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魔天使マテリアル 「ペンダントの秘密」
作者: マヤ  (総ページ数: 208ページ)
関連タグ: 魔天使マテリアル 
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「光よ、悪を討つ鋭き矢となれ!」

紗綾が戦っている間に、綾美は治療を開始する。


「―――っ」


汗がじわりと浮かんでくる。
丁寧に、すばやく。

目を閉じて、必死に祈りをかけながら。

すると、だんだんと傷がふさがっていく。

出血も止まり、息も少し楽になっているように感じた。


(あと少し…!)


たとえ傷がふさがっても、体力が全くないのは確か。

少しは回復させないと、動けないままでは危険だ。


「ふう、これ、飲んで」


最後に、黎夜とれんに薬を飲ませる。

体力を増加させる薬。
前に、綾美が使った薬の完成品だ。


「紗綾!応急処置、完了!」


「え、ホント!?」


紗綾が思わず気を緩めた瞬間。


「よそ見してんじゃないわよ!」


不意打ちの、闇の矢。

(しまった…!)

「紗綾―――!」



『―――光よ、万物を弾く盾となれ』



―――バンっ


紗綾の目の前に突如現れた光の盾。


「レイヤくん…」

「れん…」


そこに立っていたのは、黎夜とれん。


「―――まだ、座ってて。完璧に治ったわけじゃないから」

「ああ」

「………」



     こんなときに、カッコいい、とか思ってごめん



       まるで、王子様みたい、とかつい思っちゃって―――



     でも、こんな非常事態でもそう思っちゃうほど、すごくうれしかった



       ありがとう、黎夜、れん 大切な人を守ってくれて



           そして、なによりも―――






       あなたが、元気にわたしのそばでいてくれるのがうれしい

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