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*79*
『…じゃあ、駄目か…。』
ルドは、小さく唇をかみ締めた。
「当たり前だ!他の方法を―、」
《…やってみせる。》
「!」
グレイの、力強い声。
あきらかに、覚悟をしている声だ。
「いいのか、グレイ。」
さすがに焦りを感じているのか、ルドの声は震えていた。
そんなのどうってことない。
蒼い世界の中、グレイは不敵な笑みで浮いていた。
「俺を、何だと思ってやがる。」
《グレイ様…。》
ジュビアの涙ぐんだ声でも、今のグレイは動じない。
涙に弱い彼だと言うのに。
それほど決意は固い。
「妖精の尻尾の一員で…ナツより強くて……。」
《俺より強くねぇだろ!!》
「…アリアとアイリ…アイアリーの持ち主だぜ…?」
その声は、いつもより力強い。
それでいて、透き通った綺麗な声だった。
「だから、やれる。」
《……。》
「やって、みせるッッッッ!!」
《いいんだな?》
ナツの、静かな声だ。
だが、向こうで笑っているのが分かった。
「…いくぞ。」
《おう!同時に、な。》
炎が、ともった。
「モード、雷炎竜!!!」
「第二魔法源解放……!」
「紅蓮爆雷刃ッッッッッッ!!!!!」
「氷陣壊護、『壊』ッッッ!!!!!」
赤と青の魔力が、はじけた。
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