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標的57 真実
・・・もう、10日経った。えぇ、皆様経ちやがりました。
生きる術とかそのヒントさえ分からないまま10日ですよ!?神様は何と云う鬼畜なんだうか!!
しかもディーノにイタリア観光やら美味しい物を食べさせてくれたりして・・・え?探す事なんて忘れる筈無いじゃないですか。
私はまだまだ生き足りないんですからね?
「ヤッベェなぁ・・・これは」
小さく呟いても何も変わらないのに・・・つい呟いてしまった。まいっているのだろうか。
私の眼は色を判別出来なくなった。そして耳は殆ど聞こえない状態。
舌は、ほんのちょっと味を感じる程度で、寝てもダルイまま、体の節々が痛い。
ふとした瞬間に吐き気がして目眩がして頭痛がする。
「あぁ、これもう限界なんだろうか」
「やっぱりな」
急にディーノが後ろにいて驚いた。何でてかいつから!?
「え?ビックリしたー。ディーノ驚かさないでよ」
はぐらかす様に言うと辛そうな顔をして「お前が何でココへ来たのかもうしっている」と言われた。
一瞬、何を言っているか分からなかった。
「実は、全部リボーンに聞いたんだ。病気なら美味いもん食って安静にしていたら大丈夫だろうって思って、…でも何にもなんなかったな」
ばれてた?そういやいつも夜にドコか行っていたのは・・・もしかして
「方法探しててくれたの・・・?」
「当たり前だろ!?大事な奴が死にかけてんのに黙って見ているなんて・・・俺には出来ねぇよ」
嗚呼、変わらない。こいつの凄く優しい所は全然変わらないんだなぁ。
そう思っていると、「ツナ達も日本で探しているらしいんだ」って言ってた。
優しい人に囲まれているんだ。私は。何て幸せ者だろう。
でも・・・だからこそ言わなくちゃいけない。
「ディーノ、電話貸して?」
「ん?あ、あぁいいが」
急に言われたから驚いてるなぁ・・・面白い。
そして持って来てくれた電話に慣れた手付きで番号を押していく。
しばらく「プルル・・・・・・」と音がして、誰かが出てくれた。
《はい、沢田ですが・・・》
「あ、もしもし、沢田さんのお宅でしょうか?遠藤です」
沢田は私に気付くだろうか…。って思っていると
《え?っちょっと待って!?遠藤さん?あ、もしかして治ったの!!?》
気づいた揚句に私の心配か・・・変わらねぇな・・・こいつ
「うぅん、ちげぇよ。でもアリガト。みんないる?今」
《?うんいるけど…どうs「スピーカモードにして」あ、うん。》
「えー皆さん。今だけは黙って聞いて下さい。方法を探してくれてありがとう・・・スッゴク嬉しい。感謝している。もう最高のファミリーだよ。だから言うね」
あー、ヤバい。涙が出てきた・・・。何度も何度も深呼吸をし、やっと言えた。私が隠してきた事を
「本当は治る方法なんて無いんだ。イタリアにも日本にもどこにも・・・ね」