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*21*
〈かまぼこ隊一同、北の町到着〉
炭治郎「(周囲を見渡して)何か…静かすぎないか?
人気がないし、店の戸はどこも閉まってるし…」
善逸「ここの町からは、恐怖の音がする…。皆、何かに怯えてるみたいだ」
伊之助「どうすんだ? 正確な敵の位置も分かんないしよ」
睦彦「とりあえず、通りすがりの町の人に頼んで話を聞かせてもらう。
こんなに沈静で『何もありませんでした』っていうわけでもねぇだろ」
仁乃「そうだね。あ、あそこに人がいる。荷車に沢山荷物乗せて引いてるけど…。
ん? あれ、血かな」
善逸「え、血!? 何それっ!」
炭治郎「しー。大声出すな、怪しまれるぞ」
伊之助「どういうことだ美乃」
仁乃「仁乃です! うん、あのね。荷車に、少量だけど血の跡があったの。
まだ新しい、真っ赤な血」
睦彦「(ゴクリ)おい胡桃沢。その荷車のひいた奴はどこだ。見つけて情報を聞き出す」
〜仁乃の視力によって荷車を引いた男性を発見〜
男性「ハァ―」
炭治郎「すみません、ちょっと話をお聞きしたいのですが。
この荷車に乗っている荷物、凄い量ですね。売り出しですか?」
男性「…いいや、売りものじゃない。これから親戚の家に居候するんだ」
仁乃「あの、ついさっき、同じように荷車を引いている人を見たんですが…」
男性「ああそれは…いや、何でもない」
善逸「教えて下さい。お願いします」
男性「………信じられない話だろうけど、ここから六町先に『鏡ノ森』って言う
森があるんだ。俺の実家はその森にあって、杣人(木こり)をしてたんだけど…」
伊之助「何で下山したんだ?」
男性「そこでは夜になると、いつも人が死んでるんだ! 毎晩死者が増え続けてる!
それで、山で暮らしていた人たちは不気味に感じて、すぐに町に降りた。
俺も怖くなって町に出て来たんだ」
かまぼこ隊一同「(顔を見合わせて)」
男性「不快な話を聞かせてしまってすまなかった。君らも、あの森には近寄らないように。
それじゃあ、また」
炭治郎「あの人には行くなって言われたけど、行くしかないよな」
善逸「やっぱそうなります!? ハイハイ、分かったよ!」
伊之助「腹が減るぜぇ! おいお前ら、準備はいいかァ?」
仁乃「OKだよ。よし、行こうか!」
睦彦「おうよ!」
ネクスト→かまぼこ隊一同、鏡ノ森入山!
そこで出会った鬼とは…?
次回もお楽しみに!