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11話「目」
声が聞こえたほうへ、アイリとメア、イムサが駆けつける。
「グレイ様を傷つける人は、誰であろうと許さない!」
ジュビアを先頭に、戦闘が始まった。
「水中斬破!!」
「ウォーターカーテン!」
水と水が弾き合って、辺りに散らばる。
メアは軽く笑い、ジュビアに手を向けた。
「貴方の体は…水。」
「貴方と魔法は、似ていますね。」
「私はメア、…貴方じゃ私には勝てないわ。」
嬉しそうにメアは呟き、ジュビアに向けていた手を握り締める。
「っ!?う、くぁああああああああ!」
「ジュビア!」
いきなりジュビアが叫び声をあげ、倒れる。
ルーシィが駆け寄り、ジュビアを支えた。
「どうしたの!?」
「から、体が!締め付けられ…っ、うぁう…っ。」
パッとメアの手が戻り、ジュビアは苦痛から逃れた。
ルーシィは敵を睨みつけ、金の鍵を構える。
「黄道十二門!?」
「開け、『獅子宮』の扉、レオ!」
召喚されたレオに、攻撃を頼む。
「任せて」と微笑まれ、レオは攻撃態勢に入った。
「アイリ様っ!どうしますか?」
「っくそ…開け、『一角獣座』の扉、ユニコーン!」
「この子も…星霊魔導士!?」
「ナツさん、この先であってますよね?」
「ああ!グレイの匂いがする!」
ナツ、ウェンディ、ハッピー、シャルル、ルド、エーガ、ギルはグレイを探していた。
囮作戦でルーシィ達を囮にしたが、大丈夫だろうか。
「…あ、見えてきた!」
ナツとウェンディの視力で、グレイの牢屋を発見する。
「グレイ!」
「グレイさん!」
「……………ナ、ツ……ウェン、ディ…?」
だいぶグレイには疲労がたまっているのか、かすれ声になっていた。
すぐに牢屋を曲げ、グレイの手錠を力ずくで壊す。
ナツはボロボロのハッピーを抱えている為、ルドがグレイを持つ事になった。
その時、グレイの体がピクリと動く。
「ル、ド…?エーガ、ギル………。」
「っグレイ、俺―――――」
「よか、った…無事なんだ、な………。」
グレイは微笑むと、ゆっくりと瞼を閉じた。