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15話「石碑」
「ここが、メイキースの石碑。」
ルーシィが、ポツリと呟く。
目の前にあるのはとても大きい、石碑だった。
よくよく見ると、石碑の文字は石版で、外れる仕組みになっている。
「ここにヒントがあるのか…、?これ、」
「アナグラム!」
アナグラム。
星空の鍵のときも使われたが、文字を並び替えるものだ。
これが何語かは分からないが恐らく、古代の文字だと思われる。
「じゃ、じゃあ並び替えましょさぁ早く!」
「ナツ〜、ルーシィが怖いよ〜。」
「さ、さすが文学少女(?)…。こういう事になると気合十分だな!」
「失礼ね!いつでもアタシの気合は96.5%よ!」
何故そんなに微妙なのか―――
あえてそれを言おうとするものは居ない。
というか、今のルーシィには言うのが怖い。
「いいから、やらないか。」
エルザの空気を読んでいるのか読んでいないのか分からない発言に、一応返事をする。
そうして、長いアナグラム作業が始まった。
なんだかんだ頭の働くグレイは、古代文書を解読していく。
石版を並び替え、石碑に当てはめるが、上手くいかない。
一方のナツは―――ハッピーと遊んでいた。
「待てよハッピー!」
「ここまでおいで〜!」
あははうふふとでも聞こえそうな雰囲気を無視して、必死に石版を並び替える。
ルーシィがグレイに話しかけようとするが、それは違う内容へと変わった。
「……………グレイ、服!」
「え?………うおおおおお!」
いつのまにか脱げていた服を集め、また着ていく。
グレイの服装は、大魔闘演武の最終決戦と同じ格好だ。
後ろの十字の模様はないが。
「なんでそんな脱ぎづらそうなのを脱げるのよ…。」
うるせぇ、と力なく言う。
ナツ達は未だに遊んでいた。
おまけに石碑は大理石で出来ているのだが――
「ナツ、ハッピー…遊ぶなあああ!」
「ひいい!?」
ナツがエルザの拳を避けた事で、エルザの拳はに石版の一つに当たる。
すると石版はヒビをいれ、遂に壊れた。
「ああああああああああああああ!!!!!!」
「…!あ、ああ…!」