完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

6人の役者
作者: 紫桜  (総ページ数: 86ページ)
関連タグ:
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~

*22*

♯20 「桜羽 晃(オウバ コウ)」

大きく深呼吸をして、自分を落ち着かせた。
華は悪くない、華は悪くない・・・と。

ベットにねっころがって、ケータイをみつめた。
ああ、なんでこんな風になるかな。

あれ、もし目の前に華がいたらやばかったな。

眉間にしわがよって、思いっきり不機嫌な顔になっていたに違いない。
どうしよう、日曜日、こんな顔にならないといいけど。


それにしても、その女子グループのリーダーとかいうやつ、ムカつく。
なに、華、なんか悪いことしたわけ。
自分のイライラの憂さ晴らしすんのは、そういうのじゃなくしようよ。
少なくとも、華を巻き込むな!


ああ、親の顔が見てみたいっっ。

・・・ん?
親の顔は無理かもしれないけど、そいつの顔は分かるかもしれない。
いや、あいつなら・・・、可能だ!!!



ピンポーン。

ある家の呼び鈴をならす。
「はーい」と扉を開けたのは

「晃!」

そう、俺。じゃなくて、これをいった人物。

「柏、いきなりごめん」

「おお、どうしたの?」

「お前に、頼みたい事があるんだ」



そう、お前にしか頼めない事なんだぞ、幼なじみよ。

21 < 22 > 23