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【第十三話】
『正義の味方』
「まさかお前が令呪を手にするなんてな、最初はサーヴァントに逃げられた腑抜けなんて言ってごめんな」
「気にしていませんよ、逃げられたのは事実ですし...それに皆さんほどジャックを満足させられてません」
「いやいや、俺たちもお前みたいに料理してたぐらいだよ」
立香はラーメン屋で職員と昼食を食べる、彼らは皆立香より先に令呪を手にした者達だ
「××も令呪申請おめでとう!早速ガンガン使ってるみたいだな!」
「いや、これは清姫に嘘をつくと自動で消費されるんだ...」
「可哀想に...そうそう立香、お前昨日の夜何だったんだ?」
「え?私かい?ねぎが余ってたからネギ焼きにしたんだよ」
「いいねぇねぎ焼きー!!俺も大好きだよねぎ! 」
「お前のサーヴァント、アステリオスだっけか?どうなのあいつ?」
「見た目のわりに愛嬌あるんだよ!名前で呼ぶと喜ぶし、カレー与えたときなんか子供みたいに平らげるんだよ!」
「僕のサーヴァントはブーディカっていうローマ時代の人で...何というか向こうがせっせと料理するものだから、管理する側なのに育てられてるみたいな...」
「ははは、世話焼き何ていい人じゃないですか」
「ま、まぁ僕も料理を手伝ったりはしますよ?はい...立香さんはどうです?」
「最近ジャックも手伝ってくれるんだ、彼女の千切り術は凄いんですよ?」
「かーっ!いいねぇいつ聞いても飽きないよ!『うちのサーヴァントのここがいいのよ自慢』は!」
「こうやって語り合うと皆いい人ばかりです」
「なのになぁ、ひでぇもんだよなぁ」
職員達の愚痴に立香はつい返答してしまう
「酷いって、何がですか?」
「知らないのか?お前のチーム虚偽の報告が多いって聞くぞ?」
「えっ!?」
『英霊教育兼管理係』はDチームのみではなく複数のチームが存在しており、彼らは皆他のチームに属している、Dチームからの令呪持ちは今のところ清姫のマスターと立香のみだ
「なんかサーヴァントの扱いがすこぶる悪くて、酷いときは奴隷みたいに思ってるらしいぞ」
「ひどい奴だなぁ、どうせ令呪を持ってない奴だろうな、まぁ令呪なんて特にスゴいものでもないが」
「だけどよ、最近風の噂だがリストラが始まるって聞くぞ?そこら辺は大丈夫じゃないか?」
「...リストラかぁ」