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作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 80ページ)
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「山は景色が綺麗だけど、逃げ道がないんだよね………」
「おれが穴でも掘ってやろうか?」
Miruraと七花は山の近くにあった洞穴の中でひっそりと隠れていた………ミッションが起きるまで1人だけでもハッカーとブレイカーを残しておきたいという考えだ
「穴は嫌ですけど隠れるところがあって助かりましたよ、焚き火も起こせますし」
「初めておれがここに来た時寒くて死にそうになったことがある、そんな時こなゆきが助けてくれてここに入れてくれたんだ」
「へぇ…………なんでこんな山に?」
「他の皆には話したけどさ、おれととがめは元々刀集めの為に日本を回っていたんだ、凍空一族がそのうちの1つを持っていた」
「えっ、譲ってもらったんですか?こなゆきさんに」
「うん、その為にちょっとだけ戦ったんだけど……おれの右腕が砕けたもんだから流石にびっくりしたよ」
「骨が折れた!?」
「こなゆきであの強さだ、もし大人と相手してたら……まぁ手加減はしたかもしれんけど、素人なら死ぬかもな」
「………凄い人と過ごしていたんですね、あの子」
「こなゆきにとっては皆いい家族だったんだろうな」
「そうですね………」
「それを殺したのは貴様だ、虚刀流!!」
洞穴の前から壁を突き抜け、凍空轟龍が雄叫びを上げる
「ま、まだマガイモノがいたの!?」
「あんたは確か轟龍ってやつか………離れてろ、決着をつけ
「こちこちブリザード」
「ッ!?」
轟龍が突如悶えて倒れ込む………背中の鱗が凍りつき、後ろには肌が白い彩月の姿が
「えっ、なんで?」
「探してる人がいるから案内して欲しいって頼まれてね、もちろん手に触れずに来たよ」
「えっ、頼まれたって……あっ!!」
彩月の後ろから走ってくるこなゆきの姿が
「こなゆき!」
「こなゆきだと!?」
轟龍は立ち上がり後ろを向き、こなゆきと対面する
「こなゆき。」
「さっきは……皆が見えたような気がして、凄く怖かったけど………本当にうちっちにそっくりだ」
「当然だ、俺は………いや、ここにいるマガイモノ達はお前が元になっているからな」
「やっと聞ける、なんでうちっちを探してたの?」
「確か過去を変える………だったな」
「過去を………そうか、馬鹿なおれでも理解出来たよ」
「皆殺しにされた凍空一族の歴史を変えるつもりなんだな?」