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6人の役者
作者: 紫桜  (総ページ数: 86ページ)
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*8*

♯6 「楓 瞳(カエデ ヒトミ) 」

ただいま、9時ちょいすぎ。

華と電話し終わってから、だいぶたった。

お風呂からあがって、今部屋に戻ってきたところ。
ここで、いろんな種類のため息がでた。

お風呂からあがって、ホッとしたのと、華の嬉しそうな声が聞けた喜びと、この、なんとなく複雑な気持ちと・・・。

華と晃は、完璧両思いの、カレカノどうし。

私は、そんな2人を応援してきた。
でも、2人に言っていない事がある。それは・・・・・・。



私も晃が好きだったこと。


誤解しないでね、『だった』だよ。
私は2人のことが大好きだから、応援してる。
けどその『大好き』は、恋とかじゃない。

でも、晃は勘が良すぎる。
気づいてたかもしれない。
そのことに、細心の注意をはらっている。

華にだけは、気づかれないように・・・。

2人とも、優しすぎるから。

華は、ほんわかしているわりに、人に気を使う。
優しくて、実は強い。

こういうところが、晃も好きになったんだろうな。

あー、もうっ、私何考えてんの。

思い出すなよ、自分!!



晃が好きだった瞬間(とき)なんて・・・。

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