ」
トムはパニックを起こし、あわあわしながらニコラスを支えていた。
ニコラスは血で赤く染まった手で、必死に助けを求めるようにロバートの手を握りしめていた。
ロバートはその手を握りしめ、泣きそうな表情でニコラスに声をかけていた。
全員がパニックで頭が真っ白になってしまっていた時、不意に声が響いた。
「ホリス、ジュリアス!救急車を早く!」
普段、おっとりなぐらい穏やかであまり前に出ることをしない、アニマが少し険しい表情で指示をしていた。
「わかった!行くよ、ホリス!」
「もちろん!」
アニマの指示で、ホリスとジュリアスは電話のある方に走っていった。
「デロリス、パトリック!あなた達は修道院長様にこの事を知らせてちょうだい!」
アニマの指示に、デロリスは強く頷き、ショックから棒立ち状態のパトリックの手をぐいっと引っ張って走っていった。
「ヒューゴ、あなたはタオル何枚か持って来てちょうだい!」
「あ、ああ!」
ヒューゴはアニマの指示で、足早にバスルームに向かっていく。
「トム、ニコラスの様子は?」
アニマが尋ねれば、トムは既に泣きそうな表情になっていて。
「か、顔色が青白くなって、目が虚ろに、なって来てる…」
トムに支えられていたニコラスは、自分で自分を支える力が最早無く、完全にトムに身体を預ける形で、顔面蒼白で虚ろにぐったりし、ロバートの手を掴んでいた手の力も抜け、だらりと下がっていた。
「ねぇ、ニック、聞こえる?」
ロバートが尋ねると、ニコラスは一瞬だけ目を動かした。
が、それ以上の反応はしなかった…というよりも、出来なかった。
「ロバート、出来る限りニコラスに声をかけてあげてちょうだい」
アニマが優しくそう話した時、タオルを取りに行ったヒューゴと、救急車を呼びに電話しに行ったジュリアスとホリスが同時に戻って来た。
「もうちょいで救急車来るって」
ジュリアスとホリスは、はぁはぁと息を切らし、肩で息をしながらアニマに伝えた。
「タオル、これで足りるかしら?」
ヒューゴがタオルを5枚程持って、アニマに訪ねた。
「ありがとう3人とも…ラルフ、ネレー、フェリクス、床の血を拭いてちょうだい」
3人はアニマからタオルを受け取ると、座り込んで血を拭い始めた。
アニマはゆっくりとしゃがみ、畳んであるタオルを2枚重ねて枕を作り、トムとロバートと協力して、そこにニコラスを寝かせた。
「取り敢えず、2人は手を洗ってらっしゃいな」
アニマが微笑んで話すと、2人は手に着いたニコラスの血をゆすいで拭き取り、戻ろうとした瞬間にデロリス、パトリックと修道院長が慌ただしく入ってきた。
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