完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

マスターさんは晩御飯に悩んでいる。(完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 78ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 FGO グルメ Fate 
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~

*51*

【第十話】
『正義はともかく休息だね』

次の休みの日立香はジャックを連れてレンタルショップの店を訪れる、数週間前に一緒にご飯を食べた黒ひげから令呪祝いとして店の住所を教えて貰ったのだ

「ここがレンタル店か...いっぱいありそうだな」

「うん」

シャッターの先には無数のDVDや漫画、ブルーレイ等の棚が置いてあり、黒ひげが店の服を着てDVDの並び替えを行っていた

「いらっしゃ...おほー!立香殿!」

「こんにちは、お給料が増えてDVDプレーヤーを買えたからジャックに面白いものでも見せようと思って」

「それはそれは、キッズ向けはもちろん深夜アニメから特撮、さらにドラマに洋画や邦画、海外作品まで幅広く取り揃えてあるでござる、DVDの他にもレンタル漫画やCDもアリアリでち」

「どうも...さて、あるかどうか」

立香達はドラマの方へ足を運ぶ、目的は当然『正義の味方』
何年も前の作品なので置いてあるのかはいささか疑問ではあったが、探せばあるはずだと思い懸命に棚を覗く

「えーと、せ、せ、せ...」

「これじゃない?おかあさん」

ジャックが指差した所にそれはあった、正義の味方全七巻、丁寧に全て揃っており、パッケージには遠い昔から憧れた赤いヒーローの姿があった

「こ、これだ!懐かしいなぁ...ちゃんと全部揃ってる!」

立香は1巻を取り出してDVDを眺めながらレジまで歩く

「ずっと見たかったんだこれ...」

「立香殿も好きな作品がございましたかぁ、それは何よりですぞ...えーと旧作だから一週間後に返却で100円でござる」

「え?たったの100円なのかい?」

「おん、新しい作品とかだと700円とかはするけど古いのだったら安いのでござる」

「そうだったのか...始めて知ったよ、はい100円玉」

「毎度」

立香は支払いを済ませDVDを鞄に入れる、何故か二度見ることができなかった話を遂に視聴できる、今この瞬間彼は料理を作るとき以上に期待に胸を膨らませていた...が、すぐに頭の中に別の事が入ってくる、すぐ近くのCDコーナーに見覚えのある後ろ姿があったのだ

「ああ...何て事だ、僕の知らないところで『マギ☆マリ』のNewシングルが発売されてたなんて!観賞するのもいいけどこうやってパッケージを眺めているだけで時間が潰せるなぁ...あ」



「ろ、ロマンさん...?」

50 < 51 > 52