二次創作小説(新・総合)

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≪ポケモン二次創作≫ 最期の足掻き
日時: 2023/03/04 20:10
名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: o/NF97CU)

       
 ご注意
◯死ネタが含まれます。
◯グロ注意
◯これは二次創作です。本家とは一切関係ございません。
◯ポケバは、アニメ方式で表現させて頂きます。
◯誤字脱字、私の語彙力不足での分からない所は、紙ほかの裏の陰謀についてでも、ここのスレでも大丈夫です。

《閑話》
【2022年夏】カキコ小説大会 二次小説(映像・紙ほか合同) 金賞
【2022年冬】カキコ小説大会 二次小説(映像・紙ほか合同) 銀賞
読んでくださってる方々、心の底から本当にありがとうございます!!!(´;ω;`)


──

プロローグ

ここは地球。
この星に住む、不思議な不思議な生き物。
──ポケットモンスター 縮めてポケモン
彼らは 空に 海に 大地に…さまざまなところに分布している。

この物語は… この世界の… この星の"裏"で生き残る少年の物語である…






  ──覚悟はできてるんだよね?──






 【記憶】

イチ─仕事場─ >>1-11
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ニ─恋バナ─ >>12-13
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
サン─双子─ >>14-24
───────────────
ヨン─リゼ─ >>25-30
───────────────
ゴ─3柱─ >>33-44
───────────────
束の間の刻 >>45
───────────────
ロクーチャーフル・ジーニアの英雄譚ー 
>>48-58
────────────────
ナナー嵐の前の静けさー 
>>61-65
────────────────
ハチークズレハジメルー
>>66-
────────────────
番外編 腐れ縁のユウとレイ、リウとフジ
>>63
────────────────

   ・・・

『オリキャラ、お客様リスト』

暁の冬さんーリゼ >>20
女剣士さん
――――――――――――――――――

Re: ≪ポケモン二次創作≫ 最期の足掻き【オリキャラ募集】 ( No.29 )
日時: 2022/03/23 23:24
名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: rKVc2nvw)

縄ばしごから降りた先は通風口だった。僕達はダミを先頭に這いつくばってその通風口を進んで行った。
すると、ダミが止まった。そして何やらガチャガチャと金属音が聞こえた後ダミが消えた。

「2人とも。こっちこっち。」

一瞬驚いたけど、ダミの声で下の部屋に降りただけだと気づいた。僕たちを後につづき通風口から降りた。
そこはコンクリートの階段が下へつづいていた。窓も装飾品も何も無い。あるのはチカチカと点滅している白熱灯だけだ。

「こっちだ。静かにね」

ダミはニコッと笑うと人差し指を口に当てる。僕達は頷くとダミの後をついて行った。階段の下は鉄の扉。手術室の扉と言った方がわかりやすいだろうか。それがあった。
ダミは何も言わずにその扉を開く。すると…そこにはとんでもない光景が待っていた。

「なんですか……これ……」

リゼが衝撃のあまり呟く。僕も驚きすぎて口をパクパクしていた。
そこには…幾つもの培養槽があった。その中にはポケモンがいる培養槽もあれば人間が入ってる培養槽、そして1番衝撃だったのは…ポケモンか人間か分からない。異様な形をしていたナニカが入っている培養槽があった。

「ここは研究所。」

ダミは見慣れているのか僕たちに説明する。

「研究所って何の……?」

リゼはガタガタしながらダミに聞く。ダミはまだ微笑みを絶やさない。こんな恐ろしい光景を前に動じない…むしろニコニコしているダミに恐怖すら覚えた。

「人間にポケモンの能力を付与する研究。」

ダミが一息はいた。人間に…ポケモンの能力...?意味がわからない。なぜ、そんなことをするの?なぜこの施設の中にそんな研究所があるの?
疑問でいっぱいいっぱいだった。

「君達も心当たりがあるんじゃないかい?」

ダミは僕とリゼに問いかける。僕は心当たりなんて無い。この培養槽にいるようなバケモノなんて心当たりがない。ん…培養槽…バケモノ?心当たりがあるような…

「私…達…」

リゼが自分の手を見て震えながら言った。自分達…?
僕は絡まった糸が解けそうで解けなくてもどかしい。

「そうだ。僕達施設の奴隷が。ポケモンの能力を付与された存在。言わばキメラだ。」

ダミがそういった瞬間。僕の絡まっていた糸が解けた。
培養槽…タツナとミソウが育った場所だ。バケモノ。それはまさしくレイ、タツナ、ミソウその他諸々の奴隷達の事が思い浮かぶ。

「レイも…タツナもミソウもキメラってこと?」

僕は思ったことをボソッと呟いた。リゼも僕のことを見て震えている。

「あぁ。そうだ。僕達はキメラ。ポケモンとのね。まあ失敗作なんだけどね。」

失敗作…?てか、僕は普通の人間なんだけれど…よく考えたらこんな身体能力を得られるのはおかしい。僕は…何者なんだ?

「失敗作って…どういうことですか?」

リゼが食い気味でダミに問いかけた。ダミはふぅと一息つく。

「この研究所は昔から武力制作として人間にポケモンの力を付与する研究を行っていたんだ。僕達はここで生まれ育ったキメラの失敗作。失敗作はポケモン狩りとして活用されているんだ。最近は成功率が上がってきて失敗作が枯渇してポケモン狩りはピンチらしいけどね。最近は奴隷市場からポケモン狩り戦力を取ってきてるんだけど普通の人間じゃ力不足なようだ。」

ダミは真顔で恐ろしいことを淡々と告げる。僕はもう足先から頭のてっぺんまで凍ったように動かない。ただ、目の前の化け物たちを恐ろしいとしか思えなくなっている。
僕がここに来た理由も失敗作が枯渇してるから?
それにしてもポケモン狩りって何?

「今まで気にしてなかったけど…なんで私達ポケモンなんて殺してるんですか?」

リゼは恐ろしさのあまりストンと腰を落としてしまっている。それをサーナイトが必死で支えようとしている。僕もその場で座りたい、這い蹲りたい気分だった。

「君達は、表世界の『厳選』は知っているかい?」

ダミは僕達…いや、君達とは言っても僕しか表の世界は知らない。多分僕に問いかけたのだろう。

「理想の強いポケモンが出るまで卵を孵化し続ける行動のこと…だよね?」

「な、なんですかその恐ろしいこと」

僕が言うとリゼは顔を更に真っ青にする。もう白色に近い顔になっている。

「そうそう。そこで理想のポケモンでなく、余ったポケモン達。その子達はどうなっていると思う?」

ダミが聞く。僕は特に思うことも無くサラッと答える。

「野生に逃がすんだよね?」

「ぶっぶー違いマース」

僕の答えにダミは手でバッテン印を作る。それより、こんなおどろおどろしい所でニコニコしていること。それに僕は不気味さを感じざる得なかった。

「野生に大量のポケモンを逃がしたら生態系崩壊しちゃうじゃん?正解は、秘密裏に組織が殺してる!でしたー!」

「え…」

衝撃的なことを聞いた僕はもう立つことが辛くなってくるようになった。

「でもある程度育てられて逃がされたポケモンは処理出来ない組織が多い。そうしてたらい回しにしてやってきたポケモンが、今僕達が倒しているポケモンだ。ここは言わば最後の砦。ポケモンを殺せない事はあってはならないんだよ。」

その瞬間僕は膝の力が無くなったかと思った一気に崩れ落ちた。痛かったはずだ。けれどそれは全く感じなかった。
恐怖と不安と衝撃でもうどうにかなりそうになった。けど、ここで狂う訳には行かない。僕は必死に意識が落ちないようにした。

「やっぱり2人には衝撃が強かったか…」

ダミはそう言って頭をポリポリと書いている。ダミはなぜそれを知っても狂わずにいられるんだ?

「…これと、私たちの脱走になんの関係があるんですか?」

リゼはどんどん落ち着いてきたようで、冷静にダミに聞く。

「まあ、さっきこの施設の重要性は言ったよね。ということはだよ。戦力の1ミリも漏れないよう施設側も全力で脱走対策をしているんだ。その脱走対策の中には、キメラの正規品も混じっている。要するに脱走するためにはこの培養槽の中にいるのよりもっとハードな敵と戦わなきゃ行けないんだ!」

ダミはそう言うと培養槽の周りでクルクルと踊り出す。それを聞いた僕は無意識にこう問いた。

「それって、レイよりも、リーダーよりも強いの…?」

「んー、正規品といっても失敗作ギリギリの奴らだからね。けどレイよりは遥かに強いよ。リーダーとは…互角位かもね。」

「じゃあ、リーダーを味方に付ければいいのではないのでしょうか!」

リゼが叫ぶ。暗雲の中から導き出された希望の光。僕もそれに縋りたくなった。が、しかし。

「リーダーは無理だよ。」

その希望をダミはスパンと切り裂く。僕達は糸が切れた人形のようにストンと肩をおとし、もう前もかすれて見えなかった。

「何…で…」

リゼはそう呟く。

「リーダーも。2回目の脱走者の1人だったんだ。」

ダミはニコニコしてたのに急に真顔になって話し出す。それだけダミには重要なことだって言うこと?

「ってことは…拷問を…」

僕はさっきダミに聞いた話と繋ぎ合わせて言う。2回目の脱走者は2人以外皆死んだ。その中の生き残りの1人というわけだ。色々聞きたいところではあるんだけど…

「受けたよ。聞くだけで痛くなるような酷い拷問を。リーダーはもう脱走なんて考えないようにしてるはずだ。それほど酷い拷問なんだよ。 」

もう僕は1人で脱走なんて無理だと思った。いや、脱走すら無理だと、思った。
もう、僕は、ここで一生生きていかなければならないのだろうか…

「キーは君だ。シュウ。」

ダミは資料やパソコンやらがおいてある机まで歩きながら言う。キー?僕が?一体どういうことなんだ?

「一回目の脱走者の少女はこのポケモンのキメラだったんだ」

ダミはペラっと1枚の紙をめくると僕に見せる。紫に白色。シュッとした人型でニョロロンとしっぽが生えているポケモン。これは…本でしか見たことない。
伝説のポケモンミュウツー?

「ミュウツー。ミュウというポケモンの遺伝子によって作った人工ポケモンで、ポケモンの中で高い戦闘能力を、誇る。たまたまこの施設の人間が捕まえたようだね。」

てことは…

「僕のお母さんは…ミュウツーのキメラ」

「ピンポーン!大正解!伝説のポケモンのキメラを母にしているシュウは、この中で嫌、施設、裏世界の中で1番高い潜在能力を持っている。」

僕が…裏の世界で1番の?イマイチ信じられない。自分の手を見てみてもなんの変哲もない人の手だ。僕が…僕が?
信じられなさすぎて、僕は思わずダミの方を見て助けを求めた。なんの助けを求めたのかは自分でもイマイチよく分からない。

「そんな表情を僕に向けられてもね… じゃあ、気持ちの整理が着くまでここの資料を読み漁ったら良いんじゃないかな?」

ダミは難なく僕を助けてくれた。そうだ。そうすれば気持ちの整理がつくかもしれない。流石天才だ。僕は早速そこら辺に散らばっている資料を手に取った。
そこには『研究日記 ミュウツー』と書いてあった。

『ミュウツー No.9802 ♀

 ミュウツーのキメラである。適合性は他より圧倒的に高く成功作が期待できる。

成功した。ようやく成功した個体ができた。しかし、ミュウツーの遺伝子は薄い。だが、強さは本物だ。これは施設の…いや、裏世界1強い個体だ。しかし、遺伝子が薄く出たのが残念だ。これからも研究を続ける。No.9802は手元に置いておこう。戦闘能力の向上も求めたい。なら、ここをポケモン処理場としよう。研究資金も儲かりNo.9802の戦闘能力も上がる。一石二鳥だ。』

これは数枚ほど束になっていて、僕はペラペラとページをめくっていった。

『 No.9802がガブリアスの失敗作と逃げ出した。施設の作りは強固だった筈なのだが、やはり裏世界1の名は伊達ではない。捜索班を出し探すことにする。ようやく生まれた成功作だ。逃がす訳には行かない。

 捜索班は何をやっているのだ!一体、なんのために出したと思ってるのだ!No.9802を生け捕りにするために出したのだ!それを…殺してしまうなんて。なんと情けない。いや、世界一強い彼女の事だ。生け捕りなんて難易度が高すぎたのだろう。しかし、No.9802は子供をこしらえていた。これで首の皮一枚繋がった。これからは捉えたガブリアスのキメラとミュウツーのキメラの子であるNo.18003を研究対象とする。

No.18003は中々聡い。それ故、研究の邪魔になる。少々洗脳を施そう。

洗脳が効かない。No.18003は強い意志を持っているようでピラミッド所か、裏世界の頂点にまでなった。これでは立場が逆転してしまう。何とかせねば。

No.18003は愚かなことに裏世界を平和にすることに尽力を尽くした。これまた滑稽なことをする。裏世界は表世界が平和になるための犠牲のようなものなのに。平和のためには犠牲が付き物。No.18003はそれを理解した上で裏世界を平和にしようとした。なんとまあ。 愚かな事だ。

 No.18003が死んだ。施設から脱獄する際に死んだのだ。何たることだ。もっと深く研究をしておけばよかった。いや、その前に、それ以前に。私はあのNo.18003が皆を救うかのような笑顔に惹かれていた。だいのおじさんが幼女の純粋さに惹かれてしまったのだ。最期は無駄な抵抗とわかり、施設の仲間を選んだようだが。
少なくとも、私はNo.18003の…彼女の笑顔に救われていた。彼女の最期は身を犠牲にし酸に溶けて死ぬことだった。しかし、仲間は全滅。彼女が死んだ意味はあったのだろうか?
いや、余計なことは考えたくない。私は、ミュウツーのキメラを再び作り出すことを決心した。彼女のような子が。また産まれてくることを信じて。』

ここで日記は終わっていた。No.9802は多分僕の母のことだろう。No.18003は僕の妹。チャーフル・ジーニアのことだ。チャーフルは、ダミ達だけではなく、研究者をも笑顔で救っていたようだ。なんともまあ、誇らしい。そして、妹が死んでいることをひしひしと感じた。色んな感情が入り交じり僕は涙を流した。なにに対しての涙かは分からない。ただ、涙が溢れ出てしまったのだ。
それより、まとめよう。
母はこの施設産まれのミュウツーのキメラ。母はここを脱走して僕たちを産んだ。そこで捜索班が僕たちの家に襲撃し、母、父は死に、チャーフルを誘拐した。
ここで、僕らジーニア家を襲撃したのは施設側の陰謀ということを知る。
他の資料は無いものかと、他も探してみる。すると、小さな手記を見つけた。

『チャーフル・ジーニア 日記』

どうやら僕の妹。チャーフルの日記のようだ。妹の日記を見るのは少し抵抗があるが、今は情報が欲しい。すまない。チャーフル。そう思い、日記をペラペラとめくっていく。

『きょう は フジが けがを しました。 よしよし してあげました。 すると スイが ほおを ふくらませて フジのことを 睨みました。 そのようすを見て ドクとダミとアーボは わらっていました。 みんな わらってくれた! うれしかった!』

それはチャーフルの普段の施設で過ごした事が書き綴ってあった。やはりまだ幼い歳であったため、漢字はかけていなかったが、文章はちゃんと書けていた。その中で分かったことはフジ、スイ、ドク、ダミ、アーボの5人と仲がよかったということが分かった。いつも一緒にいて、仕事をして、僕とレイの様だった。
しかし、不穏な事も書いてあった。

『本日。大手企業の社長の暗殺を終えた。今回、チャーフルには負担が大きかったようなので俺がやった。チャーフルは大丈夫なのだろうか?まあ、レイとして動いてる限りは俺がサポートをしたい。それがいつもの責めてものお礼だ。』

急に筆跡が変わり漢字も多くなってきた。チャーフルの日記なのになぜ、チャーフル以外の奴が日記を書いているのだ?

『かってに ひとの にっきに かかないで ください』

『俺は悪いやつじゃない。君の味方だ。チャーフル。』

そんなやり取りが前半にあった。後半は完全に馴染んでいたが。しかし、レイとして活動してる間…とはどういうことなのだろうか?もしかして…いや、確証がある訳じゃない。僕は次のヒントを探すために他の資料を探した。

『No.18003 ♀

 No.18003は裏頂点に立ってもなお、汚い仕事を引き受けている。それで世界が平和になるとでも思っているのだろうか?そして、最近気づいたが、どうやら彼女は多重人格のようだ。No.18003の本人格がメンタルが壊れそうになるとメンタルケアと同時に精神に来ることは引き受けている。ストレスを貯めるために生まれた人格と言っても過言ではないだろう。しかし、それもいつまで持つのだろうか。No.18003。いや、2代目レイ』

これは…さっきの研究者の日記の1部だったようだ。2代目レイ?どういうことなのだろうか?レイって、あの、レイだよね?いつも僕と一緒にいる。それが、チャーフル…?意味がわからない。他の資料を見よう。そうだ、今度はチャーフルが関わっていた人物の資料を見てみよう。

『奴隷 No.723548 本名 クローバ・ナーヴァ 通称 ドク

 国際警察の息子であった。即に処刑することになったが、バトルの潜在能力が高いため、施設に放り込むことにした。No.723548はポケモンのキメラ出ないのに意外にも大活躍を見せ、脱走を試みたこと以外は素晴らしい人材だった。今はここのリーダーをやらせている。』

『奴隷 No.723547 本名プラタナス・ナーヴァ 通称 ダミ
 
 国際警察の息子であった。No.723548の弟。No.723547の戦闘能力に免じて生かしてやった虫けらだ。しかし、意外にも頭の回転が早く、我々でも開発できないような薬を、研究環境が整ってないところで作って見せた。正しく天才であった。是非我らの研究室に招待したい。
しかし、その願い虚しく、彼は死んだ。哀れなことに脱獄する際にポケモンの毒に侵され死んでしまった。良い人材だったのだが…』

『ユキメノコ No.353 通称 スイ

 No.353は従順で私たちのいいコマだった。途中までは。No.18003のせいで私たちに反抗するようになってしまった。美貌だけはあるため水商売にでも売り出してしまおうと思っていたのだが。仕方なく、施設に居させてやることにしたが、脱走の歳に死亡した。No.18003と脱走する際に酸の海に飛び込んだようだ。なんとまあ愚かなことをする。』

『ガブリアス No.556 本名 レイ・ジーニア 通称 アーボ

 No.556は1回目に脱走を試み成功した。しかし、捜索班により生け捕りにされ、拷問を施した完全なる我らの奴隷だ。No.9802と子をこしらえたことも讃えよう。研究の首の皮一枚繋がったのだから。
しかし、No.556はまた脱走を試みた。しかし、成功品により、片腕を落とされ死んで行った。惨めなものだ。2度目の脱走等考えなければ良かったものを。』

Re: ≪ポケモン二次創作≫ 最期の足掻き【オリキャラ募集】 ( No.30 )
日時: 2022/05/14 16:53
名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: 7dCZkirZ)

僕は次々と明かされていく謎について呆然とせざるおえなかった。なんということだろう。このアーボという人。僕達の父親だったようだ。チャーフルは知っていたのだろうか?嫌、チャーフルの日記を読んだところそんなことは無いように見えた。そして、襲撃の時に死んだと思っていた父親は生きていたのだ。まあ、今は死んでいるのだが。そして、ドクとダミのことだ。ダミ、本名プラタナス・ナーヴァ。彼は死んでいると記載されているが今僕達の目の前でニコニコしている。彼の過去は知れたが何故今ここにいるのか、何故生きているのかという謎が増えた。そしてドク。本名はクローバ・ナーヴァ。今のリーダーをしている。そう。あのリーダーだ。リーダーも脱走未遂者できっと拷問を受けたのだろう。だから、リーダーを仲間にすることは叶わないとダミは分かっていたのだろう。それより、リーダーとダミのファミリーネームが同じだ。見た目的にも兄弟であることは確実なのだが。何故ダミは兄弟でないと言い張るのだろうか?それより、他の資料も見なければ。
そうして手を出した資料に目を疑わざるおえなかった。

レイの資料だ。そして、レイが写ってる写真の下にもう1枚写真があった。それは幼く、黒髪でおどおどした男児だった。そして、名前には『ワルビアル No.85 通称 フジ、レイ』
と書いてあった。フジということは、チャーフルと同行していた人物ということになる。まさか身近な人物がチャーフルと関わっていただなんて思ってもなかった。そして、レイも拷問を受けたのだろう。だから、前に脱走を持ちかけた時。あんな怖い顔をしたのだろう。そして、あとはチャーフルだけだ。僕の資料も探してみよう。

『ミュウツーキメラの子 No.19058 本名 ソレイユ・ジーニア、捧擲ほうちゃく 寿シュウ

 No.9802とNo.556との子でNo.18003の双子の兄である。
捜索班を今までずっと張り巡らせてきて良かった。死んだと思っていたNo.18003の兄を見つけたのだから。さあ、彼は何をしでかしてくれるのだろうか。また、2代目レイのように皆を笑顔にしてくれる様な存在であってほしものだ。』

『ミュウツーキメラの子 No.18003 チャーフル・ジーニア 通称 レイ

 No.18003は施設に来てからアーボに救われ、施設の皆の慈善活動に尽力するようになった。そして、ミュウツーの遺伝子を持ってる故に強い。その強さを酷使し、ピラミッドまで上り詰め、汚い仕事をこなし続け、裏世界の頂点まで上り詰めたとんでもない奴だ。レイというのはアーボから受け継いだ名の様だ。アーボも名前はレイ・ジーニアのため、No.18003は2代目レイと言ったところだろうか。しかし、力は初代レイをも大きく上回る程だった。
しかし、愚かにも脱走する際に酸に溶かされ死んで行った。惨めなものだ。』

こう、妹が死んだとダイレクトに書かれているものを読むと心に来るものがある。しかし、チャーフルはレイという名を貰っていたようだ。その名前は僕らの父親であるレイ・ジーニアから受け継いだ物の様だ。そして、今レイと名乗ってるのは僕と毎日関わっているあのレイ。別名フジだ。ということは今のレイは3代目レイということになるのかな。何故レイと名乗っているかは謎だけれど。
整理は着いた。
まとめると、過去2回脱走を試みる者がいた。一回目は僕の父と母。いわゆる駆け落ちである。そして、最強の力を持つ母のおかげで無事脱走成功。しかし、施設の研究者のせいで父はまた捕まり、母は殺され、子である僕は優しい2回目の母に拾ってもらい、チャーフルと父は施設行った。父はよく仕事で外に出ていて今では顔すら覚えてないから多分チャーフルは父のことを父と認識できていなかっただろう。そしてチャーフル達はスイ(死亡)、フジ(現レイ)、ドク(現リーダー)、ダミ(生死不明)、アーボ(僕達の父)という愉快な仲間たちと出会い脱走を試みたが失敗。チャーフルとスイは死亡。フジ(現レイ)、ドク(現リーダー)は拷問を受けるが生き残り、今目の前にいるダミは生死不明ということになった。うん。整理はできた。今僕がやることも。分かった。

「それで資料は読み終わったかい?」

丁度いいタイミングでダミが僕らに話しかけてきた。リゼも丁度読み終わったようだ。
僕はまだ、気持ちの整理はついていない。けど、やらなきゃ行けないんだ。

「それで、シュウ。答えは出たかい?」

もちろん僕はこう答えた。

「あぁ。僕、ソレイユ・ジーニアは、チャーフルと同じ道を辿らないために速急にここをでなければならない。やろうと思えば多分、僕も裏世界の頂点まで上り詰められる。けれど、それは悪手だ。だから、ここを、いち早く出なければならない。でも1人で脱走は無理だと資料を見てよくわかった。だから、僕はダミに協力するよ。みんなで、ここから脱走しよう。」

リゼとダミは顔を見合わせると微笑み僕に手を差し伸べた。僕は迷わず2人の手を取った。この時の僕は、これから何もかも狂うことなんて考えもしなかった。

~完~

Re: ≪ポケモン二次創作≫ 最期の足掻き【オリキャラ募集】 ( No.31 )
日時: 2022/04/05 00:06
名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: rLG6AwA2)

こんにちは( *・ω・)ノ
皆様ベリーでございます!
この度私が投稿してる3作品のオリジナルMVをYouTubeに投稿しようと思っております。
そこで、皆様ベリーの作品を見てくださってる方には3作品の中からどれをMV化して欲しいか教えてください。(曲もあればお願いします)
予告編のムービー作成してるため、雑談掲示板の「雑談致しましょう」にて、確認お願いします。
投票はYouTubeで予告編が出た際にコメント欄に書いてください!お願いします。

Re: ≪ポケモン二次創作≫ 最期の足掻き【オリキャラ募集】 ( No.32 )
日時: 2022/04/09 17:13
名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: rKVc2nvw)

小説MV化予告PVをYouTubeに投稿致しました!是非確認よろしくお願いします!
URLは雑談掲示板にて!

Re: ≪ポケモン二次創作≫ 最期の足掻き【オリキャラ募集】 ( No.33 )
日時: 2022/06/30 18:24
名前: ベリー ◆mSY4O00yDc (ID: XsTmunS8)

ゴ─3柱─

今日も僕達は仕事終わりに食堂で食事をしていた。この不味い料理にも慣れてきて、難なく食べられるようになった。といっても、不味いことに変わりない。
それよりも、それよりも深刻なことが今、たった今起きている。

「で?そこの紫髪のアマはなんだい?シュウ。」

レイはニコニコしながらも額に青筋を立て、手、まぶたがプルプルと震えている。笑ってるけど…怒ってるでいいのかな。あ、今レイがフォークを折りました。完全に怒ってますねコレ。
僕はアハハと言いながら目をそらす。
僕は今、リゼを連れて食堂に来ている。なんと対面の比率が2:3と、見事に僕らが責められる側になっている。何故こんなことになったかと言うと…
ダミ、リゼ、僕でこの施設の脱走を試みたは言いものの、情報が足りない。基本的に情報を多く握り、技術力もあるダミ中心に脱走が進むことになったけれど、それまでは僕とリゼはなるべく一緒に居た方がいいと言うことだそうだ。逆に計画の事を知られて僕とリゼのラインが明るみになる方が危ないと思うんだけどなぁ。そう思いながらも指示に従ってはいる。

「……私以外のペットを連れてくるなんて、認めない。」

ミソウもフォークを折るまでにはならないが、目元が暗くなり後ろからゴゴゴというオーラが見えそうである。いや、ミソウをペットにしたつもりなんて無いんだけど。
なんというか…自惚れになってしまうかもしれないけど、レイとミソウは僕のこと好きすぎないか?嬉しいのは嬉しいけど…怖い。特に化け物が集うこんな場所であれば余計に。

「おいおい、レイが困ってるじゃねぇか。話ぐらい聞こうぜ。」

タツナが脂の「a」の字すらない硬い肉を豪快に頬張る。しっかりしてるのはタツナだけだよ…

「まあ、話聞いてやるだけどけどな。」

といい、タツナはリゼにフォークを向ける。あー、タツナはちょっとマシなだけだった…話聞くだけ聞いて殺すやつじゃんそれ。僕はここまで大した言い訳も考えずに来たわけで、というかそんなこと考える頭も無いためこんな修羅場になってしまった。僕はリゼに視線を送る。「何かいい案無い?」という意味で。しかしリゼは首を横に振る。
僕は額に手を添えた。ここで脱走計画は失敗か?まずこの前のことがあるからレイには脱走計画を知られて欲しくない。どうしようか……
するとリゼが急に僕の腕を掴んできた。
慣れてない女性の感覚に僕は固まってそのままリゼを見て動けなくなってしまった。一体どうしたというのか。

「私。シュウの事愛してるの。」

そこで爆弾発言が投下された。腕を握ってきた時点で薄々勘づいてはいたけどこんな無理矢理で、しかも場をもっと修羅場にさせる発言がくるとは信じたくなかった。と言っても棒読みだから、嘘って言うのはスケスケだよね……?どうやらそうでも無いらしい。
ほら、レイなんて顔が赤通り越して黒くなってきてるよ。折角の綺麗な褐色肌が台無しだ。タツナはさっきまで感情を露にしていたのにレイのようにニコニコと笑うようになってきた。
お、お二人共大変恐ろしゅうございますのでその顔を一旦元に戻しては頂けませんか?なんて言えませんしね。はい。

「…シュウは、俺という物がありながら他の女の尻を追いかけるのかい?」

するとレイが片足机に乗っけて、僕の方に身を傾け顎をレイの手によって強制的にレイの方を向かせられた。所謂顎クイってやつだ。
まず僕、レイとはそんな関係じゃないし、それより、僕とレイ同性じゃん?!
僕は一種の気持ち悪さと、謎のドキドキを感じながらレイの顔を見つめるしか無かった。あ、レイって意外と顔が整ってるんだな。細めで鼻筋通ってて、瞳は赤黒く濁ってるけど… 仕事をしてる時もカッコイイし…って、何を考えてるんだ僕は!

「なら、シュウハーレムを作りましょう!」

次に机に片足踏み込んできたのはミソウである。その前に2人共、お行儀悪いから元の場所に戻りましょ?なんて言えないしなぁ
というか、ミソウちゃん!君まだ5歳かそこらだよね?!ハーレムなんて破廉恥な言葉どこで覚えてきたんだ!

「ハーレムか…シュウが中心で、俺らがそれに群がる…悪くない。大人数で乱れられるしな。」

タツナが体の成長具合と全く見合わない言葉を発する。というかどの歳で同性愛に目覚めちゃったんですかタツナさん?!あと乱れるってアレだよね?仕事で役立つとかのアレだよね?決してみだらな行為じゃないよね?
ここの人々は実年齢より精神年齢を重視した方が良さそうだ…

「……作ろう!」

あー、ほらリゼも若干引き気味になってるよ。それでも脱走計画を遂行させるために話を無理矢理合わせたようだ。でも、結構無理あるよリゼさん。僕はこの状況を何とかしようと模索していた…すると。

『ちゅっ』

額に何か柔らかいものを感じた。目の前にはドアップのレイの顔。僕は数秒間フリーズしてしまった。え、この状況を考えると…僕、きっききキス…された?
その瞬間カァッと血が頭に上り反射神経でバックステップをとってしまった。

「ね?シュウは僕が好きなんだよ。」

ドヤっとしたレイの珍しい表情。いつもはカッコイイけど、今は潰したい気分だよ。

「なっ、なんて破廉恥な……」

ミソウが頬を赤らめて口に手を添えている。僕らのせいで変な方向に目覚めちゃったらどうしよう…

「…私はついていけない」

リゼは限界を迎えたのか口を両手でおおい真っ青な顔をしている。リゼは同性愛は無理な人らしい。そりゃ耐性がない人がこの状況見たらそうなるよね。

「こっの、何しやがるんだてめぇ!」

タツナがガラ悪い言い方でレイを襲う。しかし、レイはそれをあしらいながらケラケラとしている。

「…シュウよく耐えられたね。」

リゼが僕に耳打ちをしてくる。

「耐えるって…何が?」

「普通好きでもない人から……しかも同性からキスされるなんて気持ち悪いじゃないですか。」

確かに。その通りである。しかし、僕はさほど気にしては居ない。あれ、それって何でだ?それって僕はレイにキスされても良いってことじゃ…

『バキッ』

僕はそれ以上考えたく無いため机に頭を叩いた。すると力んでしまい机が真っ二つに割れてしまった。
そんな人間離れした自分の力に驚…いてる場合じゃなかった。

「僕が?!僕がレイなんて、いやっいやいやいや!」

と小声でひたすらに頭をぐしゃぐしゃと掻き乱していた。リゼが言ったことを未だに信じられないからだ。

「はぁ…気持ち悪いですね。」

リゼは目を逸らしす。ミソウは黙ってタツナVSレイの喧嘩へと参戦していた。

「はははっ。面白くなりそうだね」

その時、ランキング上位の双子に本気で突っかかられてるのにも関わらず笑いながらあしらってるレイが言った。その顔は、その微笑みは、いつもの硬い微笑みとはまた違った…

「ってことは、私はここに居てもいいってことですね。」

リゼは吐き気が収まったのか一息すると、サーナイトとご飯を食べ始めた。

えっと、取り敢えず喧嘩止めようよ!

思考がバグり、変な方向性に突っ込んでしまった僕であった。


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