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魔天使マテリアル 「ペンダントの秘密」
作者: マヤ  (総ページ数: 208ページ)
関連タグ: 魔天使マテリアル 
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涙を浮かべながら、声を震わせながらも素直に話してくれる。
自分を頼ってくれてるのがわかって、うれしくて。
素直になってくれてうれしくて。
自分にだけ弱いところを見せてくれるのがうれしくて。
もっと甘えてほしいと思ってしまう。
抱きしめたいと思ってしまう。
愛しいと思ってしまう。
「俺は、おまえが好きだから。」
思わず、言ってしまった言葉。
「え…?」
綾美の驚きの声を聞き、我に返る。
それは言うつもりのなかった言葉。
自分で言っておいて、真っ赤になる。
「あ…いや…、その…。」
しどろもどろにながら説明をしようとする。
「れん、それ、ホント?」
綾美に見つめられて、うそをつけなくなる。
そして、綾美は素直に話してくれた。
その思いもあって、自分も素直に話そうと思った。
「…本当…だ…。」
すると、綾美の頬がぽっ、と赤くなるのがわかった。
「昔から、綾美のことが好きだった。綾美の笑顔が好きだった。おまえが悲しむところは見たくないんだ。」
「れん…。」
「別に、今すぐ返事がほしいわけじゃないんだ。いつもどおりに接してくれればいい。
でも、その…、俺のこと、男として見てくれねえか?」
「うん…。」
2人がなんだかいいムードになり、2人とも真っ赤になってきた、そのとき。

ぐううううきゅるきゅるきゅるぐおおおおおー…

本当にお腹の音かと思うくらいに盛大に綾美のお腹が空腹を訴えた。
「…食えよ。」
「…うん。」
綾美はぱくぱくと食べ始める。
れんもお腹が空いていたいたので食べ始める。
そして、あっという間に平らげる。
「じゃ、下に戻ろっか。」
さすが、というほど切り替えがはやい、と思ったが、綾美は手足同時に動かしている。
しかも、こける。
「…ほらよ。」
「ありがと…。」
れんが綾美を立ち上がらせる。
上級悪魔が1日に4人も出たり、綾美がれんに告白されたり…。
マテリアルたちは、家に帰ってすぐに安らかな眠りについたのだった。


ふう、やっと更新できた。綾美はムードクラッシャーですねー。

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