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*56*
破滅を纏う者
「馬鹿げている。天魔が人を救うなど・・・」
狼はそういってこの場を去る。
「お前は、まだ逃げるのか。火羅。何故向き合わない。進展のない話だ。俺らは、同じだろ。違うのは属性だけ。破滅か、創造か・・・」
ふと、足を止める。火羅とさだおの話だ。その中で嘘が混じっていた。火羅のいたアパートに移動し、探り始めた。
「“ライフ・ガーデン”とか言ってたな。なぜあんな嘘を・・・?“アストルティア”が本命なのに・・・どんな思惑が・・・!?」
目にはいったものできずく。
「あいつ、名前忘れたんだな・・・で、当てずっぽうか・・・ははは・・・殺す」
狼が握り締めた可愛らしい抱き枕は無惨にバラバラだ。指でなぞったような、切断面を残して・・・
「ってか、この部屋臭い!餃子食いすぎだろ!?一人暮らし満喫しやがって。クソが」
餃子の乗っていたであろう皿が80枚ほど重ねられていた。台所には丁寧に焼いた痕跡が残っている。
ベランダからは、某スーパーのガーデニングコーナーが見えた。
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