二次創作小説(新・総合)

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逃走中 グレートディストラスト(完結)
日時: 2025/05/25 22:23
名前: TDR (ID: kOmP6qDh)

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 WARNING 注意

・この作品は「もしもアニメ『逃走中 グレートミッション』の逃走者が、本家バラエティと似た空気感で、Netflix版のような疑心暗鬼のゲームに挑んだら」というコンセプトのもと作られています
・各キャラクターに対する独自解釈を含みます
・気を付けていますが、キャラ崩壊の可能性があります
・アニメでウォークライ未使用だったキャラクターが、この作品オリジナルのウォークライを使用する場面があります
・ハンターは本家のような個体番号ではなく、A・Bなどを付けて識別しています

 以上を踏まえてご覧ください
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ムーンワールドコロニーチャンピオンシップの開催2週間前。
A7コロニーの代表も発表されていない中で、クロノス社からの招待状により、29人の逃走者が集められた。
挑むのは「裏切りの巨大迷宮ステージ」。逃走エリアは、2024・某巨大商業施設。
無人の迷宮で、逃走者たちはこれまでにない心理戦を強いられる。
裏切り、絆、疑心、謀略、欲望、信頼……。
それぞれの思惑が交錯するゲームで、ハンターから逃げ切り、高額賞金を獲得する者は現れるのか!?


 逃走者(五十音順)
園城えんじょう マイカ
オーガ クリスタル
オリヴァー フォックス
カイ ブルーム
カラハリ シュウ
クエスチョンくん
クレア サマーズ
シド フェニックス
ジャイロ デーモン
進心丸しんしんまる すすむ
セイラ ピーボディ
千石せんごく 城太郎じょうたろう
ダイナ アレキサンドロス
タロット 幻霧げんむ
チャマ ハスラー
兎桜とざくら マリン
トラヴィス ロウ
根津ねづ 忠太ちゅうた
パンナ ラヴ
ピエタ バローネ
ヒメナ ヴィクトリア
フェザリー ギバー
フォルト ヤング
ペンタ バッカーナ
マジカル ホーミー
ライパチ(神堂しんどう 雷八らいぱち
ランゴ メイザー
リリィ ボーン
リンセン

ミッション1-1 ( No.4 )
日時: 2025/03/30 21:26
名前: TDR (ID: kOmP6qDh)






  174:49
  $62,200





マジカル ホーミー「久々だから緊張する……」


しばらく逃走中に参戦していなかった、マジカル ホーミー。


ホーミー「みんな、覚えてるだろうな、シブヤでのこと……」


ホーミーは、かつてシブヤステージにて、ほかの逃走者を裏切り、高額の賞金ボーナスを獲得したことがある。
その結果、他の逃走者は次々と確保され、ホーミー自身も、自首の直前に確保されてしまった。


ホーミー「なるべく顔合わせないように、大人しくいましょう」


当時を思い出し、他の逃走者とは距離をとるようだ。





オリヴァー「やはり感覚が鈍っているな……」


ホーミーと同じく、しばらくぶりの参戦のオリヴァー少佐。


前回の参戦では、自首に成功し、高額賞金を獲得している。


オリヴァー「まずはハンターに見つからないよう、潜伏の仕方を思い出そう」





オーガ クリスタル「映画スターの凱旋だ。俺が活躍することで、このゲームを盛り上げていこうじゃないか」


スタントマンから、晴れて映画スターとなった、オーガ クリスタル。


オーガ「今回はわざわざクロノス社から招待されたわけで、いわゆる『目玉ゲスト』ってやつなわけだ。期待に応えていこう」


その近くに……。


ハンターC「……」


ハンター……。


オーガ「……おっと?」ダッ


いち早く気づき、距離をとる。


ハンターC「……」スタスタ


オーガ「……1回見つかって振り切るってのも、序盤の見せ場としてはおいしいか?」


ドローンAUGER[……]フォンフォン


オーガ「ハンターに追われた時は、よく撮っておけよ、カメラ。俺においてかれないようにしつつ、良い画角での撮影を頼む」


映画スターは、活躍シーンの撮影にも余念がない……。










その頃、クロノス社では……。


ハーヴェスト「今回の実験的なゲームに相応しいメンバーね」


月村「最近は出場機会がなかった面々に、ハーヴェストが出場交渉を行ってくれたおかげだ。助かった」


ハーヴェスト「構わないわ、ゲームを面白くするためだもの。ただ、ゲーム時間180分に対して逃走者29人は多かったんじゃない?」


月村「これからどんどん減っていくから問題ない。今回はストーリーシナプスのメンテナンスに乗じて行う、逃走者の人間性を見るゲームなんだ。普段のゲームとは脱落ペースも違う」


ハーヴェスト「そう……。4人や5人逃走成功したりはしないゲームメイクが出来るといいわね」


月村「ああ、その点の心配は不要だ。『例の仕掛け』が、うまく機能するさ」


ハーヴェスト「……そうなるといいけれど」


月村「さて……最初のミッション、発動」










  171:28
 $102,400





 パチッ


 パチッ


進心丸 奨「……ん?なんだ、電気が……」





 パチッ


 パチッ


園城 マイカ「えっ、停電?」





 パチッ


 パチッ


セイラ ピーボディ「……どんどん電気消えていってない?」





チャマ「おいおい、勘弁してくれよ!何も見えないって!!」


突如、逃走エリア全体が、暗闇に包まれた……!


ペンタ「おー、夜空は星がキレーだなー。電気ねぇと、こんなに見えるもんか」





ジャイロ「外も中も暗いってんじゃ、ハンター見つけづらいじゃねーか……!」


ハンターB「……」


暗闇では、黒い服を着たハンターが見えづらい。





 プルルルル


ライパチ「メールだ。この停電についてだろ?」


トラヴィス「『ミッション|エリア全体の照明が消えた。このままでは、ゲーム終了まで暗闇の中を逃げることとなる』」


千石「夜明け前だが、このまま170分ずっと暗闇……つまり、エリア内の時間も止まっている?」


ヒメナ ヴィクトリア「『復旧するには、moriエリアの『木の広場』にあるレバーを、5人同時に下ろさなくてはならない』」










 ミッション 逃走エリアの照明を復旧せよ

逃走エリア全体の照明が消えた。このままでは、逃走者はゲーム終了まで暗闇の中を逃げることとなる。
照明を復旧するには、moriエリアの『木の広場』にあるレバーを、5人同時に下ろさなくてはならない。










フォルト「木の広場に行けって言われても、暗くてどこ歩いてるかも分からないのに行けるかよ」


ブルーム「行きたいところだが……ハンターが見えづらいから、迂闊に動けないな」


ハンターE「……」


エリアには、5体のハンター。ミッションに動けば、見つかるリスクが高まる。





リリィ「今回って、ミッション貢献度がポイント化されたりしないのよね。だったらパス。移動が危険すぎる」


パンナ「28人中5人がレバー下ろせばいいんでしょ?誰かやってくれるわよ」


タロット 幻霧「占いによると、明るくなるまでは、この場を動かない方がいい」


ミッションに動くかどうかは、逃走者の自由だ。





シド「よし、すぐにでもレバーを上げよう」


ライパチ「5人必要か……一番に広場に着いてやる!」


オーガ「いいね、スパイものの潜入シーンに近しい感覚だ。木の広場に向かおう」


カラハリ シュウ「ハンターが見えないのならば、音で把握するまで。広場へ向かう」


最初に動き出したのは、シド・ライパチ・オーガ・カラハリの4人。


レバーは、5人同時に下ろさなくてはならないため、最低でもあと1人必要だ。





根津 忠太「クロノブレスのライト使おうかな。いや、それだとハンター呼び寄せちゃうか」


ハンターは、暗視機能があるため、暗闇でも逃走者を見つけることができる。





ジャイロ「暗くて何も見えねーな……。外出た方がまだいいか?」


屋内エリアは窓が少ないため、星明かりを頼りにすることも難しい。移動するだけでも、一苦労だ。


???「……」タッタッタ……


ジャイロ「……足音がする」ヒソヒソ


曲がり角の向こうからジャイロに近づく、小走りな足音。


逃走者か……それとも、ハンターか……?


ジャイロ「ヤバい、反響で音のする方向も分からん……動けねぇ……」ヒソヒソ


???「……」タッタッタ……










ジャイロ「いったい誰―――」


 ドンッ


ジャイロ「げぇっ!?」


ライパチ「うわっ!?」


ぶつかった相手は、ライパチだ……。


ライパチ「驚かせるなよ!角待ちするなって」


ジャイロ「そいつはこっちのセリフだ!こんな暗い中、動き回りやがって」


ハンターD「……」


ハンターは、声にも反応する……。


ライパチ「ミッションに行くんだよ。暗いままじゃ困るだろ?」


ジャイロ「そりゃそうだが……」


ライパチ「ジャイロも行こう、人数が必要なんだ」


ハンターD「……!」ダッ


見つかった……。


ジャイロ「いや、俺は―――おい、足音しないか?」


ライパチ「え?たしかに―――」


 ポン!


ライパチ「ええ!?」





 166:02 ライパチ 確保
        残り27人





ジャイロ「い!?」ダッ


ハンターD「……」スタスタ


ライパチ「嘘だろ……反応遅れた……」


話し中で、足音に気づくのに遅れた……。


ジャイロ「危ねぇ……。ライパチを身代わりにしちまった」タッタッタ


すぐに逃げたため、ジャイロは命拾いだ。


ジャイロ「こりゃ外向かうのもダメだ、電気つくまで安全な場所で隠れるしかない」





 プルルルル


フェザリー「……あ、ライパチ捕まったって」


ペンタ「おいおい、停電して早速捕まってるじゃねーか。早く電気ついてくれよー」





オーガ「もう確保者か。思ったよりこの暗闇ヤバそうだな―――」


ハンターB「……」スタスタ


オーガ「!」


オーガの近くを、ハンターが通過……。


ハンターB「……」スタスタ


ハンターは、オーガに気づいていない。


オーガ「……ありゃ、ハンターだな。下手に独り言もしゃべれねぇ」ヒソヒソ





根津「木の広場行きたいけど、ここの反対側なんだよなぁ」


根津のいるkazeエリアは、moriエリアにある木の広場とは、正反対の場所にある。





ハンターB「……」


暗闇で長距離を動けば、ハンターに捕まるリスクは高い……。





根津「ミッション行くより、隠れ場所を見つけて、そこで待機した方がいいか……」


ハンターC「……」


根津に迫る、不吉な足音……。


???「うわぁ……これどうすれば……」


根津「……ん?この声」


根津の向かう先に……。


チャマ「いったん落ち着いた場所に行きたい」


チャマ ハスラー……。


ハンターC「……」


根津「……あれ、ハンター?」タッ


チャマ「そこでいろいろ考えてからでも―――」


根津「チャマさん、そこにいます?」タッタ……


チャマ「うわぁ!?」ビクッ


根津「そ、そんなに驚かないでくださいよ。根津ですよ」


チャマ「あ、ああ……根津かぁ……」


根津「ハンター来てるんです。逃げましょう!」ダッ


チャマ「えっ―――あっ、本当だ……!」ダッ


ハンターC「……」


ハンターには気づかれていない。


暗闇になり、すでに5分以上経過している。少しずつ、暗闇に目が慣れてきたようだ。


チャマ「マジで助かった……!ありがとう、根津!」


根津「いえいえ、当然のことです!」


チャマ「やっぱ根津はいいやつだ……。何かあったら助け合おうな!」


根津「大げさですよ!助け合いしていきましょう!」


逃走中では、ほとんど話したことのなかった、同年代の2人。ここに来て、仲を深めたようだ……。





パンナ「やっぱり、動いたら危険よね。すぐそこに良い隠れ場所あったし、そこ行って待機しよ」


ミッションに動く気のないパンナ。隠れ場所に向かう。


パンナ「着くまでに見つかりませんように……」





アンナ「逃走者が、所定のポイントに接近中です!」


月村「ポイントに入り次第、通知を送信しろ」





パンナ「慎重に移動しないと……」





アンナ「ポイント到着!送信します!」





 ピピピッ


パンナ「えっ、何?」


突如、パンナのクロノブレスが鳴る……。


パンナ「聞いたことない音出さないでよ、壊れたかと思って―――え?」





[特別通達|裏切り者募集のお知らせ]





パンナ「……何よ、これ……」


特別通達、その内容は……。










[この通達は、エリア内にある特定のポイントを訪れた逃走者にのみ送信される。
裏切り者になるチャンスだ。裏切り者になれば、逃走者の位置情報を通報し、小型ドローンのアラームを鳴らすことができる。
アラームは1分間鳴り続ける。アラームが鳴っているうちに、その逃走者が確保されると、通報した裏切り者は、確保された1人につきボーナス30万$を獲得できる。
ただし、裏切り者が確保されれば、賞金ボーナスも没収となる。
裏切り者になる場合は、この通達に返信せよ。締切は、1つ目のミッションが終了するまでだ。]










パンナ「小型ドローンって……」


ドローンPANNA[……]フォンフォン


パンナ「これよね……。誰かを犠牲にすれば、賞金ボーナスをもらえるって……」


突如送られた、怪しげな通達。パンナの選択は……!?





残る逃走者:27人
オーガ、オリヴァー、カラハリ、クエスチョン、クレア、
幻霧、シド、ジャイロ、進心丸、千石、
チャマ、トラヴィス、根津、パンナ、ピーボディ、
ピエタ、ヒメナ、フェザリー、フォルト、ブルーム、
ペンタ、ホーミー、マイカ、マリン、ランゴ、
リリィ、リンセン

ミッション1-2 ( No.5 )
日時: 2025/04/05 23:02
名前: TDR (ID: kOmP6qDh)






  162:27
 $210,600





パンナに突如送られた、裏切り者募集の通達。


ほかの逃走者の位置情報を通報し、小型ドローンのアラームを鳴らし、アラームが鳴っている1分の間にハンターに確保させれば、賞金ボーナス30万$を獲得できる。


ただし、確保されれば賞金ボーナスは没収となる。


パンナ「……」


怪しげな誘惑に、パンナの選択は……!?




















パンナ「……断る理由なくない?なるわよ、当然」


迷わず、即決だ……。


パンナ「誰かにキャリーしてもらって、キャリーしてくれないのは通報して、お金になってもらおうっと」


 ピッ、ピッ


パンナ「送信……と」


 ピピピッ


クロノブレス[返信を受け付けた。現在発動中のミッション終了後から、以下の番号に逃走者の位置を通報できる。他の逃走者に、自身が裏切り者だとバレてはいけない。]


パンナ「バレてはいけないって、そりゃそうよね。警戒されたら通報できなくなるし……さて、早く電気ついてくれないかな」


裏切り者となったパンナ。他の逃走者を、通報してしまうのか……?





シド「木の広場はこのあたりだったか……」


照明を復旧すべく、最初に木の広場に辿り着いたのは、シドだ。


カラハリ「聞き覚えのある声。シドか」


続いて、カラハリも到着。


シド「その声……カラハリだね。よし、これであと3人来れば、レバーを下ろせる」


進心丸「思いのほか、広場の近くまで来れたな……。行くか、ミッション」


木の広場のすぐ上の階には、進心丸もいる。


ハンターC「……」


大勢で集まると、ハンターに見つかるリスクが高まる。


進心丸「話し声が聞こえる。誰かレバーの前にいるぞ。降りてみようか」


シド「この場所、開けているからハンター来たらマズいよね」


カラハリ「音に耳をそばだてておこう……」


3人の近くに……。


ハンターA「……」


ハンターが接近。


カラハリ「足音がする。1つは6時の方向、足音でも重量があるとわかる。もう1つは12時の方向。あまりに単調……ハンターだろう」


シド「足音は、こっちに来そう?」


カラハリ「いずれもこちらに向かっている。見つかれば、暗闇の中を追われるだろう」


シド「仕方ない、一旦逃げるか」


ハンターA「……!」ダッ


見つかった……。


カラハリ「こちらに走ってくる」ダッ


シド「オッケー、後で合流しよう!」ダッ


進心丸「……走っている?」ダッ


進心丸も、2人の足音を聞き、上の階へ引き返す。


シド「一度外に出よう」タッタッタ


ピエタ「……ん?誰か走ってるぞ。ハンターか?」ダッ


建物の外にいたピエタ。逃げるシドを見て走る。


ハンターA「……」タッタッタ


カラハリ「……」タッタッタ


ハンターA「……?」タッタ……


ハンターの視界から外れたようだ。


進心丸「暗いと全速力で走れん―――」


 ドガッ


進心丸「ぐあっ!?」ドタッ


???「……」


誰かにぶつかり、尻餅だ。


進心丸「す、すまん!しかし、すごい体幹だな―――」


ハンターB「……」


ぶつかった相手は、ハンター……。


進心丸「……そういうことか、なるほど」





 ポン!

 160:49 進心丸 奨 確保
       残り26人





進心丸「どおりで体幹が強いわけだ」


横綱も、暗闇のハンターには、気づけない……。





ピエタ「いやぁ、暗いと誰が走ってるか分からないし、よりスリリングだね」


カラハリ「木の広場に戻らなくては」


危機を脱した逃走者たち。










ハンターD「……」


しかし、恐怖はまだ、終わらない……。


シド「一旦、ハンターがいなくなるまで、広場に近づかない方が良さそうだ」


カラハリ「シドと連絡を取る」


ハンターD「……!」ダッ


見つかったのは……。




















ピエタ「……ありゃハンターだな」ダッ


ピエタだ……。


ピエタ「外だと振り切りづらいか?」タッタッタ


曲がり角の多い屋内へ。


ハンターB「……」


向かう先に、進心丸を確保したハンター……!


ピエタ「よし、距離はある」タッタッタ


ピエタは、ハンターに気づいていない……。


ハンターB「……!」ダッ


ピエタ「―――ああ!?」





 ポン!

 160:01 ピエタ バローネ 確保
          残り25人





ピエタ「おいおい、マジか……やらかした……」


暗闇による確保が、止まらない……。





ハンターD「……?」タッタ……


シド「……ハンターがいる」ダッ


ピエタを追っていたハンターを見て、さらに広場から離れるシド。





 プルルルル、プルルルル


カラハリ「音信不通」ピッ


 プルルルル


カラハリ「……折り返しではなく、メール。進心丸とピエタが確保」





クレア「えっ、ピエタまで捕まるなんて!早く電気つけないと……!」


逃走者が次々と確保され、焦るクレア。


クレア「でも移動のリスクが大きいのが―――」


???「クレア!」


クレア「きゃあ!?」


???「あっ、ごめん、驚かせて。その声、クレアだよね?」


クレア「その声……もしかしてマリン?」


マリン「そう!暗くて顔見えづらいけど、マリンだよ」


クレア「ビックリした~!すごい大声出しちゃった。ハンター来ないかな?」


暗い屋内で、クレアとマリンが合流。


クレア「ねぇマリン、ミッションどうしようか?やっぱり行った方がいいよね?」


マリン「そうだね。ずっと暗いままだとハンターを見つけられない。せっかく2人いるんだし、行こう」


2人も、木の広場を目指す。





ヒメナ「これ誰か広場にいるのかな。早く5人集まらないとマズいよ」


マイカ「どんどん捕まってる……。多少無理してでも動こうかな」


千石「この長く続くリスク、すぐにでも対処しなければいけない場面だ。広場に向かわなければ」


確保者が増え、ミッションに動き始める逃走者が増え始めた。


ハンターA「……」


動けば、ハンターに見つかるリスクが高まる。





フェザリー「遠くなければ行ったんだけど……」


kazeエリアにいるフェザリー。木の広場は遠い……。


フェザリー「みんなを応援することしかできない。頑張って、みんな……!」


柔らかい体を活かし、姿勢を低くして隠れる。


ハンターC「……」


そのフェザリーに迫る、ハンター……。


フェザリー「……誰なら向かってくれてるだろう」


ハンターC「……」


フェザリー「シドはやってそうよね。あとは……」


ハンターC「……」




















フェザリー「……オリヴァー少佐は動いてるかも」


ハンターC「……」スタスタ


お互いに、気づかず……。


逃げ切るには、運も必要だ。





千石「広場まで距離はあるが、そうも言っていられなさそうだ」


ヒメナ「遠いなぁ、木の広場……」


ミッションに動き出す、逃走者たち。


ハンターE「……」


しかし、逃走者に迫る、黒い影……。


マイカ「1人で動くの、心細い……」


オーガ「目がなかなか暗闇に慣れねぇ。年取ったな……」


ハンターE「……!」ダッ


見つかったのは……。




















千石「……ん?」


ブルーム「うおっ、千石!」


千石「ブルーム。ここに隠れているのか」




















ヒメナ「……後ろから走る音がする」ダッ


ハンターE「……」タッタッタ


ヒメナ ヴィクトリア……!


振り切れるか!?





残る逃走者:25人
オーガ、オリヴァー、カラハリ、クエスチョン、クレア、
幻霧、シド、ジャイロ、千石、チャマ、
トラヴィス、根津、パンナ、ピーボディ、ヒメナ、
フェザリー、フォルト、ブルーム、ペンタ、ホーミー、
マイカ、マリン、ランゴ、リリィ、リンセン

ミッション1-3 ( No.6 )
日時: 2025/04/05 23:03
名前: TDR (ID: kOmP6qDh)






  158:59
 $252,200





ハンターE「……!」ダッ


ヒメナ「……後ろから走る音がする」ダッ


ハンターに見つかった、ヒメナ ヴィクトリア……!


ハンターE「……」タッタッタ


ヒメナ「よっと」バッ


ヒメナがいるのは、アウトレット。


視界が悪い中、入り組んだ地形を利用して、距離を広げる……!


 【TARGET ROCKED】
HIMENA[ + ]


ハンターE「……」タッタッタ……


  【SEARCH MODE】
     [ + ]


ハンターE「……?」


ハンターの視界から外れたようだ。


ヒメナ「……どっちが広場だっけ?」


逃走成功したことのある実力は、伊達じゃない……。





シド「屋内を通って向かうしかないか……?いや、危険すぎる」


広場からかなり離れてしまったシド。屋外から、屋内にある広場へと引き返し始める。


シド「……おや?」


その近くに……。


マリン「あれってシドじゃ?」


クレア「あ、ほんとだ!お~い!!」


屋外に出ていた、マリンとクレアだ。


シド「やあ、お嬢さんたち!ひょっとして、ミッションに行くところかい?」


マリン「そうだよ。シドも?」


シド「ああ、そうさ。よければ大スターである僕が、キミたちをエスコートするよ!」


クレア「ほんと?心強~い!」


3人で、木の広場へと向かう。





カラハリ「……誰も来ていない」


木の広場へと戻ってきたカラハリ。他の逃走者は1人もいない……。


このままだと、ゲーム終了まで、エリアは暗闇のままだ……!





千石「ミッションには行かないのか?」


ブルーム「今日は無鉄砲に動かないよう、『何事も慎重に』ってモットーに沿って挑むつもりなんだよ」


千石「モットーに沿うのはいいが、このままでは鬼ごっこではなく、かくれんぼだ。まず明かりをつけたほうがいい。ブルームも広場に向かおう」


ブルーム「うーん……仕方ない、ここで出会ったのも何かの縁だ」


ブルームも、千石に説得され、広場へと向かう。





シド「さあ、こっちだよ2人とも」


シドにリードされ、建物の外から広場へ向かう、マリンとクレア。


マリン「外は星明かりあって、まだマシだね」


クレア「ね……」


シド「……止まって」


マリン「!」


視線の先に……。


ハンターA「……」


ハンター……!


クレア「こっち来てる……。建物の中、迂回する?」


マリン「いや、それだと急に来たハンターに対応しづらい」


隠れてやり過ごそうにも、外の道は細く、3人では隠れ切れない。


シド「……ここは、大スターである僕の出番かな!」


マリン「えっ?」


シド「僕がハンターを引き付けるから、その隙に2人は広場へ向かって」


クレア「囮ってこと?大丈夫なの?」


シド「なーに、心配いらないさ。なんせ僕は、大スターだからね!」


マリン「……迷ってる時間はない。わかった、任せるよ」


シド「ああ、任された!」


マリンとクレアは、物陰に身を隠す。


シド「おーい、ハンター!こっちだ!!」


ハンターA「……!」ダッ


シド「よし、来た」ダッ


ハンターA「……」タッタッタ……


マリン「……行った!」タッ


クレア「うん!」タッ


ハンターが走り抜けたところを、ダッシュ……!


シド「あとは撒くだけ……!」タッタッタ


シドは、アウトレットへの連絡橋へ……!


ハンターA「……」タッタッタ


  【TARGET ROCKED】
    SID[ + ]


シド「……」タッタッタ


連絡橋は、長い直線だ……!





クレア「シド、大丈夫かな……?」


マリン「シドなら心配いらないよ、きっと」





シド「ハァ、ハァ……」タッタッタ


  【SEARCH MODE】
     [ + ]


ハンターA「……?」タッタ……


連絡橋を渡り切り、ハンターを撒いた……!


シド「はぁ、よし……」


この隙に、マリンとクレアは広場に近づいた!





千石「1階に下りれば、木の広場はすぐだ」


ブルーム「ハンターはいないよな?」


順調に広場へと近づいている、千石とブルーム。


千石「……誰かいる。ハンターかは分からない」


カラハリ「話し声……逃走者だな」


ブルーム「……カラハリ?多分カラハリだ」


広場にいたカラハリと合流。


これであと2人が来れば、レバーを下ろし、照明を復旧させることができる。





オーガ「急がねーとずっと暗闇だ……」


ヒメナ「マズい、自分の居場所が分からなくなった」


マリン「あと少し……」


現在、広場に向かっているのは、オーガ、ヒメナ、マリン、クレアの4人。


ハンターD「……」


動けば、ハンターに見つかる危険が高まる……!





ブルーム「カラハリ!お前の耳で、逃走者とかハンター来るの、わかるだろ?誰かこっちに来てないのか?」


カラハリ「……8時の方向から足音が聞こえる」


千石「ハンターかどうかはわかるか?」


カラハリ「複数人で小走りだ、ハンターではない」





クレア「……あっ、何人かいるみたい!」


マリン「何人か……じゃあハンターじゃないね」


現れたのは、マリンとクレアだ……!


ブルーム「マリンとクレア……これで5人だ!」


クレア「みんな、レバー下げよう!」


千石「よし、配置に着こう」


円形に並んだ5つのレバーの前に立つ、逃走者たち。


マリン「それじゃ、いくよ!」





一同「「「「せーの!!」」」」


 ガシャン!





 パチッ


 パチッ


 パチッ


マイカ「……あっ、電気が!」





 パチッ


 パチッ


 パチッ


根津「明るくなってく!」





カラハリ「……電気が、ついていく」


マリン「よし、ミッションクリア!」





 154:49 ミッションクリア





 プルルルル


ランゴ メイザー「『ミッション結果|カラハリ、マリン、ブルーム、千石、クレアの活躍により、ミッションクリア。逃走エリア全体の照明が復旧した』……ナイスだ、5人とも!」


ヒメナ「ありがとう、みんな。本当助かるよ」


パンナ「ミッションが終わった。てことは、通報もここから出来るってことよね。ふふ……」


 プルルルル


パンナ「うん?またメール……」


根津「『通達|先ほどのミッション中に、裏切り者が現れた』……裏切り者?」


フォルト「裏切り者ぉ?」


フェザリー「何、裏切り者って?」


ホーミー「『裏切り者は、他の逃走者の位置情報を通報し、小型ドローンのアラームを鳴らすことができる』……」


オーガ「『アラームは1分間鳴り続ける』……こいつが?」


ドローンAUGER[……]フォンフォン


幻霧「『アラームが鳴っているうちに逃走者が確保されると、通報した裏切り者は、確保された1人につきボーナス30万$を獲得できる』」


トラヴィス「『ただし、裏切り者が確保されれば、賞金ボーナスは没収となる』」


パンナ「……バラされるんだ、こういうの。まあ些細な事―――」










パンナ「―――えっ?」










パンナ「『なお、裏切り者が何人いるかは分からない』」





チャマ「……えっ?これ、何人もいるってこと?嘘だろ?」


ジャイロ「何人いるかわからないだぁ!?」





パンナ「……いるんだ……他にも、裏切り者が」





突如明かされた、裏切り者たちの存在。


残る25人の逃走者の中で、裏切り者に名乗りを上げたのは、誰だ!?





残る逃走者:25人
オーガ、オリヴァー、カラハリ、クエスチョン、クレア、
幻霧、シド、ジャイロ、千石、チャマ、
トラヴィス、根津、パンナ、ピーボディ、ヒメナ、
フェザリー、フォルト、ブルーム、ペンタ、ホーミー、
マイカ、マリン、ランゴ、リリィ、リンセン

疑心暗鬼の始まり ( No.7 )
日時: 2025/04/05 22:12
名前: TDR (ID: kOmP6qDh)





  153:38
 $316,400





トラヴィス「裏切り者は何人いるかわからない、か……」


マイカ「どうしよう、もし私以外全員裏切り者だったら……。そこまでいくと、怖さよりも面白さが勝つかも」


ミッション終了直後に明かされた、裏切り者たちの存在。





クレア「う、裏切り者!?誰が!?」


マリン「分からないけど……誰かが、私たちのことを通報しようとしてるみたい」


突然の通達に、混乱する逃走者たち。


ブルーム「……一応聞くが、お前たちは裏切ってないよな?」


クレア「裏切ってなんかないよ!!」


カラハリ「そういうブルームはどうだ?」


ブルーム「俺は、裏切る理由がない」


マリン「それはみんなそうだよ……そうだと思いたい」


先ほどのミッションで協力し合った5人も、お互いを疑う……。


千石「ここで言い争っても仕方がない。大勢で集まると、ハンターにも裏切り者にも、目につきやすい。一度ばらけないか?」


マリン「そうだね。じゃあみんな、また……」


ばらばらに行動することにしたようだ。


ブルーム「……」


カラハリ「疑心暗鬼……」


マリン「信用できる人を探そう」


クレア「アウトレット行ってみようかな……」


千石「さて、どうしたものか……」





ペンタ「はぁ~、こりゃどうすっかなぁ」


通達を見て、頭を抱えるペンタ。


 プルルルル


ペンタ「ん?うわ……ジャイロだ」ピッ


ジャイロ『おい、ペンタ。お前、裏切ってんじゃねーだろうな?』


ペンタ「いやいや、ジャイロさん、人聞き悪いこと言いなさんなって!」


ジャイロ『お前が借金返さずに、俺を裏切り続けてるからには、まず疑うだろうが!信用できるわけねーだろ!!』


ペンタ「そりゃあ……また別問題って言うか。逃走中では、そんな裏切ってないじゃないですか~、ね?」


ジャイロ『前にピーボディとリンセンをハンターに売ったの、忘れてないからな』


ペンタ「くっ……!ちゃんと覚えてんのかよ」


ジャイロ『みんな覚えてるだろ。悪い噂は尾を引くぞ』


ペンタ「そっちこそどうなんだよ、ジャイロ!〝マネーピラニア〟なんだろ!?俺達を金に換えようとしてんじゃねーのかよ!」


ジャイロ『はっ。借金取りとして、そんな信用落とすやり方はしねーよ』


ペンタ「どうだか……。いいか、ジャイロ!俺を通報して捕まえたら、借金返せねーぞ!!」


ジャイロ『だからそもそも通報できねーって!!』





ヒメナ「向こう、うるさいなぁ……。あの声、きっとペンタだ。あんなに大声出したら、ハンター来ちゃうよ」


ハンターD「……」


ハンターC「……」





リンセン「裏切り者か……。疑って悪いが、ペンタじゃないか?」


シド「何度も一緒に出てるからこそ思うけど、裏切る人がいるとしたら、ペンタかな」


フェザリー「誰が怪しいとか分からないよ……ペンタ以外」


ジャイロ以外にも、多くの逃走者がペンタを疑っている……。


ペンタ「はぁ……。日頃の行いって大事だねぇ」


果たして、ペンタは裏切り者なのか……?





リリィ「裏切り者の候補、考えておかないと」


頭脳派のリリィは、裏切り者の候補を絞り込むつもりのようだ。


リリィ「裏切り者になれた理由は、ミッションの時に何かしらの行動をとったから、と考えるのが自然。もし、さっきのミッションをクリアした5人が、レバーを下ろした時に強制的に裏切り者になったとしたら……通報しなさそうな面々だし、警戒しなくていいかも?」


ハンターB「……」


推理中は、視野が狭まる……。


リリィ「レバーを下げた面々の様子を知りたい。一旦、千石さんと情報共有しよう」





 プルルルル


千石「おや、リリィくん。もしもし」ピッ


リリィ『千石さん、ミッションクリアしてくれてありがとう』


千石「いやいや、お礼なんていいさ」


リリィ『ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いい?』




















電話で話す、2人のどちらかに迫る……。


???「……」


謎の影……。




















千石「なんだい?」


リリィ『さっき、レバーを下げた時に、他の4人に違和感はなかった?』




















???「―――が、moriエリア1階、水の広場にいます」


逃走者の通報に動く、裏切り者だ……!




















千石「注意して観察したが、違和感は抱かなかったよ」


リリィ『そう、それなら―――』










 ブーーーッ!!


千石・リリィ「『!?』」


アラームが鳴ったのは……。




















ドローンSENGOKU[ALARM]ブーーーッ!!


千石のドローンだ……!





ハンターB「……!」ダッ


ハンターA「……!」ダッ


アラームを聞いたハンターが、千石の確保へと向かう……!





千石「マズい……!」


リリィ『せ、千石さん?まさか、アラームが……!』


千石「すまん、あとでかけ直す!」ピッ


一度鳴ったアラームは、1分間、止まらない……。


ハンターA「……」タッタッタ


千石「鳴りやむまで、動き回らなければ……!」タッタッタ


ハンターB「……」タッタッタ





リリィ「千石さん……どうか無事で……!」





ドローンSENGOKU[ALARM]ブーーーッ!!


ドローンの速度は、ハンターよりも速い。振り切るのは、ほぼ不可能だ……!


千石「……くっ!」ダッ


ハンターB「……!」ダッ


  【TARGET ROCKED】
SENGOKU[ + ]


見つかった……。


ハンターB「……」タッタッタ


moriエリアは直線が多く、ハンターを振り切るのは容易ではない……!


千石「ハァ、ハァ……」タッタッタ


ハンターB「……」タッタッタ





 ポン!

 149:53 千石城太郎 確保
        残り24人





千石「ああ……ダメだったか……」


早くも、通報による1人目の犠牲者が出た……。


千石「いったい誰に通報されたんだ……」


なお、今回は牢獄への転送がされない関係上、自分から牢獄へと歩いて向かうこととなる。


確保後に牢獄に入るまで、裏切り者と思しき名前を他の逃走者に伝えた場合、最低でも出場停止1年のペナルティを受けることとなる。





 プルルルル


クエスチョンくん「……あっ!?『通報により、千石城太郎確保』!!」


パンナ「『千石を通報した裏切り者は、ボーナス30万$を獲得』……もう動いたやつがいる!」


リリィ「……ごめんなさい、私が電話したから……」





マリン「千石とはついさっき、別れたところだよ?まさか、さっきのメンバーの中に裏切り者が……?」


ブルーム「千石、確保……」


カラハリ「……前途多難」


ミッションをクリアした逃走者の中に、裏切り者はいるのか……?





クレア「千石さん……。もう、怖すぎるよ……」


アウトレットへとやってきた、クレア。


クレア「普段の逃走中なら、もっとエリアにたくさんの人がいるのに、今回に限って無人なのが―――」


動きを止めた。視線の先には……。


クレア「……屋根の上、誰かいる」


???「……」


クレア「暗くて誰か分からないけど……こっち見てる?まさか、裏切り者?」


謎の人影に、顔を隠しながら近づくクレア……。


クレア「……」


???「……」










クレア「誰っ!!?」


???「わあっ!?」










クレア「……あっ、ピーボディ!」


ピーボディ「クレアか……、驚かさないでよ」


人影の正体は、ピーボディだ……。


クレア「こっち見てたよね。私が近づいても、気が付いてなかった?」


ピーボディ「うん……、ぼーっとしてた」


クレア「逃げてる最中にぼーっと、って……もしかして、まだ大会のこと引きずってる?」


ピーボディ「……」


ピーボディは、このゲームの3日前、スポーツクライミングの大会で、思いがけないミスで予選落ちしている。


クレア「上手くいかない日もあるけどさ。そういう日があっても、私がいつだってピーボディを応援してるから!だから、元気出して!!」


ピーボディ「……ありがとう、クレア」


クレア「うん!ファイト、ピーボディ!!」


ピーボディ「もし私が裏切り者でも、クレアは通報しないでおいてあげる!」


クレア「何それ、変な冗談!」


ピーボディ「あはは……!」


クレア「じゃあね!お互い逃げ切ろう!」タッ


ピーボディ「うん、またね」


クレアは、その場から離れるようだ。


クレア「ピーボディが裏切ってるなんてことは……あるはずないよね」


ピーボディ「…………」










その頃、クロノス社では……。


ヤマト「皆さん、疑い合ってますねぇ」


アンナ「特に、ペンタに疑いの目が向いているようだけど……」


月村「仲間を陥れたことがある逃走者だけに目を向けるのは危険だ。一時の気の迷い、抑えられない欲望、そして保身……。裏切り者は思いがけないところで生まれる」


ハーヴェスト「……ところで、これじゃ裏切り者が有利じゃない?逃走者に対抗手段がないわ」


月村「対抗手段については、これから通達するところさ」










  145:00
 $420,000





 プルルルル


ランゴ「メールだ」


フォルト「……おっ?『裏切り者を脱落させる手段を用意した』」


根津「『クロノブレスから、怪しいと思った逃走者に投票することができる』……」


トラヴィス「『投票が3票集まると、その逃走者の位置情報がハンターに伝わり、確保へと動く』」


ホーミー「『なお、一度にできる投票は1人1票。投票を取り消すか、投票した相手が確保されれば、再度投票できる』」










 通達 裏切り者への投票

逃走者は、クロノブレスから、怪しいと思った逃走者に投票することができる。
投票が3票集まると、その逃走者の位置情報がハンターに伝わり、確保へと動く。
なお、一度にできる投票は1人1票。投票を取り消すか、投票した相手が確保されれば、再度投票できる。










ジャイロ「なるほど、あくまで俺たちを疑い合わせようって魂胆か。言っちゃ悪いが、かなり性格悪いな、ゲームマスター」


マリン「『3票』っていうのが絶妙だね。少しでも疑われたら、すぐに集まりそうな票数」





オリヴァー「投票の取り消しも可能なのか」


一度投票しても、投票を取り消すことができる。


オリヴァー「……ペンタに投票する」ピッ


オリヴァー少佐、即座にペンタに投票……。


オリヴァー「疑わしい逃走者は、排除しておくに越したことはない」





クエスチョン「ひとまず、ペンタに投票しておくっていうのはアリだよね」ピッ


クエスチョンくんも、ペンタに投票だ……。





ペンタ「えっ、もう2票入ってる!?」


自身の得票数は、自身のクロノブレスから見ることが出来る。誰が投票したかは分からない。


ペンタ「ヤバい、蹴落とされるじゃん!」


焦っても、投票を阻止する手段はない……!


あと1票入れば、ペンタの位置情報が、ハンターに伝えられてしまう。


ペンタ「これ、もう自首するか~……!?」


自首用電話は、moriエリア3階と、kazeエリア1階の2か所にある。


ペンタのいるアウトレットには、自首用電話がない……。


ペンタ「とりあえず、自首ボックスに向かおう!」ダッ


3票目の投票までに、自首用電話へと向かう……!





パンナ「何よ、このルール!せっかくキャリーしてもらおうと思ってたのに……」


裏切り者・パンナ。通報と投票、2つの恐怖に襲われる。


パンナ「何人も裏切り者がいて、しかも、少しでも疑われたら終わりって……」


ハンターC「……」


パンナに近づく、ハンター……。


パンナ「もう誰も信用できないじゃない―――」ダッ


ハンターC「……」


ハンターは、パンナに気づいていない。


パンナ「ハンターも……。敵だらけで動けないわよ」





トラヴィス「……考えている時間もないな」


何かを決心したトラヴィス。


トラヴィス「クレア、出てくれ」ピッ


同じアメフトチームに所属する、クレアと通話をするようだ。





 プルルルル


クレア「……トラヴィス?なんだろう」ピッ


トラヴィス『クレア、今周りに誰かいるか?』


クレア「ううん、私1人だけど……どうしたの?」


トラヴィス『……わかった。今から言うことを聞いても、大声出したりしないでくれ』


クレア「えっ?……うん」




















トラヴィス『俺は、裏切り者なんだ』










クレア「…………ええっ!!?」


突然の裏切り者宣言。その狙いは、いったい……!?





残る逃走者:24人
オーガ、オリヴァー、カラハリ、クエスチョン、クレア、
幻霧、シド、ジャイロ、チャマ、トラヴィス、
根津、パンナ、ピーボディ、ヒメナ、フェザリー、
フォルト、ブルーム、ペンタ、ホーミー、マイカ、
マリン、ランゴ、リリィ、リンセン

ミッション2-1 ( No.8 )
日時: 2025/04/05 22:15
名前: TDR (ID: kOmP6qDh)





  143:13
 $441,400





トラヴィス『俺は、裏切り者なんだ』


クレア「…………ええっ!!?」


トラヴィス『しっ、静かに!』


クレア「し、静かにって言われても……!!」


トラヴィス『ワケがあるんだ、裏切り者になった理由が』


クレア「り……理由って?」










 ミッション1の最中


 ピピピッ


トラヴィス「ん、なんだ……裏切り者、だって?」


トラヴィスにも、裏切り者の通達が来ていた。


トラヴィス「……これを断ったら、ほかの逃走者に同じ通達が行くんじゃないか?それは困る!」


ほかの逃走者を裏切り者にしないため、自らが裏切り者となっていた……!










 現在


トラヴィス『だから、誰も通報するつもりはないんだよ』


クレア「ほ、本当に?信じていい?」


トラヴィス『リスクを冒して話したんだ、信じてほしい……!』


クレア「……信じるか決める前に聞きたい。私にそのことを話すのはどうして?」


トラヴィス『ほかの裏切り者を見つけるのに、協力してほしいからだ。俺は今後のメールで、裏切り者にだけ提供される情報があれば、クレアに教える。その情報を使えば、ほかの裏切り者に、かまをかけることが出来るかもしれない』


クレア「うーん……」


トラヴィス『それに、俺とクレアが組んで裏切り者に投票すれば、あと1人の投票で、危険な裏切り者をリタイアさせられるだろ?組んでおいたほうがいい』


クレア「なるほどね」


トラヴィス『……ど、どうだ?あまりこういう戦略立てて動くタイプじゃないから不安だ』


クレア「あははっ、たしかに……!」


トラヴィス『……信じて協力してくれるか?』


トラヴィスの告白と提案に対し、クレアの選択は……?




















クレア「わかった。協力しよう!」


トラヴィス『ありがとう!』


クレアはトラヴィスを信じ、協力体制を敷いた!


クレア「ちなみに聞くけど、トラヴィスは誰が怪しいと思う?私、全然わからなくて」


トラヴィス『怪しいのは、ペンタ、パンナ、ホーミーだと思う。自分のために、仲間を切った経験があるメンバーだからな』


クレア「オッケー。その3人には気を配る。ほかにも怪しい人いたら報告するね」


トラヴィス『ああ、頼む!』


 ピッ


クレア「トラヴィスは同じチームだし、信用してるけど……裏切り者って聞かされると、どうしても不安になるね……」





トラヴィス「よし、これで仲間ができた!」


裏切り者であるトラヴィスの言うことが、すべて本当とは、限らない……。





そのトラヴィスに疑われているのは、ペンタ、パンナ、ホーミーの3人。


ペンタ「やっと見つけた!」


自首ボックス[……]


ペンタが、kazeエリアの自首ボックスに到着。


ペンタ「よし、これで3票目が入ったときに自首すれば……!」


ハンターC「……」


3票目が入ると、ハンターにペンタの位置情報が伝わる……。


ペンタ「あとは、なるべく粘らねば!」





パンナ「いったん、1人は味方につけたい」


裏切り者のパンナは、トラヴィス同様に仲間探しを考えているようだ。


パンナ「電話は……急にかけたら、逆に疑われてリスキーかな」





ホーミー「多分、私は疑われていると思う。シブヤの時に、みんなを裏切ったから」


ホーミーは、自身が疑われている自覚がある。


ホーミー「これ以上、ヘイトを稼がないように気を付けないと……」





現在、裏切り者と判明しているのは、パンナとトラヴィスの2人。


???「……」


???「……どう動こうかな」


2人のほかにも、裏切り者がいる……。


その正体は、ペンタやホーミーか?それとも、別の逃走者なのか……?










その頃、クロノス社では……。


月村「さて……疑う相手は逃走者だけで済むかな」


ゲームマスターの月村サトシが、ミッションを発動。





 ジジジ……


ハンターボックス赤[OPEN]

ハンターボックス橙[OPEN]

ハンターボックス黄[OPEN]

ハンターボックス緑[OPEN]

ハンターボックス青[OPEN]

ハンターボックス紫[OPEN]


エリアに、6つのレバー付きハンターボックスが転送された。










  140:41
 $471,800





 プルルルル


カラハリ「メールが来た」


マイカ「『ミッション|エリアに、擬態ハンターが入ったハンターボックスを6つ設置した』……擬態ハンターって?」


オーガ「擬態ハンター?聞いたことないが」


クエスチョン「『擬態ハンターは、逃走者の姿に擬態し、確保へと動く』……ええ!?」


根津「えっ、そんなことするの、逃走中!?」


ブルーム「擬態はヤバすぎる……『なお、擬態ハンターは裏切り者を確保しない』」


フェザリー「なにそれ!?裏切り者が有利すぎるでしょ、そんなの!?」


パンナ「あ、そうなんだ。ラッキー……『擬態ハンターは残り120分になると放出される』」


オリヴァー「『阻止するには、ボックスに付いているレバーを下げなくてはならない。レバーは何度でも上げ下げ可能だ』」


シド「『また、放出を阻止した数に応じて、逃走者に裏切り者の情報を与える』……」










 ミッション 擬態ハンター放出を阻止せよ

エリアの6か所に、擬態ハンターが入ったハンターボックスを設置した。擬態ハンターは、逃走者の姿に擬態し、確保へと動く。なお、擬態ハンターは裏切り者を確保しない。
擬態ハンターは、残り120分になると放出される。阻止するには、ボックスに付いているレバーを下げなくてはならない。レバーは何度でも上げ下げ可能だ。
また、放出を阻止した数に応じて、逃走者には、裏切り者の情報が与えられる。

6体全て放出阻止→裏切り者全員の名前
 1~2体放出 →裏切り者の人数
 3~4体放出 →裏切り者の人数(〇人以上)
 5~6体放出 →情報なし










ジャイロ「情報量が多い……!いったん整理するか」





・逃走者は、擬態ハンターを放出阻止すれば、脅威は増えないし、裏切り者の情報を得られる。


・裏切り者は、元から擬態ハンターに狙われないし、放出すればするほど情報を与えずに済む。





ジャイロ「つまり、逃走者と裏切り者の直接対決……ってことでいいんだな?」


擬態ハンターの放出を阻止するほど、裏切り者ではない逃走者が有利となるミッション。


逃走者は、何体の擬態ハンター放出を阻止できるのか!?





ヒメナ「ミッションの制限時間がゲームの残り時間なの、すごい違和感だね」


ミッションの時間は、約20分。普段のゲームと比較すると短めだ。


マリン「ハンターボックスは……moriエリアの2階に2つもある!」


ハンターボックスの設置された場所について、逃走者に与えられたのは、以下の情報のみ。





・赤:moriエリア1階

・橙:moriエリア2階

・黄:moriエリア2階

・緑:moriエリア3階

・青:kazeエリア

・紫:アウトレット





リリィ「あらかじめ設置場所がわかると、裏切り者が通報し放題……仕方ないけれど当然ね」





一方、現在逃走者がいるエリアは、以下のとおり。


・mori:オーガ、オリヴァー、カラハリ、ジャイロ、トラヴィス、
    根津、ブルーム、フォルト、ホーミー、マリン

・kaze:クエスチョン、幻霧、チャマ、パンナ、フェザリー、
    ペンタ、マイカ、ランゴ、リンセン

・アウトレット:クレア、シド、ピーボディ、ヒメナ、リリィ





ランゴ「これは動かないといけなさそうだ。裏切り者よりも早くボックスを見つけよう」


オーガ「よし、moriエリアの2階に行くとするか!」


根津「動こう。6体増えてもダメだし、裏切り者に好き勝手されてもダメだ」


続々と動き出す、逃走者たち。





シド「優先度が高いのは、ハンターボックスの数が多いmoriエリアかな」


リリィ「すぐそこに、kazeへの出入口がある。アウトレットはほかの人に任せて、kaze→moriの順番で回りましょう」


現在いるエリアから移動し、ほかのエリアを探しに向かう逃走者や……。





ブルーム「今日は『何事も慎重に』……焦らずに行こう。移動中に通報されても困る」


マイカ「このフロアだけでも一回りしておこうかな……」


裏切り者を警戒し、慎重に動く逃走者もいる。





ジャイロ「俺がいるのはmoriエリアだが……」


一方、ジャイロ デーモンは……。


ジャイロ「ここはほかのエリアよりも広い分、逃走者も多そうだ。他のやつらに任せてみる」


安全を優先し、動かないようだ。





ペンタ「おーし、頑張れよ~みんな」


幻霧「タロットでは、安全な場所に隠れ続けるが吉と出ている。隠れ場所を探そう」


ミッションは、危険と隣り合わせ。動けば、ハンターや裏切り者に見つかる危険が高まる。





パンナ「6体すべて放出阻止だと、裏切り者の名前が明かされる……ですって!?」


裏切り者のパンナ。ミッションの結果次第で、自身の名前が逃走者に通達されてしまう。


パンナ「ほんと最悪。私まで動かなきゃいけないじゃない……」


ほかの裏切り者のキャリーを期待はせず、自分1人でもハンターボックスを探す。





トラヴィス「なるほど……」


同じく裏切り者のトラヴィスは……。


トラヴィス「裏切り者の人数は俺としても知りたいところだから、俺にとって最高なのは、1体放出の時。最悪、すべて放出阻止で、裏切り者として名前が明かされてもいい。その時はその時だ」


1体放出を目指して動く。





ハンターB「……」


ハンターE「……」


動けば、ハンターに見つかるリスクが高まる。


擬態ハンターの放出を、何体阻止できるのか!?





残る逃走者:24人
オーガ、オリヴァー、カラハリ、クエスチョン、クレア、
幻霧、シド、ジャイロ、チャマ、トラヴィス、
根津、パンナ、ピーボディ、ヒメナ、フェザリー、
フォルト、ブルーム、ペンタ、ホーミー、マイカ、
マリン、ランゴ、リリィ、リンセン


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