完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

ろくきせ恋愛手帖
作者: むう  (総ページ数: 113ページ)
関連タグ: 鬼滅 花子くん 2次創作 オリキャラあり 戦闘あり ろくきせシリーズ 
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~ 110~

*103*

 〈桜&夏彦チーム 桜side〉

 七不思議四番・シジマメイの助言を受け、私こと七峰桜と日向夏彦は、他のチームのメンバーを探すべく舗装されていない歩道を必死で走っている。
 ほんとうは、あの危なっかしい主人(つかさ)を見てあげたいのだけど、今はそれどころじゃない。


 桜「夏彦、まずは宵宮さんと合流しましょう。あの子の念話術に頼れば手間が省けるわ」
 夏彦「(だだだ)そっか、さすがお嬢! 有為ちゃんどっち行ったっけ?」
 桜「確か向こうの揚げ餅屋に時透君と行ってたわ。そっちお願い!(だだだ)」
 夏彦「OK☆お嬢はどうするんですか? オレと一緒に来ます?」


 横を走る夏彦の気楽そうな返事に、私は肩眉を下げた。
 この男、緊張感というものをちゃんと理解しているのかしら。
 こうものんびりとされると、こっちがかなり心配なのだけど。

 桜「聞けば仁乃さんは視力がいいらしいわ。私は彼女を探す」
 夏彦「分かりました。ということで行ってまいります~(だだだだだだだだだだ)」
 桜「気を付けて夏彦。じゃああとで会いましょう(だだだだ)」
 夏彦「ラジャー!」




〈ぜんねずチーム&宇髄×煉獄チームwithもっけ 善逸side〉


 善逸「何でこうなった!?? 俺と! 禰豆子ちゃんの! 絶好のチャンスを!! 許せん!!」
 禰豆子「ムームー!!」
 ??「怒る相手は、深柚(しゆ)ちゃんではないのDETH(です)……シクシクですねぇ」

 宇髄「これまた地味に変な鬼が出たな。なあ煉獄さんよォ」
 煉獄「うむ! 今までに出会ったことのない鬼だが、今まで通りやりたいと思う!」
 宇髄「なんでもあと五人いるらしいじゃねぇか。そっちはアイツらが上手くやってんだろ」

 禰豆子「ムー!」
 もっけ「おにはそとー」「ふくはうちー」「もっけもうちー」

 善逸「ででででででも? 炭治郎や柱ならまだしも、お、俺が戦えるわけないしぁぁ死ぬ!!」
 ??「あらあら、そちらの兄さんは困ったちゃんなんですかぁ。こりゃオツキアイ無理かなぁ」
 善逸「それでさっきからずっと変な口調のアンタは誰なのよ!?? 自己紹介大切よ!?」


 深柚「深柚ちゃんですかぁ? しゆといいます。弱いので痛いのやめてね? 
    シュン兄に頼まれて出ただけですのでぇ」

 煉獄「シュン兄?」
 深柚「あぁ、リーダーの春俚っつー、口うるさい生意気な野郎DETH♪」
 もっけ「じんかくかわったぞ」「こいつ ちゅうにびょう」「いたい」
 深柚「お黙りくださいねぇ」


 宇髄「コイツと喋る時間がもったいねぇな。さっさと派手にやっちまおうぜ」
 禰豆子「ムー!」
 善逸「俺の禰豆子ちゃんがやる気だから俺も頑張るぅぅぅ!!」


 深柚「…………人間風情が。ちゃぁんと受け止めて下さいねぇ。血鬼術・花蛇雷(かじゃくらい)」



 
 深柚がそう唱えたとたん、彼女の手のひらから、五つの頭を持った大型のヘビが現れた。
 どうやら、彼女の血を媒介に作られてあるようだ。
 鋭利な牙がびっしり生えた口の奥から、毒が入った器官が覗いた。


 蛇「シャ―――――ッッ」
 善逸「ギャぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ蛇いいいいいいいい!!!!」
 深柚「あらいい反応♪ ということでアイツらをパックンしちゃいましょう!」
 蛇「シャァァァァァァァァァァァァ(牙をむき出して四人の方へ)」



 宇髄「音の呼吸・壱ノ型 轟!!(ゴォンッ)」
 蛇「(シュッ)」
 宇髄「さすがハ虫類……避けるのが早ぇな。伊黒がいたら良かったがしょうがねぇ。もう一回!」


 煉獄「炎の呼吸・弐ノ型 昇り炎天!!(ブンッッ)」
 蛇「シャァァァァァァァァァァァァッッ(煉獄の喉元へ)」


 善逸「雷の呼吸・壱ノ型 霹靂一閃!!(ビュンッッ)」
 蛇「(ビシャッッ)」
 善逸「大丈夫ですが煉獄さん! この蛇中々斬れなくて怖いですねぇぇ!!」

 煉獄「眠ることなく一撃を出せているな! いい成長だ我妻少年!」
 善逸「うふふ、そんなこと……」
 蛇「シャァァァァァァァァァァァァ」
 善逸「ないけどぉってうわっ!(全力回避)」

 禰豆子「ムッ! 血鬼術・爆血!!」
 蛇「ギャァァァァァァァァァァァァッッ」


 宇髄「おしッ。派手に燃えたな! けっこう弱っちいじゃねえか。安心したぜ」
 煉獄「いやまだだ……!」
 善逸「嘘!?」


 炎の中から何かがこちらへと迫ってくる。
 それは、さっき禰豆子ちゃんが唐揚げにしたはずの、花蛇雷と呼ばれていた五頭蛇だった。
 生きてるんですけどぉぉおおおお!?


 深柚「お兄さんたちは、フェニックスっていう不死鳥はアイ・ノウですか?」
 禰豆子「フンフン(知らないよ)」
 宇髄「なんだ? 不死鳥? 派手な感じはするが聞いたことはねえ」

 深柚「西洋の伝説の鳥でして……一回死ぬとゴォって燃えて、また生き返るんですぅ」
 善逸「うっそ不死身じゃんッ」
 もっけ「からあげができぬ」「なべにもできぬ」「やむなしやむなし」


 深柚「深柚ちゃん、すごぉく興味持って、うちの子にも採用してみたのよねー」
 煉獄「採用!? まさかこの蛇は、竈門禰豆子の血鬼術との相性は……」
 深柚「ハイ。燃えてもまた復活するので、ほとんどその鬼のお姉ちゃんはヒツヨウないのヨ」

 禰豆子「ムー………」
 善逸「禰豆子ちゃんが落ち込んでるぅぅぅ! 大丈夫! こんな蛇俺が倒してあげるから!」
 禰豆子「ム?」
 善逸「本当です!! 多分本当……5割……いや3割は……いや2割は自分でできるよ!!」


 煉獄「志は高く持て少年! 私たちも全力で協力しよう!」
 禰豆子「ムームー!」
 深柚「……はァ。人間って変なもんですねー。とっとと終わらせてしまおー」


 ネクスト→にのむつ&いぐみつコンビ目線。次回もお楽しみに!
 
 

102 < 103 > 104