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マスターさんは晩御飯に悩んでいる。(完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 78ページ)
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*71*

「来たかい」

ダ・ヴィンチは客室のソファに優雅に座り、立香達を出迎え、その隣にはマシュが立っていた

「マシュ!」

「先輩...とりあえずそこの席にお掛けください」

立香達が揃って椅子に座ると、ダ・ヴィンチが資料を渡す

「ここでネタばらしだが、今回のリストラに貢献してくれたのはマシュだ」

「え!?」

「...申し訳ありません、私は支部にやってきては切り捨て対象となる人間を判断し解雇させるのが役目なんです」

「日本に来たのもその為さ、私は興味本意だけどね」

立香は不思議と驚かなかった、本部からの人間なんて何か理由でもあったのだろうと...ずっと思っていたからだ、自分や皆に近づいたのも観察のため...

「最初はリストラを終えたら挨拶を済ませ、すぐに本部に戻る予定でしたが...」

「何かあったのかい?」


マシュは立香に近づき、手を握って答える


「私は偶然貴方と出会ってしまい料理を作ることの楽しさを覚えて...日本から離れたくなくなってしまいました」

「え?」

「その、私は...まだ作っていない料理も沢山ありますし、それに...まだ先輩に料理を振る舞ったこともありません!だから...」

「そういうわけだ、もうしばらく彼女の面倒を見てやれないかな?...Dチームとしての参入を希望する」

「それは構わないのだが、Dチームは現在人員不足で一人増えただけでは...」

「心配無用!面接や試験を済ませ新入りを入れる準備は出来ているさ、6割をそちらに回そう」

「感謝します」

Dチーム一同はダ・ヴィンチに向けて頭を下げる

「さて、後は【アレ】だが...藤丸君、こっちに来なさい」

「あっ、はい」

「ある意味真相に近付けたのは君のおかげだ、感謝する」

「は、はぁ...よくわかりませんが、ありがとうございます」

「分からなくていい...実はカルデア全体の問題になってきたんだ、だから」

「先輩は今後の件には関わらないでほしいんです、巻き込みたくないので」

「は、はあ...いまいち状況が飲み込めません」

「...時期にわかるさ、だが君に話したらとんでもないことになるだろうから...な?」

「...分かりました」

仕事のため、立香は客室を出ようとしたとき...マシュは笑顔で呟いた


「先輩」




「ありがとうございます」


END

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