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魔天使マテリアル 「ペンダントの秘密」
作者: マヤ  (総ページ数: 208ページ)
関連タグ: 魔天使マテリアル 
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*59*

「綾美!!!」
綾美が倒れる。このままだと頭をぶつけてしまう。
(間に合わない!)
紗綾は紗綾は綾美を受けとめようとしたが、間に合わない。
すると、綾美をお姫様抱っこの形で抱き上げる者がいた。
「まったく、無茶しやがって…。」
れんだ。れんは、ほかのみんなよりも心配していたようで、すぐに反応することができたのだ。
心配そうに綾美をじっと見つめている。仲間として心配しているのもあるだろうが、
その表情をみると、それだけではない気がする。
「とりあえず、ウィンドミルに行こう。」
黎夜が声をかけ、みんながそれに従い、しゃべりながら歩いていく。
「1日に上級悪魔が4人もでるとはなー。」
「ほんとだよ。」
「腹減ったー。」
みんな、綾美をちらちらと見ながら歩いている。
みんな、綾美のことが心配なのだ。
「ん…。ここは…?」
綾美が目を覚ました。みんなほっとした表情になる。
すると、綾美は自分がお姫様抱っこされていることに気付いた。
「へ?な、なんでこんなことしてんのよ!自分で歩けるからあ!!!」
顔を真っ赤にしながら言う。しかし、「おろして」と言いながら、ぜんぜん
抵抗できていない。まだつかれがたまっているのだ。
「じっとしてろ。まだ歩けないだろ?」
「うう…。」
恥ずかしさのあまりうつむいてしまう。
それを見て、みんなはこそこそ話し出す。
「なんか、この2人イイ感じ?」
「2人きりにしてあげたほうがいいのかな?」
「こんな道で2人きりにしちゃだめだろ…。」
みんなはこそこそ話しているつもりだったが、その話の内容は全部綾美とれんにきこえている。
それをきいてれんはちょっと顔が赤くなり、綾美なんかはもうゆでだこのようだ。
2人は、ウィンドミルにつくまでずっと顔が真っ赤になっていたのであった。

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