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魔天使マテリアル 「ペンダントの秘密」
作者: マヤ  (総ページ数: 208ページ)
関連タグ: 魔天使マテリアル 
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*206*

「綾美ちゃん!」

「やっほー、かえで。さっきぶりー」

綾美たちが戻ってきたのを見て、かえではぱあ、っと表情を明るくさせた。

しかし、こんな状況でも能天気な綾美を見て、苦笑する。

「…あはは…綾美ちゃんってやっぱりマイペース」

「だな」

かえでに悠斗が同意。
翔と翼も頷き、鳴神とユリはクスクス笑っている。

「―――で?サーヤちゃんと志穂ちゃんはまだ分かるけど…やっぱ綾美ちゃんとれんは付き合ってんの?」

「ブフオッ」

かえでから突然発せられた言葉に、綾美は思わず吹いてしまう。

「…まあ、そーだけど」

「れん!?」

あっさり認めたれんに、綾美が驚く。

「ほらよ」

「…ん」

れんは、綾美を地面に下ろす。

見ると、紗綾と志穂も地面に座っていた。

「綺麗な夜空ですね…」

空を見て、圭吾がしみじみと言う。


「―――リンナはなんでいんの?」


悠斗の問いに、綾美が戦いの詳細を話した。


「なるほどね。お疲れさん」


悠斗は、詳細を聞いてもあまり驚かなかった。


「綾美が無事でよかったよーっ」

「うわ、また!?」


紗綾がまた綾美に飛びつき、さっきと同じ状態に。



―――カツンッ




2人のペンダントの石がぶつかり、乾いた音がする。


「あ、ごめ…」




―――パアアッ





『―――!?』





すると、急に2つのペンダントが輝きだす。




『…これをみんなが見てるってことは、わたしは人間界にいないってことね』



「綾香さん!?」
「綾香!?」


「―――え、この人が…?」


圭吾と耕平が声を上げ、紗綾、黎夜、綾美はそれに反応する。


「…お母…さん」


その映像に映っているのは、紗綾と綾美にそっくりな女の人。



『紗綾、黎夜、綾美…ごめんね。一緒にいられなくて…。でも、いつか、きっと一緒に過ごせる日が来ると思うの』



綾香は、悲しそうな表情で話している。

今にも泣きそうな…儚い声。




『―――わたしの子供に生まれてきてくれて、ありがとう………』





綾香は、一筋の涙を流し…そこで、映像は消えた。



「お母さん…」





     小さいころ、何度も悩んでいたの




       お母さんは、わたしのことどうでもいいのかな、って






「…わたし、お母さんを助けに行くよ」

「うん。わたしも行く」

「僕も」

「俺たちも」

「みんなで、一緒に助けに行こう」



   ―――例え、今すぐ会えなくたって



     ―――心はつながっている、って信じてる




   ―――一緒にいてくれる、仲間がいる



   ―――一緒に戦ってくれる、仲間がいる





「―――うん。ありがとう……!」









            いつか、みんなで一緒に笑いあえる日が来たらいいね










                  ―――終わり―――



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