恋物語 作者/椿希

第3話 ライバル登場!?
桜神は、自分の席に座り、ぼんやりと空を眺めていた。
ふいに、小学校のときのことを思い出した。
(そういえば小学校のとき、晴茄がこんな事いってたなぁ・・・)
「あのね。禿げ鼠が・・・図工の時間のとき、こんな事桐谷に言ってたんだよ!」
よく思い出してみると、あの時晴茄は、こういっていた。
・・・・・・・・桜神の空想のなか・・・・・・・・
「おい。桐谷!」
「何だよ木下。」
「お前、石島の事好きだろ?」
「・・・・・・・・・・・」
「何照れてるんだよ。
石島もお前のことが好きらしいから、両想いだな。」
「・・・・・・・・・余計なおせわだっ!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その日、絵の具を使った授業だった。
黄緑をかなり使い、水道に行き洗いにいこうとしたとき、
べちゃっ
パレットの中の絵の具をこぼしてしまい、
上履きについたことをあわせて思い出すと、
思わず吹き出てしまった。
「なぁにあさっぱらから、笑ってるの??」
「・・・・・!!愛花!晴茄!ひかり!」
「今日は、やけに早いじゃん。
どうしたの部活なかったの?
それか恋の悩み?」
「あっ・・・たまには、早く学校来てみんなをびっくりさせよっかな・・・・?なんて・・・。」
キーンコーンカーンコーン
ガラッ!
「はい。今日のホームルームをはじめる。とその前に、クラスの新しい仲間を紹介する。 入れ!!」
タッタッタッ!!
「キレー。」
「カワイイ・・・。」
なぞの美女が現れたとき、教室は、ざわめいた。
カリカリカリカリ
「えっと・・・
津・・・上・・・・舞・・・・羅・・・
津上舞羅ちゃん・・・?」
「みんな。静かに、新しく仲間になるのは、この人だ。」
「はじめまして。津上舞羅です。どうぞよろしくおねがいします。」
「津上は、桐谷と、石島の後ろだな。なかよくしてやれよ。桐谷!石島!」
桜神は、
(あぁ~せっかくの桐谷といる時間が・・・。
舞羅によって奪われる。・・・・はぁ。)
がっくりという気持ちと同時に、どきっどきっと心臓の鼓動が、激しくなった。
(ふぅん・・・・桐谷くんかぁ・・・。あの隣の女が、邪魔ね。とことん突き放してやるわ。)
新しいライバル登場か!?

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