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*22*
「ん…、っ!ハッピーは!?」
「ああ、逃がしたよ。」
グレイは辺りを見わたす。
確かにハッピーはいなかった。
それに安堵し、同時に不安が襲う。
グレイはキクに、一番気になる事を聞いた。
「どうして、アイツは今俺を使わない?」
「そんなの知らねぇよ。でも、多分準備だと思う。」
「準備?」
アリアの過去魔法には準備がいる。
そんなの知る余地も無いほどグレイは焦っていた。
「いいからっ、縄を解きやがれっ!」
「…準備っつーのは、魔力のだ。」
「………魔力?」
「ああ、一つのものを創るだけで多大な魔力消費をしてしまう。」
これでグレイは、辻褄が合うことに気づく。
独創の鍵はこうやって創ったのかと。
「今は休憩中っつーことさ。」
(そう言うことか…。)
本当、コイツ等は気に食わない。
何事も無かったかのような態度も。
勝手に大切なものを奪うのも。
グレイは嫌っていた。
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