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作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 68ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON1 戦闘中 メイドウィン逃走中 タッグマッチ
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70:24
「海藤!俺に寄越せ!一球入魂という奴だ!」
「あぶねっ!!」
真上と黒影、両方から投げ飛ばされる玉を3人がしなやかに回避しながら時間だけがすぎていく
「いや……これもうサンドバッグじゃねぇか、ドッジボールで延々と避け続ける奴みたいになってるぞこれ」
「実際リアルだとドッジボールはずっと避けてばかりだったからな、嫌いよあんなゲーム」
「それでどうするんですか、弱点とか無いんですか?」
たくっちスノーはしばらく考えた後、人差し指を上げながら答える
「あるっちゃ……ある」
「あるんだ!?」
「まぁ作用するかは運任せな所がある、失敗しても恨みっこなしだからな!」
「もうなんでもいいわ!早くしろ!」
「……黒影は笑いのツボが浅い、くっだらないことでも笑うんだ」
「ふとんがふっとんだ!!」
「んな有名なヤツで笑うかーっ!!」
鋭いボールを受け取りながら、黒影はたくっちスノー達を眺める
「じゃあどうしろと、そんな俺ら芸人じゃないから笑いの才能とか無いし」
「大丈夫、あいつ意味不明な単語でも笑うから!」
「じゃあやって」
たくっちスノーは危険を顧みず黒影の前に出る
「親父!!」
「どしたー?」
「今から孫悟空のモノマネやりまーす!!じゃあオラ、ギャラもらってケェるから…」
(似てねぇ!!)
「はっははは!!何それ似てない!!はははは」
「ミョ★!!」
「ぶっ!!ちょっはははは!!やめろってお前、ひひひひひ」
「YAKINIKUTEISYOKUGONINMAE!!」
「もうきついって!!腹痛い!!ははははははははは!!」
たくっちスノーの謎の単語を聞いて黒影は腹を抱え、床に転げ落ちていく………後ろで見ていたふたりは心配そうな顔で2人を見る
『えっ、あれ笑うところなの?』とか『一体どんな人生を送ればあんなので笑えるようになるんだろう』という言葉を塞ぎながら糸目で見る、つまり某CMのように狐のような乾いた目で見ている
「やめろそんな目で見るな!!俺悪くねぇし!あんなので笑う親父が悪いんだし!!」
「何はともあれ今がチャンス」
彩都は一目散に駆け出して黒影を背後から掴みあげ拘束する
「ピッコローー!!オラごと撃てー!!」
「ピッコロって誰ですか!?」