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*70*
それから何日ものの月日が経ち、すっかり平凡に仕事をしていた時のこと、ある朝立香とジャックが出社すると玄関が騒がしい、立香が令呪を手に入れた時のように人混みが多く壁には張り紙があった...それも一枚ではなく2枚や3枚ものの数が貼り付けられており、立香達も中々近付けない
人込みを払って見てみると、そこには...前々から噂になっていたリストラ表が貼られていた
「これ...遂にリストラか...色んなチームで色んな人間が解雇されるなぁ...ん?」
立香は複数あるリストラ表の中でもDチームの欄に妙に名前が多いように見えた
「な、なんだ一体...ちょっと失礼します!」
立香は嫌な予感を感じ人混みを抜けてDチームへと向かっていくが...
「...少ない」
立香は比較的遅め、しかし遅刻はしない程度に出社が遅く既に社員は出揃うのが当たり前だったが今日は立香が来ているのにも関わらずたったの数人しか座ってなかったのだ
「藤丸!大変だ、うちのチームはリストラの嵐だ!」
「どういうことですか!?」
「サーヴァントをコキ使って酷い待遇を行い虚偽の報告をしてた奴がこんなにもいたんだ!」
他のチームにもリストラされた者がいないわけではない、しかしDチームのみが他より数倍ものの人間が解雇され、残るのは立香やリーダーを含めて僅か数名...つい昨日まで話していた者達も影も形もなく消えていった
立香は崩れ落ち、リーダー達は頭を抱える
「そ、そんな...こんなにいるなんて思わなかった...」
「俺もだ...こんな数では昨日までの仕事なんてとてもこなせないぞ...なんてことだ」
と、その時Dチームのマイクから聞き覚えのある声が響く
【あー、あー、現在もまだ残ってるDチームの諸君、全員揃って来てくれないかな、話がある、以上!】
プツッ
「ダ・ヴィンチさんの声だ...」
「ダ・ヴィンチ!?ダ・ヴィンチというとあのカルデア本部のレオナルド・ダ・ヴィンチか!?全員整列!本部を待たせると後が怖いぞ!!俺に続けーっ!!」
リーダーの掛け声でDチームは縦に並び、客室に行進に向けて行進していった