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逃走中のなりそこない【豪華2本立て】
作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 73ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON3 MM○○中 逃走中 ゼンカイif編 
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*49*

そして別の所では……


「と……届かない……」

背が低い祷はロッカーの開け口に手が届いてなかった。

仗助
「お、ロッカー発見〜っと、あれは……?」

………

仗助
「ほら、開いたぞ」


「あっ、すみません……よろしければ、どうぞ」

仗助
「何言ってるんだ、俺が入ったらまたお前開けられなくなるじゃないッスか、まだロッカーは沢山あるし大丈夫だよ。」


仗助
「んじゃ、お互い頑張ろうな!」


「ありがとうございました!」


仗助は別のロッカーを探すためにその場を離れ……ちょうど、吉良吉影と遭遇する。

仗助
「あ、吉良さん」

吉良
「ん……?またキミか、ロッカーに入らなくてよかったのかい?」

仗助
「いや、なんか困ってたし他に9個はあるしいいかなって」

吉良
「………なるほど、それで足元をすくわれなければいいが」

吉良
「キミのような学生の事だ、目当ては金だろう?」

仗助
「そうッス、最近は逃走中利用してタダ旅行も出来なくなったんで今回は真剣に価値を狙おうかと」

仗助
「黄金天国の代金もバカになんないしな〜」

吉良
「……黄金、天国?」

仗助
「あー、ものすっごいでけえショッピングモールで、何から何まで取り揃えている所!……その分金はかかりますけど」

吉良
「私には無縁なところだな……買うものなんてせいぜい日用品くらいだし、安かろう悪かろうとは言うがあまり高いものには手を出さない……そういったものは遠出しなくてもスーパーにでもいけばいいからね」

仗助
「もしかしてミニマリストって奴っすか?」

吉良
「ミニマリスト…?ああ、あの必要最低限の物資しか使わないヤツらの事か、別にそういうわけじゃあない、あまり冒険はしないということさ」

吉良
「激しい喜びはない、そして深い絶望もない、平穏な植物の心のような生活こそ私の理想としているんだ」

仗助
「そんな考えもあるんすねェ〜、俺も気を使ったら金貯められるかな?」

吉良
「ああ、健康にもいいしストレスも少なく済むよ」

仗助
「ほ〜、話あんがとッス、吉良さん!」

吉良
「そろそろ私もロッカーに入るとしよう」

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