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6人の役者
作者: 紫桜 (総ページ数: 86ページ)
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作者: 紫桜 (総ページ数: 86ページ)
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*11*
♯9 「大智 柏(ダイチ ハク)」
体育の授業。
俺は、スポーツが大好きで、得意だから体育の授業は天国といっていい。
成績は悪くないが、勉強は嫌いだ。
今日の体育の内容は、バレーボールだ。
男女混ぜて、4〜5人に分けていく。
・・・と、ここで、問題がおきた。
おきたのは、俺たちじゃない。1組と2組だ。
俺らのクラスは、もうとっくにグループ分けしたから、俺と晃と瞳で様子を見に行く事にした。
3組のやつらに、行け行け言われて仕方なくな。
もう一回言う。仕方なく!!!
ったく、晃が誰にでもいい顔するからだぞ?
心ん中、思ってねーくせに。
まず、晃が愛想のいい顔で1組に近づく。
「どうしたの?まだ、決まってないみたいだけど」
「晃!」「晃君!」
相変わらずモテるやつ。女子の目が輝いてるよ。
「ねぇ、聞いて晃君。男子が話聞いてくんないの。何か言ってよー」
「はあ? ふざけんなよ、お前らがあの人となりたいとか、わがまま言うから、すすまねぇんだろ?」
「つべこべ言わず、うちらの話きいてればいいじゃない」
「意味わかんねぇ」
「そんなに、あんたたちの頭はいっちゃってるの?」
売り言葉に買い言葉・・・。
てか、女子の言い分ひどすぎんだろ。
俺があきれてると、瞳がこそっと俺に質問してきた。
「ねえ、柏。柏はさ、男子の言い分も、女子の言い分も分かる?」
「男子の言い分しかわかんないけど?」
「そうだよね?私もそうなんだけど・・・。
どうしよう、女子の気持ちが全くわかんなくなった。
私、女子からどんどん離れてるような気がする・・・」
安心しろ。
「それが、普通だ」
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