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ろくきせ恋愛手帖
作者: むう  (総ページ数: 113ページ)
関連タグ: 鬼滅 花子くん 2次創作 オリキャラあり 戦闘あり ろくきせシリーズ 
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 むうが鬼滅で一番好きな話は無惨戦!
 花子くんで好きな話はエソラゴトです!
 無惨戦はとにかく熱いし泣けるし、エソラゴトはあまねくんが可愛いし泣けるし……。
 そしてこの話にも、読者があっと驚く何かが……あるの…かな?(やや自信なし)

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 〈寧々side〉

 こんにちは! 大正時代はお手のもの、八尋寧々です!
 キメツ学園グラウンドに現れたのは、七不思議1番のミライ。
 有為ちゃんに聞くところによると、ここは霊的磁場が強く、ミライもその霊力に惹かれてかもめ学園からやってきたのではないかとのこと。
 
 というわけで私たちは……。

 輝「さて、汚物はきれいにしとかなくちゃ(剣スチャ)」
 茜「いつもいつも……そろそろこの僕も限界だぞ、ミライ!(時計スチャ)」
 睦彦「せっかくの競技を台無しにするとは許さねえ!」
 かまぼこ花子隊&柱&東方陣「捕まえてやる!」
 もっけ「1番ころす」「ころす」「ほかほかにしてころす」

 ミライ捕獲大作戦を始めることになりました。
 
 具体的には、ミライの相手は頼れる助っ人・七不思議と、私と光くん。
 そして残りは被害を最小限にとどめることに。
 私は前に、一回花子くんたちと一緒にミライを捕まえたことがある。
 今回も、負けないんだからね!

 霊夢「この人たち(七不思議)が来ると、いつもカオスね」
 しのぶ「賑やかなのは嫌いじゃないですよ~。とっとと片を付けましょう(ニッコリ)」
 炭治郎「よし皆、準備はいいか?」

 炭治郎くんがそう言うと同時に、少し離れた位置に立っていた花子くんが、ゆっくりと睦彦くんに近づいた。
 驚いた彼の耳元で、少し苦しそうな顔をした花子くんが呟く。

 花子「刻羽。瀬戸山があの子(ミライ)に触られないようにして。絶対」
 睦彦「んな、改めて言われなくても……。なんかあんのかよ」
 
 その言葉に、花子くんは虚を突かれたように一瞬固まった。
 それもつかの間、いつものようにニヤリと目を細めて、

 花子「……別に? ってことで、頼んだよ」
 睦彦「まあ、別にいいけどよ」

 その様子を、横で意味ありげにつかさくんが見つめていた。


 ・・・・・・・・・・・・


 ミライ「(カチコチカチコチカチコチ)くすすっ。やっぱりじかんをすすめるのは、たのしいな」
 光「やい、また出やがったな! 往生しやがれ!(雷霆状(らいていじょう)を振り下ろして)」
 ミライ「………(光に手を伸ばし)」

 危ない光くん!
 この子に触られたら、光くんがおじいちゃんになっちゃう!
 思わず目をつぶったのと同時に、ガシャッと硬い何かが地面に触れる音がした。
 

 ミライ「? だあれ?」
 ミツバ「こ、こらー悪霊! この僕が倒してあげるよっ!」
 光・寧「ミツバ!(ミツバくん!)」

 さっきの音は、ミツバくんが首に巻いているマフラーについている骨?のようなものの音。
 七不思議三番の彼は、その骨を自由自在に操ることが出来るらしい。

 ………って、私ったらなんてもったいないことを……。
 光くんは祓い屋なのもあり、他の人に比べるとミライが時間を進めにくい。
 それでこの前、なにがどうなったのか分からないけど、すっごくイケメンになったの!

 寧々「(時間、進めてもらえばよかった………じゃない!!)」
 光「助かったぜミツバ! おいチビ! オレたちが相手だ! かかってこい!」
 ミライ「くすすっ」

 ミライはくすくす笑いながら、光の速さで移動し、あっという間に視界から消える。
 そしてパッと姿を現したかと思えばまた消え、また現れてはまた消える。
 とってもすばしっこいの。


 ミライ「(カチコチカチコチ)」


 グラグラッッッ ガッシャンッッッ

 あ、倉庫にミライが触っちゃった!
 運動会で使う備品がしまってある倉庫が、一気に風化して、扉が真っ二つに折れる。
 その衝撃で中に入っていたボールを入れる籠やらコーンやらが、中から飛び出した。

 睦彦「うおッ!? 光の呼吸・壱ノ型 爆光一閃(ばっこういっせん)!!(ブンッ)」
 カナヲ「花の呼吸・弐ノ型 御影梅(みかげうめ)!!(ブンッ)」

 ガラガラッッ

 睦彦「ふぅ………」
 義勇「いや、まだだ!」

 ミライ「(カチコチカチコチ)」
 善逸「な、うわ、また来たっ」
 つかさ「…………しょうがないなぁ」


 呆れたようにつかさくんが肩をすくめ、頭上から降ってくる備品を視界に留める。
 倉庫の割れた切っ先の鋭い窓ガラスの破片が、彼めがけてパラパラと振ってくる。

 ミツバ「つかさくん危ない!!」
 つかさ「あまね、サクラ!!」

 桜「黒杖代、お願い(ブンッ)」
 花子「蹴散らせ白杖代!!」

 つかさくんが鋭く叫ぶのと同時に、七峰先輩が黒杖代を、花子くんが白杖代を投げる。
 人魂は風を巻き起こしながらつかさくんの周りを旋回し、ピカッッと眩い閃光を発した。
 

 夏彦「おお、さすがお嬢。ナイスタイミングぅ」
 花子「………ミライがいないっ!?」

 一同がバッと振り返り、グランドを見回す。
 ミライが時間を進めたことにより、コーナーにはガラスの破片や破損した部品の一部などが転がっている。
 いない、ミライがどこにも……。

 まさか、逃げた!?
 そう思ったときだった。


 ミライ「あれ、あなたのじかん、すすめずらぁい」
 一同「!!?」

 聞き覚えのある声が聞こえ、声のした方を振り返る。
 グラウンドの前方、壇上の上。
 自分に降りかかるガラスの破片を避けようと剣を構えた瀬戸山くんに、ミライがぴったりと貼りついていた。

 
 魔理沙「亜門!!」
 花子「瀬戸山!!」


 カチコチカチコチと時計の秒針が回る音と共に、瀬戸山くんの体が後ろに傾いた。
「亜門!!」と慌てて睦彦くんは彼の元へ駆け寄り、その身体を抱きとめる。

 ミライ「なんでこのこ、じかんすすまないの?」
 花子「……………」
 ミライ「ねぇ、ななばん様、もしかしてこのこ」





 ミライ「―――――――寿命がもうないの?」




 しいんと、みんなの間に冷たい風が吹いていった。
 一同はそろって歯を食いしばり、睦彦くんの腕の中の瀬戸山くんに視線を留める。
 ただ一人、睦彦くんは不安と絶望で何もわからない様子で、花子くんに向かって声を荒げた。


 睦彦「どういうことだ花子!! お前、何を知って―――」
 つかさ「あーあ。………ここで時間切れか」

 シリアスな展開のさなか、この場にふさわしくない、のんびりとした口調でつかさくんが呟く。
 つかさくんは花子くんとそっくりの表情で怪し気に微笑んだ。


 睦彦「お前、………………亜門に何をしやがった」


 ネクスト→つかさの目的とは? 次回もお楽しみに♪
 
 

 

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