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FAIRY TAIL 過去魔法 ―完結!―
作者: ハヤチ  (総ページ数: 82ページ)
関連タグ: FAIRYTAIL グレイ・フルバスター 二次創作 微グロ 流れ星 
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「知ってるんでしょう?教えて。」
「…………ぐっ!」

思い切り頬を蹴られた。
ズキズキと、痛みが増す。

「っ教えるかよ…。」
「…そう、じゃあ貴方の魔法を…使えないようにしようかしら。」

アイリは綺麗な微笑みを浮かべると、銀色の鍵を取り出す。

「開け、『彫刻具座』の扉、カエルム。」
「星霊!?」
「感情魔法じゃ敵を錯乱する事は出来ても、戦えないでしょ?コレが私の本当の魔法。」

静かにカエルムに触れるアイリは、愛おしそうに星霊を撫でる。
どんな形であっても、星霊は愛しているようだ。

「さぁ、カエルム…行くよ。」
「ま、さか…!」

剣の様な形になったカエルム、先ほどのセリフと合わせれば見当はつく。

―貴方の魔法を…使えないようにしようかしら。

「やっ、やだやだやだ…!」

カタカタと、自然に震える。
部下に思いきり、腕を固定され動く事もできない。
ここまでか、そう思った。






いきなり建物が揺れる。
自然的なものではない、誰かが壊したような。


「っ…!?何事?」
「大変です!アイリ様ぁ!黒髪の仲間が…!」
「いきなりここに…!」
「メア、イムサ。それはどういう、」

その時、大声が建物中に広がった。




「仲間をぉ、返しやがれえええええええええええええ!!!」

全員の鼓膜に響き、どこからか「グレイ様ー!」と言う声も聞こえた。
それはとてもうるさいはずなのに、グレイにとっては酷く安心した。

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