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マスターさんは晩御飯に悩んでいる。(完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 78ページ)
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*20*

【第四話】
『ジャガイモが食べたい』

時々だが何か特定のものを食べたくなるときがあるだろう?
肉を食べたいと思ったり、ふと急にラーメンが食べたくなることもある
私にだってある、仕事中にも関わらず無性に食べたいと頭の中でよぎる

「ジャガイモが食べたい...!!」

何を隠そう私の一番の大好物こそジャガイモ
特に肉を巻いたものが好きで好きでたまらないがジャックが「じみなのいやだ」というのであまり出せないのな難点だ

ジャガイモを、今晩は何としてもジャガイモを使いたい

そんなことを考えていると同僚が肩を叩く

「おい、何を震わせている、そんなに緊張しているのか?」

「いえ、端から見ればくだらないこと考えていました」

「お前はある意味マイペースだな...他の奴等はカリカリしてるってのに」

「え?なんで?」

「ほら、本部の医療班にうちの栄養管理を報告しなきゃならないんだよ...なんでこんなことに」

なんでと言われると思い当たるのは一つ、杜撰だったのだろう
かつての私もそうだが、サーヴァント相手に真面目に取り組まなかった者も存在するのだから...

「そろそろうちのチームも呼び出されるぞ...何言われるのやら」

「叱られたら叱られたで明日に生かせばいいさ」

「お前なら叱られるで済むだろうけどな...でもなぁ、あいつら大体冷凍食品拒むしなぁ...」

まあそうだよな...私と同じで独り暮らしも多いのだから料理始めたらいいと思うけど...

【Dチーム16番、藤丸立香君】

「あっ、お前の番だぞ」

「そうみたいだ...どこ行けばいい?」

「奥の部屋で待機してる、本部の人間怒らせんなよ?」

「分かっている」

本部ねぇ...ダ・ヴィンチさんとかだと話しやすいんだが、医療班の人なんて見たこともないからな...
当然ながら本部に所属する人間は選ばれたものに等しい高等な存在、つまりエリート。
IQは20も離れてしまうと話にならないと聞いたことがあるが...私は大丈夫だろうか?

そんなことを考えながら扉を開けると、白衣を着た男性が座っていた

「君が立香君だね?ささ、ここに座って座って」

私の方の机のには名刺が置いてある...【ロマニ・アーキマン】それがあの人の名前らしい

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