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6人の役者
作者: 紫桜 (総ページ数: 86ページ)
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作者: 紫桜 (総ページ数: 86ページ)
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*23*
♯21 「大智 柏(ダイチ ハク)」
扉を開くと、そこには晃が立っていた。
どうした?
めずらしいな、家に来るなんて。
いやね、家が隣で、部屋の窓も隣だから。
そこで話せばケータイもいらない。
一応、2人とも持ってるんだけどね。
「なに、頼みって。
あ、入る?・・・中」
「うん」
気持ち悪いくらい真剣な表情。
なんかあったな。晃じゃなくて、華に。
部屋に入って、いつものところに座った。
いつものところっていうのは、俺は勉強机の椅子。
晃は俺のベットに腰掛ける。
「んで、なに調べてほしいの?
「え?」
「え?ってなんだよ、え?って。
お前が俺に頼みごとをするときは、いっつも情報を聞き出す時だろ?
その代わり、これはあれだからな。貸しだから」
「・・・柏・・・。
ああ、お前ってヤツは・・・」
ちょ、抱きついてくんな、きもちわりぃ。
分かった、分かったってば!!
「ふーん、そっか。で、女子グループの情報が知りたいと」
「そっ。知ってる?」
「いや、他校の事はちょっと・・・。
あのね、俺のこと頼りにしてくれんの嬉しいけど、小6の情報網って
そんな広くないよ?」
「あ、やっぱり・・・?」
「分かってたのかよ!」
「うん、うすうすね・・・」
「なんだよっ!!」
すねるぞ、俺。
でも、俺より情報がすごい小学生、このあたりにはいねぇよな。
・・・ん?
いる、いるよ、あいつが!!!
「目には目を。女子には女子を、だよ晃」
「・・・は?」
「だーかーらー!
いるじゃねーか、そっち系が得意な女子が!」
晃は、首をかしげる。
なんでわかんねぇんだよ!
ものすごーく、近いやつだぞ?
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