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追憶に潜む答え〜1〜
泣いてる。悲しい?辛い?分からない。恨んでいるだろうか、憎んでいるだろうか。世界はなぜ重なっていく。止められない?夢にまでみたのに、分かっていたのに。記憶の片隅、生じた矛盾。いなくても覚えている。いたのに分からない。その理由、分かりたくなかった。でも、感じるしかない。見るしかできない。知らなければいけない。
この悲劇は、唐突に始まった。予兆もなく。倒れていたのはアグラニ。いや、“完成”したのは・・・そう、ここだった。“キサナ”ともここで出会った。初めて、人の役にたった、助けることができた。広がる自然は、どこか、“懐かしかった”。夢はもう見ていた。そのとき、意味は分からなかった。
戻った現実は、“辿り着いた”この世界は新しく感じた。矛盾なんて気にも止めなかった。政則にもあった。年老いたその姿は、生存を示していたのだろうか。そのときと違い、よく見れば生存していたことを示していた。本当は、父と呼びたい。でも出来ない。だって
“タニンナンダカラ”
現実はつらい。義理の息子ですらないなんて・・・記憶に写された幻想なのだから・・・
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