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6人の役者
作者: 紫桜  (総ページ数: 86ページ)
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瞳も。
人との関係に、不安感を抱いている。
誰もが思うことを、瞳も、思っている。


晃だって。
あんな家庭は、少ないかもだけどある。
テストは、100点とって当たり前。
そんなセリフをいう親も、前、どこかで見た気がする。


柏のあの情報量。
不思議だと思ったこと無いだろうか。
さすが晃の幼なじみだけある。
あいつの頭は、ロボットだ。冗談だよ。


あの弟。
あれはオレへの、復讐かなんかだろう。
でも死ななかった。
だから、精神的に苦しくしようと、自分の立ち位置と演技力をフルに使ったハズだ。








この人たちの共通点は。

闇だ。

抜け出したくても、抜け出せない。

考えれば考えるほどに、おちいってしまう。

魔のスパイラル。



それは、誰にしもあることで。
生きていれば、いつかはなってしまう、やってしまう。


もうきっとなっているでしょう。あなたたちも。

なっていない、という自信があるのなら。

少なからず恐怖を覚えた方がいい。



もうすぐ自分も。

輝かしい舞台で演技をし、プロとは違うから、心を殺さずにはいられない。

そんな、『役者』に。

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