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*16*
標的14 過去
何で見つけたの?無理だと思ったのに… 何で読もうとしたの?読まなくていいのに… 私の過去を統べて押し込んだあの文字…見たらなんていうの? ねぇ、何て言うの?私に。
困惑して、思考回路が麻痺してしまった気がする。
『見られなくて良かった。』
ただその考えが頭の中で、廻る、回る、マワル。
何故、人を信じれなくなったか、其れは、
突然の母と父の死
死んだ、というより殺されたというのが正しい。犯人はすぐ特定され呆気なく捕まった其の人は、 親戚の人 だった。母も父もそして私も、とても信じていた人だった。
裏切られた悲しみは、人を信じる事への恐怖心になり私を支配していった
弱い心だった。今も弱いが、幼い私は弱すぎたんだ。
信じてあんな悲しみを味わうなら、信じない方がいいのかもしれない―――。
そう思ってはいけなかった。其れが呪縛となり、私を、縛りつけた。だから人を信じるのが怖くなったんだ。嫌になるよまったく・・・
沢田達は此れを聞くと何て言うのかな…?否定する?其れとも、同情する?いったいどっちなんだろう・・・?
言う気はサラサラないが、気になるな・・・
私は自嘲気味に笑った。目には涙を浮べて。
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