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【鬼滅×花子くん】短編集続編 六人の軌跡
作者: むう  (総ページ数: 151ページ)
関連タグ: 鬼滅 花子くん 2次創作 オリキャラあり 戦闘あり 恋愛要素あり 
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*12*

 第4話です。どうぞー。

【機能回復訓練終了から一週間後、4月19日】

〈AM6:00 寝室〉

 伊之助「くぁぁ…ん(起きる)。
     やけに静かだな…てゆーか、俺の毛皮はいったいどこにあんだ。
     一週間たっても見つからねぇとかふざけてやがる。
     そう思うだろ炭治郎!」

 〜横のベッドで寝ている筈の炭治郎がいない〜

 伊之助「っていうか皆いねえじゃねえか! どうした!?」


 〈一方その頃 柱用寝室では〉

 炭治郎「今日はお集まりいただきありがとうございます!」
 しのぶ「いえいえ。先日の件につきまして、色々と迷惑をおかけしたので、そのお礼です」
 義勇「俺は最近暇だ」
 煉獄「特に急用も入ってないので大丈夫! お招きいただき感謝する!」
 伊黒「甘露寺は任務帰りだったか。具合はどうだ?」
 蜜璃「弱い鬼だったので怪我はないの。ありがとうっ」
 無一郎「…それで、何をするの?」

 善逸「実は、伊之助の誕生日が三日後に迫ってまして」
 仁乃「確か、4月22日だっけ。私達かまぼこ隊の中で一番早いよね」
 炭治郎「そうだな。睦彦君くんが6月、俺が7月、善逸が9月。
     禰豆子と仁乃ちゃんが12月だもんな」

 睦彦「それで、アイツの誕生日サプライズ計画をみんなで考えようって炭治郎が。
    それで、皆さんにも協力してほしくて」
 仁乃「……一応言っておくけど、むっくんは不意打ちとかめっちゃ苦手なの。
    フォローよろしくね」

 煉獄「なるほど! 了解した!」
 善逸「カナヲちゃんとアオイさんには、後でしのぶさんから伝えてもらえますか?」
 しのぶ「分かりました(ニッコリ)」

 睦彦「おい胡桃沢。なんだ『不意打ちが出来ない』って。余計なこと言うな!」
 仁乃「自分が考えた技で不意打ちが出来なくて、泣きながら練習してたの、どこの誰ですか?」
 睦彦「こんな人が大勢いるところで言うなやバカ! プライドに傷がつくだろうが!」

 宇髄「いいな! 響き派手で!」
 全員「う、宇髄さん!? いつの間に!?」
 
 宇髄「話を聞きつけて来てみたら、派手なことしてるじゃねぇか! 俺も派手に参加するぜ!」
 炭治郎「確か宇髄さんは、元シノビで、地味に生きてたから、
     不満爆発して派手になったんだっけ」

 睦彦「おい何だその肩書。めちゃくちゃカッコいいじゃねえか! 宇髄さんマジで尊敬するぜ!」
 宇随「おおそうか! お前も派手好きか! いいじゃねえか。もう派手派手だぁ」

 かまぼこ隊一同「(やっぱ気が合うんだなぁ……)」

 義勇「……それで、まず何をすればいい」
 善逸「そうですね。まずはアイツの好きなものとかを調べるところかな。
    分からないまま計画立てちゃったらグチャグチャになりそうなんで…」

 伊黒「どうやって調べるんだ? まさか直接言うわけでもあるまい」
 仁乃「それを今から考えるんですよ」
 しのぶ「確かに、伊之助くんに、こちらの動きを知られてはいけませんしね」
 煉獄「難しい! けれどもすべては猪頭少年のため! 全力で考える!」
 蜜璃「こういうのってワクワクするわね!」

 宇髄「俺は元シノビとして派手に指導していくぜ! 案はどんどん出せ!
    俺が誰よりも派手に計画表を作ってやるよ」
 炭治郎「ありがとうございます宇髄さん。助かります」

 無一郎「…あの、僕、いい案思い浮かんだんですけど……」



 〈AM9:00 寝室〉

 伊之助「起床時間過ぎても帰ってこねぇって一体全体どういうことだ!?
     アイツら、俺を置いて任務に行っちまったとか?
     あぁぁ、わけわかんねぇ! 頭使い過ぎてクラクラしてきた…」

 〜庭にて〜

 無一郎「…照準はどこにすればいい?」
 善逸「流石、時透くん! 折り紙に手紙書いて紙飛行機にして飛ばすなんて冴えてる!
    でも一つ聞いていい? ここから伊之助がいる寝室まで一町はあるんだけど…」

 ※一町は、約109メートル

 無一郎「大丈夫。僕の飛行機、最大だと三町先まで飛ぶんだ」
 仁乃・善逸「えぇぇぇぇ!? 嘘でしょ!?」

 仁乃「標準は、少し空いた窓を狙って、部屋に入らせてほしい。
    私の視力だとあのくらいの距離はちゃんと見れるから」
 無一郎「それで、伊之助はちゃんと字が読めるの?」

 善逸「あぁ、アイツ読み書きできないって言ってたから、最近は俺たちで教えてんだよ。
    なかなか上達しないけど、ひらがななら一応書けるかな。
    だから今回、ひらがなで書いてもらったの」
 無一郎「……そうなんだ。じゃあ、飛ばすけどいい?」
 仁乃・善逸「どうぞ!」

 無一郎「……紙の呼吸 壱ノ型 飛行っ!(紙飛行機を窓に向けて飛ばす)」

 〜ビュンッ 紙飛行機、無事窓から部屋の中に入る〜

 伊之助「うォわっ(後頭部に軽い衝撃) な、なんだ? 折り紙!?
     小っちゃい字で羽んとこに『ひらけ』って書いてあるな。
     開いていいのかよ。(紙飛行機、解体)」

 〜開くと、そこには文字が書いてあり、一つの紙が出てくる〜
   
  どうも、はじめまして、いのすけくん。
  おれは、やまのかみだ。
  みっかごに、きみのねがうものをもってくる。
  どんなものかほしいか、なかにはいっている もうひとつのかみにかいてくれ


 無一郎「……文面、本当にあれでよかった?」
 善逸「……うん、多分。きっと大丈夫」
 仁乃「あ、伊之助さんが何か紙に書いてるっ」
 善逸「……アイツが書き物するとこ、新鮮だわ」

 伊之助「山の神!? すっげえええ! おっしゃ書くぜ、書いてやるぜぇ(筆を手にもって)
     まずは……」

 仁乃「えーーっと。『ほしいものは、てんぷら なくなったけがわ しょうぶ たんけん』
    …だって」
 善逸「漢字に直すと、天ぷら・なくなった毛皮・勝負・探検になるんだろうけど難しいな…」
 無一郎「……じゃあ、もう一つの飛行機飛ばすね」

 〜紙飛行機がまた部屋に入って〜


 伊之助「うおっまた来た、山の神からのメッセージが!
     なんだなんだ?(わくわくわくわく)」


   きみのほしいもの、りょうかいだ
 

 伊之助「うォォォォ! すっげえええ!」

 
 善逸「めっちゃうるさい音が聞こえる…。かなりはしゃいでんな、アイツ」
 無一郎「……良かったね」
 仁乃「とりあえず、第一段階・成功だね!」
 

 ネクスト→無一郎の紙飛行機作戦が成功し、伊之助の陰で次々にアイデアを出していく皆。
      そして決まったサプライズ計画とは?
      次回もお楽しみに!
 

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