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*166*
「…そうだったんだ」
「紗綾…」
雪成が紗綾の顔を見ると、紗綾の目には、うっすらと涙が浮かんでいて、今にもこぼれそうだ。
そして、紗綾は、にっこりと微笑む。
「また会えて…うれしいです…!」
そんな紗綾を見て、綾美は、嬉しそうに見つめる。
「ところで、力を取り戻す…ってどういうことですか?」
志穂から、もっともな質問が飛んでくる。
すると、綾美はポケットから小さな瓶を取り出す。
「ここに入っている薬…これが、力を取り戻す薬です」
綾美が微笑みながら、そう言うと…
「悪魔の言うことなんか信用できるか!」
「そうだ!帰れ―――」
「おまえなんか必要ない!」
と、次々に野次が飛んでくる。
「みなさん…落ち着いてください!」
綾美も最初はおろおろしていた。
・・・しかし。
「・・・うっるさ―――い!」
綾美が突然大声を出し、みんながそれに驚く。
綾美は完璧にブチギレているようだ。
「人の話は最後まで聞けっ!」
…もう、大人も子供も関係なくなっている。
「だいたい、マテリアルが減少してきたのは、誰の責任ですかっ?」
もちろん、一般人と結婚した人だろう。
しかし、それを止めなかった大人たちもそうだ。
「わたしも、無理矢理は駄目だと思いますが、せめて違う属性のマテリアルにするべきでは?」
その言葉に、みんなが押し黙る。
綾美は、フウッと息を吐き、話を戻す。
「この薬は、1時間くらいの時間効力があります。また、これの効果が現れるのは、…耕平先生くらいまでの歳でしょうか」
とりあえず、綾美は雪成、伊吹、圭吾、耕平の4人に薬を5錠ずつ渡す。
…すると…
バンっ!
急にドアが開き、みんなの視線は一気にそこに集中する。
「遅れてごめんなさい…」
小夜子…雪成の母だ。
「…あれ?鳴神くんとユリちゃんは?」
その言葉にみんな首をかしげる。
「紗綾…なんでいないの?」
「わかんない…電話かけたけど、つながらなかったの」
その言葉に、今度は小夜子が首をかしげる。
「あれ?おかしいわね…。ちょっと前まで、鳴神くんとユリちゃんと話してたんだけど」
「え…もしかして…?」
みんなの頭に最悪の考えが浮かぶ。
「鳴神さんとユリさん…一緒にどこかに行っちゃった?」
ふぅ〜やっと、やっと…!
本編とは違う感じにしてみたよ〜っ
これしか思い浮かばなかったしぃ・・・
次は、あの問題…だねっ