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*30*
〈駅に到着した義勇&しのぶ 合同任務にて〉
しのぶ「わぁ、人が多いですね。列車で移動するのは久しぶりです」
義勇「……そうだな」
しのぶ「相変わらず長くは喋ってくれないんですね冨岡さん。
折角一緒の任務ですし、仲良くしましょうよ」
義勇「………(切符売り場へ)」
しのぶ「何とか仰ってくださーい」
義勇「俺は嫌われてない」
しのぶ「口を開いたかと思えばまたそのセリフですか。いい加減聞き飽きましたよ…。
冨岡さん、駅弁でも食べますか? おごりますよ」
義勇「……じゃあ鮭大根で」
しのぶ「了解しました(ニッコリ)」
〜義勇・切符売り場〜
駅員「こちらのルートだどこの切符になります」
義勇「ではそれで。……お金はこれで」
駅員「かしこまりました―」
義勇「………(胡蝶との合同任務、慣れん……)」
義勇「(切符も買ったし胡蝶と合流するか……どこに行ったあいつ…)」
しのぶ「ギャアァァァァァ!」
義勇「胡蝶の悲鳴……何かあったのか?!(駆け出して)」
しのぶ「キャア! こ、来ないでください……っ」
猫「にゃーん にゃーん にゃーん」
犬「ワン! ワンワン!」
義勇「……胡蝶、大丈夫か? どうした」
しのぶ「私、全身に毛が生えた動物は無理なんです……」
猫「にゃーん にゃーん にゃーーん」
義勇「(*^▽^*) (なでなで)」
猫「ゴロゴロ」
義勇「(*^▽^*)」
しのぶ「あの、冨岡さん。戯れているところすみませんが、腰が抜けてしまって……。
申しわけないですがおぶってもらえませんか」
義勇「(゜_゜>)」
〜義勇・しのぶをおんぶしながら列車の方へ〜
義勇「……お前、そんなに無理なのか」
しのぶ「………はい……」
義勇「毛がはいているという条件なら、人間もダメじゃないのか」
しのぶ「大丈夫ですよ。人間はこう、『毛深く』はないんで」
義勇「…………初めて聞いたぞ、『毛深いモノ恐怖症』」
しのぶ「人の症状に名前など付けなくて結構ですよ。嫌がらせでしょうか?」
〜ガタン ゴトン ガタン ゴトン〜
義勇「………列車が来た。そろそろ自分で歩け(しのぶを降ろす)」
しのぶ「恥ずかしい所を見せてしまいましたね。すみません。じゃあ行きましょうか」
〈列車の中〉
しのぶ「なるほど。この列車の席は対面タイプなんですね(席に着く)」
義勇「何てことをしてくれるんだ(ボソッ)(しのぶの対面に座る)」
しのぶ「? 何か言いました?」
義勇「何でもない(対面とかマジで緊張するし相手胡蝶だようーわ!)」
しのぶ「………心の声が漏れ聞こえてますが」
義勇「そ、ソンナコト」
しのぶ「冗談ですよー(ニッコリ)」
義勇「………あの猫と犬は、俺を嫌ってないぞ」
しのぶ「(持参のおにぎりを口に運ぼうとし)……いきなりなんでしょうか?」
義勇「猫は可愛いし、犬も可愛い。少なくても俺は、動物側からは嫌われてないということだ」
しのぶ「………かなり気にしておられるんですね。自分が嫌われていること」
義勇「(ピキ――――ン)ソンナコトナイシ」
しのぶ「まぁ、そうなんですか。わざわざ猫や犬も使って説明したのにですか。へぇ」
義勇「(やっぱり胡蝶、お前は苦手だ……)」
ネクスト→列車の中、二人のトークはまだまだ続く。
次回もお楽しみに!