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*65*
昼食後、満足して眠ったジャックを担ぐ立香はロマニ達に頭を下げる
「今日は色々とありがとうございました」
「ただお昼一緒に食べただけじゃないかな、まあいいよ、明日も頑張ってね」
「ああ!君のようなマスターならアレが来てもやっていける...ああ、こっちの話だ!」
「それでは」
立香は手を振りながら自宅の方へと向かっていく
「今日の晩御飯は昼魚だったから肉に...いや、肉も食べたな...そうだ、ネギが余ってたからねぎ焼きでも作ろう!」
...
自宅に帰った立香はジャックを下ろし、DVDを近くにおいて浴室に行き、湯を涌かそうとするが...
「ありゃ、ここも壊れてる」
どんなに蛇口を捻ってもお湯が出てこない、長年使われてきたものらしく壊れそうな雰囲気はあったのだが...
「最近なんか壊れるものが多いなぁ...まあいいや、簡単な材料はまとめてっと」
立香はため息を吐きながら冷蔵庫のネギの本数を確認した後、ジャックを揺らして起こす
「おかあさん...?」
「ジャック...風呂が壊れた、入れないよ」
「じゃあ 今日はおふろないの?ばっちぃよ」
「いや、確か近くに銭湯があったはずだから今日はあそこに行こう、支度して」
「...戦闘?」
「多分漢字が間違ってる」
...
「聞いた?クーちゃん」
「ちっ、てめぇまさかこのまま上がり込むつもりかよ」
「ひとっ風呂浴びたらちゃんと帰るわよ、ほら行きましょ」
「...まあいい、あいつとは話したいこともあるしな」
...
銭湯に来た立香は湯槽に浸かりゆっくりと肩を下ろす。
今まで疲れを取る機会が中々無かった為、溜め込んできたものが全部流れていくような感覚になる
「よう、藤丸」
立香がのんびりしている中、クーもタオルを腰に巻いて立香の近くの湯に入ってくる
「えっ...クー・フーリンさん!?なんで!?」
「ずっと付けてた、メイヴがな」
「女王が...ですか」
「まあそんなことはどうでもいい、少し面貸せ」
「大丈夫ですよ、この時間は私ぐらいしか居ませんし」
「そうか...ならいい、お前も聞きたいことがありゃ好きに聞け」
「...」
「あの、クー・フーリンさん、貴方本部のサーヴァント...でしたよね?」
「まあな」
「どうして日本に来たんですか?」
「俺のマスターだった奴が日本に行く理由があったからだ」