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標的51 一方通行の会話 (第三者目線)
「ねぇ、なんで、たすけようとしてんの?自分のオカネをとろうとした人を。あんたバカ?」
『なんだよ!?あの酷い仕打ちは!あいつ可哀想だろ!!』
しかし、両方ともイタリア語・日本語が分からないので一方通行の会話になってしまう。
通じてないと分かった二人はしばし沈黙した後
『「何言ってんだよ!!わかんねぇよ!」』
と叫んだ。語源が違うが、言う事は一緒だった。奇跡とでも言っておこう。
そんな時、五時の鐘が高らかに鳴り響いた。
それを聞いた途端、少女は走って家に帰って行った。
取り残された小年はポツンと取り残されていたがすぐさま家路について行った
―アイツ、一体何だろう―
二人はこんな時まで同じ事を考えていたりする。
『よう、ディーノ遅かったじゃねぇか。何があったんだ?』
そう言って少年を迎えに来た保護者・・・・・・・・・・・・もとい赤ん坊は何かあったと思って聞いてきた
『聞いてくれよ、リボーン。すっげぇ悪魔の様な子にあったんだ』
愚痴る様に少年はぼやく。
『それになんか言葉が通じてないっぽいし…もうわけわかんねぇ』
『そりゃそうだな。相手は日本人だったし、日本語を喋っていたからな』
『みてたのかよ!?』と赤ん坊に見ていたのに助けてくれなかった事にやや不満を感じながら呟いた。
『言葉が通じる様になりたいか?』
そう聞かれて、少年は言葉が通じたら注意できるのではないかそう思ったのか
『ああ、どうすれば良いんだ!?』
と元気良く聞いた。すると赤ん坊はニヤリと笑ってこう答えた
『簡単だ、お前が日本語を今日中にマスターすればな・・・』
それを聞いた途端、少年の顔色は見るからに蒼白になり冷や汗を流していた。 やべぇ・・・なんて思っている様な顔だった。
『嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』
夕暮れの街並みにその声は隅々まで聞こえたという・・・・・・・・・・・・・・・・・・