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*24*
「後、どれぐらいなんだよ。」
「もうすぐかな…デリオラと辛い過去を兆年孤独唄に送るから、相当な魔力がいるし。」
ちくり、とどこかが痛む。
デリオラ、忌々しい悪魔でグレイの町や大切な人を奪った化け物。
今でもデリオラに怯える自分は、まだ過去からの脱却は出来ないんだと知る。
「デリオラ…だけは…やめてくれ。」
「はぁ?何で。」
「いいからっ!アイツが蘇ったらっ…止められねぇ!誰にも!」
「もう無理だよ、計画は中心まで進んでいる。」
呆れ気味に言うキクに、怒りを覚える。
「お前っ…デリオラに壊されたんだろ?全てを…。」
「!」
「じゃあ、アイツの恐ろしさなんて…知ってるんだろ?」
ガッ
「っが、は…!!」
「うるせぇ!…なぁ、俺はデリオラなんて見たこと無いんだよ。」
「え…」
「俺は、その時偶然祖母の家にいたからな。親が死んだなんて…知らなかったんだ。」
「じゃ、じゃあ…。」
「デリオラが憎いから、倒したいんだ。悪いか?」
昔のグレイとは違い、デリオラを見ていないと言うキク。
じゃあ、それではデリオラの恐怖を知らないんじゃないか。
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