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ろくきせ恋愛手帖
作者: むう  (総ページ数: 113ページ)
関連タグ: 鬼滅 花子くん 2次創作 オリキャラあり 戦闘あり ろくきせシリーズ 
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*107*

 久しぶりの戦闘です! 
 キャラが多いため必然的にグループになるので、なかなか一度に戦闘はできないんですよね。
 でも頑張ります。むうも有為ちゃんみたいな転移術、使ってみたいです。

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 〈炭治郎side〉

 ??「血鬼術、血針来来(ちしんらいらい)……ッ(血で作られた無数の針が頭上から)」
 炭治郎「うおっっっ!?」

 俺こと竈門炭治郎は、カナヲと商店街を練り歩いていた。
 しかしその後急に視界が暗くなり、気づけば繁華街のような、提灯の灯で照らされた優艶な部屋でカナヲたち仲間と一緒に迷い込んだ。


 そして只今。絶賛戦闘中だ。
 敵は二体。さっきから俺たちを血の針で攻撃している、袴を着た長身の男の鬼。
 そして、遠くからジッと戦いの様子を見物している小さなツインテールの少女の姿の鬼。


 カナヲ「花の呼吸・弐の型 御影梅!!(ビシャッ)」
 悲鳴嶼「大丈夫か………お互いこんな場所に飛ばされてしまったが……南無阿弥陀仏」
 伊之助「ヒャッホゥ! なんだこれ! 真っ暗だぜェ!」


 炭治郎「そうですね。でも、場所が変わってもやることは変わらないです!」
 無一郎「………同意。僕たちの役割は鬼を斬ることだからね」


 俺の身を案じてくれているのだろう。悲鳴嶼さんの言葉はいつもよりも優しく響いた。
 そして横で、いつもと変わらない態度で時透くんが頷く。流石柱、どんな状況においても冷静さを欠いていない。

 
 光「防御は任せろ! これでもオレは祓い屋だ。バシッと祓ってやるぜ!」
 伊黒「ふん。……貴様の程度がどれほどか分からんが、使い物になるというならやってみろ」
 光「うす!」

 
 光くんはどんな時でも前向きな姿勢を見せてくれる。
 彼の明るさが、今は何よりもみんなに元気を与えてくれる。

 
 カナヲ「……優先すべきは、女の鬼。そっちは私がやるから……炭治郎はもう一方を」
 炭治郎「えっ?」
 カナヲ「おそらく…今まで攻撃しない分能力は針の鬼よりも絶対高い。あんな余裕をかましていられるのも自分の力を過信しているから」


 確かにカナヲの言うことも一理あるな。
 鋭い観察力は、やはり継子として鍛えられているからだろうか?
 ならこちらも彼女の意見を信じ、自分の力を精一杯出すしかないな。

 カナヲ「だから私はそこを叩く。……協力してくれる? 蛇柱さんたち」
 伊黒「……チッ。食われるなよ」
 悲鳴嶼「承知した……全力で護衛に回ろう」
 カナヲ「ありがとう(ニッコリ)」


 無一郎「……じゃあ僕らは今まで通りこの針を何とかすればいいわけだね」
 伊之助「要するに倒せばいいんだなァ!」
 光「そうっすね! とっとと花火開始時間までに終わらせてしまいましょう!」

 炭治郎「鬼がチームを組むと言うことは必ず上がいると言うことだ。おそらく禰豆子たちも今の俺たちと同じような環境にいるだろう。絶対に勝ってみせるぞ、三人とも」


 禰豆子たちや他のみんなのためにも、今俺たちにできることはただ一つ。
 敵を倒し、ここから脱出して皆と合流することだ。
 

 無一郎「……柱がこの程度で勝てないなら僕は降板だ」
 光「今頃花子たちも頑張ってんだよな。なら負けていられねぇ!」
 

 ??「……与呼(よっこ)様。彼奴(きゃつ)等、かなり頭が回るらしいな」
 与呼「そうだね還(たまき)。でもキミなら問題ないだろ?」

 与呼といわれた少女の鬼が、ツインテールを揺らしながらぞんざいな口調で言い切る。
 彼女に肯定してもらえたことが嬉しいのか、環の表情に赤みが差した。


 与呼「さあ人間ども。お前たちはこの僕を倒すと言っていたね? 倒せるなら倒してみるがいいさ。最も人間の体力の限界なんて、とうの昔に解明されているんだけれどね」


 何だこの鬼。花子くんたちの時代でいうところの「よくわからん知識をひけらかす系クソリプ」がべらべらと口から放たれたぞ。


 伊黒「よほど実力に自信があるみたいだな」
 与呼「当り前さ。なにせ僕は睦月の会の、【葬送担当】だからね」

 葬送担当……。なんておどろおどろしいあだ名なんだ。
 そんな単語を給食当番の「汁食缶担当」みたいに言わないでくれ。

 環「……それでは与呼様、くれぐれも怪我だけはご注意くださいませ」
 与呼「ぬかせ。僕は生まれてからこの方血を流したことはないよ」

 誰かと同じことを言うな。確か睦彦くんも生まれてからこの方風邪を引いたことはないと言っていたし……あ、有為ちゃんからも聞いたな。
 怪我をしていないことは健康の証だ。だがしかし相手が鬼となると意味合いも変わってくる。

 ……戦闘で怪我をしたことがないということは、この鬼は今までずっと無敗だったということだ。
 気を引き締めていかなければ、俺たちもきっと彼女に殺されてしまうだろう。

 睦月の会は元十二鬼月の集団だ。年が経っていてもその能力の力はまだ完全に衰えてはない。

 それにしても与呼は自分のことを僕と言う。感情をみせないところも有為ちゃんとそっくりだが、俺の知る有為ちゃんは決して自分の強さを公に見せつけない。


 炭治郎「俺は鬼殺隊の竈門炭治郎だ! 今からお前の頸を斬る!」
 環「……睦月の会【首切りの環】だ。……お手並み拝見させてもらうよ」



 無一郎「……(なにその『切り裂きジャック』みたいな名前!!!)」


 NEXT→それぞれの戦いはいかに。次回もお楽しみに!

 

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